「取り急ぎ」の英語表現とは?ビジネスやメールでの使い方も解説

社会人になってからビジネスメールや書面で使う言い回しに「取り急ぎ」があります。「取り急ぎご連絡まで」など、フランクな形で文末に添えることもありますが、英語ではどのように表現することができるのでしょうか?

ここでは「取り急ぎ」の英語フレーズと略、使い方や正しい言い回しについてご紹介します。

「取り急ぎ」の英語表現と例文とは?

「取り急ぎ」にはいくつかの英語フレーズがある

「取り急ぎ」は英語で”a quick update”や”a quick note”などを使います。相手との距離や状況によって、いくつかのフレーズが考えられます。下記でよく使うものを挙げてみます。

  • This is a quick update on that…
  • Here is a quick note that…
  • I am just writing to let you know that…

これらのフレーズは、英語のビジネスメールでよく使われる丁寧な言い回しです。That 以下に「とりあえず」伝えたい内容を続けることで文章を完結させましょう。

「取り急ぎ」を使った英語例文

「取り急ぎ」の英語表現を使った例文をご紹介しましょう。

  • This is a quick update on that we will reopen our cafe on next Tuesday.
    来週の火曜日にカフェを再オープンします。取り急ぎご連絡致します。
  • Here is a quick note to let you know that the skype meeting with client went well.
    取り急ぎのご報告です。取引先とのスカイプでミーティングは上手く行きました。
  • I am just writing to let you know that have received the products today. Thank you.
    本日商品を受け取りました。取り急ぎお礼をさせていただいます。

「取り急ぎ」の英語の略語と使い方とは?

「取り急ぎ」英語表現の略語は”JTLYK”

「取り急ぎ」を英語の略語で表すと、“JTLYK(just to let you know)”になります。

これは「ASAP(as soon as possible=できるだけ早急に」や「FYI(for your information)=参考までに」「TBA(to be announced)=追って連絡する」と同じような形で、英語圏のビジネスシーンでよく使われる英語の略語表現です。

「取り急ぎ」の英語略語は同僚や仲間に対して

「JTLYK」は、主に同僚や友達など、親しい間柄の中で使うのが好ましいです。もちろん、実際的に職場では立場的な観点から、上司が部下へのメールで使うことも多くありますが、使う時は相手にも気を付けましょう。

英語圏では上司や取引先との距離感が近くなることも多いですが、やはり丁寧な英語の文章を使うのが賢明です。

「取り急ぎ」のそもそもの意味とは?

「取り急ぎ」の意味は”とりあえず・早急に”

「取り急ぎ」の意味は、”とりあえず・早急に”ということです。主に、急を要する時に使われる表現です。

「取り急ぎ」は、本来であればしっかりとお礼を伝えたり、報告内容をこと詳細に述べなければならない場面で、一旦ではあるが、連絡や礼をしたい時に使われます。

つまり「失礼とは承知していますが、要件だけを急いで伝えたい」という気持ちを込めて、至急の連絡をする際に、ビジネスメールで用いる使用頻度の高い言い回しとなります。

「取り急ぎ」は失礼な言い回しではない

「取り急ぎ」という表現は、相手に対して何かを急いで伝えている様子が想像できるでしょう。しかし、相手をせかすような意図はなく、逆に「重要要件だけで失礼します」という恐縮する気持ちを含んでいるフレーズとなります。

「取り急ぎ」を使う際は、のちほど詳細を丁寧に伝えることがほとんどです。この場合、とりあえず早急に告げたいことを短文でまとめ、後できちんとした報告書や正式な謝辞などを送るのが通例となります。そのため、適切な使い方をすれば、決して失礼な言い回しではありません。

「取り急ぎ」のビジネスメールでの使い方・例文とは?

取り急ぎご連絡をさせていただきます

「取り急ぎご連絡まで」は、ビジネスメールの文末でよく使う言い回しです。取引先や上司への社内メールなどで、とりあえず簡潔に要件だけを伝えたい時に用います。先述の内容に対し、急いで「ある状態や事柄」を相手に告げたい時に使いましょう。

例文

依頼の品物を受け取りました。
取り急ぎご連絡まで

取り急ぎお礼をさせていただきます

「取り急ぎお礼まで」はビジネスメールの他、一般的に相手の行為や感謝の意を伝えたい時に、文末に用いられる定型表現の一つです。相手への謝意をいち早く伝えたい時に、簡潔な御礼の言葉と併せて使います。

例文

今回も多大なサポートを頂き、ありがとうございました。
取り急ぎお礼まで

取り急ぎご報告をさせていただきます

「取り急ぎご報告をさせていただきます」も、相手に敬意を込めて文末に使う典型的な言い回しです。相手が心待ちにしている事柄や結果などをいち早く伝えたい時に使う便利な表現の一つとなります。

「取り急ぎご報告まで」は、報告しなければならない内容は多くあるが、その中でも最も重要な内容や、大まかに伝えたいことを短い文章で知らせる際に、文末に用います。

例文

今月の売り上げは〇〇円でした。
取り急ぎご報告をさせていただきます。

「取り急ぎ」を使う際の注意点とは?

「取り急ぎ〇〇まで」などの言い回しは避ける

ビジネスメールで使われる言い回しに「取り急ぎ〇〇まで」などがあります。たとえば、以下のような典型的なものが挙げられます。

典型的な言い回し
  • 取り急ぎご連絡まで
  • 取り急ぎお礼まで
  • 取り急ぎご報告まで

しかし、これらの言い回しは、もともと相手の対応が不十分な場合に「とりあずこうだから」というニュアンスで使われます。そのため、相手が不快に感じることもあるかもしれません。

ビジネスメールの文末でよく見かける「取り急ぎご連絡まで」「取り急ぎお礼まで」は、実際的には丁寧語を用いていますが、重要なクライアントや上司に対しては避けるべき使い方となります。この場合、使うべき表現は「取り急ぎご連絡させていただきます」「取り急ぎお礼をさせていただきます」などです。

口語では「一旦・まずは」に言い換えてみる

「取り急ぎ」はビジネスメールで頻出する言葉ですが、電話やビデオチャットなどの口語的なシーンでは、”一旦”や”まずは”などに言い換えるのも良いでしょう。

「取り急ぎ」は、ややビジネスライクなイメージがあるため、実際的な場面で使い過ぎると、やや堅苦しくなってしまうこともあります。それなら、状況に応じて「一旦」や「まずは」などの表現を使って、相手とのコミュニケーションをやわらかく、また円滑に保つことも大切です。

ぜひ、状況や相手によって「取り急ぎ」を”一旦”や”まずは”に言い換えてみましょう。

まとめ

「取り急ぎ」の英語表現は、”a quick update”や”a quick note”などです。ビジネスメール必須表現の一つで、意味は「とりあえず・急いで」となります。似たような言葉に「一旦・まずは」などがありますが、実際に会話の中で使う時は、状況に合わせて言い換えても良いでしょう。

また、ビジネスシーンでは「取り急ぎ〇〇まで」という言いきりの言い回しを避け、「取り急ぎ、お礼を申し上げます」や「取り急ぎ、ご報告致します」などのき丁寧な文章に言い替えるように心がけて下さい。