「ハイソ」と聞いて懐かしいと思うのか、それともハイソックスを思い浮かべるかで、世代がわかってしまうことをご存知でしたか。「ハイソ」は「ハイソサエティ」または「ハイソックス」の略語として使われている言葉です。
今回は「ハイソ」の意味や使い方のほかに死語かどうかを検証して、類語や反対語も紹介します。
「ハイソ」の意味とは?
「ハイソ」の意味は「ハイソサエティ」
「ハイソ」とはカタカナ語「ハイソサエティ」の略語で、上流社会や上流階級の人々がいる社交界を意味しています。また「ハイソ」には上流社会にいる人、時には経済的に裕福な人という意味もあります。
「ハイソサエティ」の語源は英語の「high society」です。
「high society」と「ハイソサエティ」の違い
英語の「high society」は上流社会の人を意味があり、上流社会の人とはお金持ちで権力があり、かつファッショナブルな人たちを主に指しています。
一方カタカナ語の「ハイソサエティ」は英語の「high society」のように上流社会の人という意味もあれば、上流社会そのものを指すこともあり、その使い分けは文脈から判断します。
「ハイソサエティー」よりは「ハイソサエティ」と表記される
「ハイソ」は「ハイソサエティ」の略語だと解説しましたが、「ハイソサエティ」の代わりに語尾を伸ばした「ハイソサエティ―」と表記されることもあります。どちらでも正しい表記ですが「ハイソサエティ」の方がよく使われています。
「ハイソ」の使い方と例文
「ハイソな」で形容動詞として使う
「ハイソ」の主な使い方に「ハイソ」に「な」をつけて形容動詞のようにして使う使い方です。ある名詞の修飾語句として使います。
- ハイソな人が集まるクラブ。
- ハイソな生活を楽しむ。
- ハイソな雰囲気のカフェで待ち合わせた。
「ハイソ」は死語なのか
「ハイソ」が流行したのはバブル時代
「ハイソサエティ」の略語として使われる「ハイソ」という言葉は、1980年代から2000年頃のバブル時代によく使われていました。しかし現在では「ハイソ」の代わりに「セレブ」という言葉が使われるようになり「ハイソ」はあまり使われなくなりました。
しかし世代的に「ハイソ」を「ハイソサエティ」という意味で使われることはまだあるため、「ハイソ」は使われない言葉、つまり死語になったとは言い切れない状態です。
- 「アベック」:「カップル」のこと
- 「ナウい」:「現代的」または「今風の」という意味。
- 「ハクい」:「カッコいい」という意味。
- 「チョペリグ」:「超ベリー・グッド」の略語で、「最高」という意味。
平成生まれにとって「ハイソ」=「ハイソックス」
「ハイソ」を「ハイソサエティ」という意味で使われることもありますが、世代的に平成生まれの人は「ハイソ」は「ハイソサエティ」の略語というよりも「ハイソックス」の略語として使われています。
「ハイソックス(high socks)」はひざ下丈の長い靴下のことで、主に女性のファッションアイテムのひとつとしてハイソックスが取り上げられることが多いです。
「ハイソ」の類語
「セレブ」は「経済的に裕福な有名人」として同意義
「セレブ」は概して有名人という意味で使われる言葉ですが、その意味合いはその時々で変わります。世界的に有名な人という意味のこともあれば、有名なお金持ちという意味のこともあります。また海外で優雅で知的な女性という意味で使われることもあります。
「セレブ」と呼ばれやすい人とは、スーパーモデルや歌手、エンターテイナーなどの芸能界で成功した有名人やスポーツ界で活躍するスポーツ選手、経済界で有名な投資家や起業家などです。
「ハイソ」と「セレブ」は経済的に裕福な有名人という意味で同意義語として使われます。
「セレブ」には「celebrity」と違って金持ちの意味がある
「セレブ」の語源は英語の「celebrity(セレブリティ)」ですが、日本語の「セレブ」と意味が違います。英語の「celebrity」は有名人という意味があっても裕福という意味は含まれません。そのためお金持ちでなくても有名であれば「celebrity」という言葉が使われます。
「社交界」とは「著名な人が集まり交際する社会」
「社交界」とは著名な人が集まり交際する社会、または上流社会の人が集まる社会という意味の言葉です。
「ハイソ」の意味は上流社会で、言い換えると「上流社会の集まる社会」ということになり、「社交界」と同意義語になります。
社交界にデビューする。
「アッパークラス」の意味は「上級階級」
「アッパークラス」は英語の「upper class」を語源にした言葉で上流階級を意味しています。「アッパークラス」は比較的新しい言葉なため使い慣れていないこともあるので、「アッパークラス」を使うときは相手に注意を払うべきでしょう。
ただ英会話では上流階級という意味の言葉は「ハイソ(サエティ)」よりも「アッパークラス」のほうが一般的なので、英語で話すときは積極的に「アッパークラス」を使いましょう。
アッパークラス出身の彼に一目が置かれた。
「ハイソ」の反対語
「下層階級」とは「社会的地位と生活水準が低い階層」
「下層階級」とは社会的な地位と生活水準の両方で低い階層、またはその階層に属する人のことです。「下層社会」とも言います。
日本では「下層階級」という言葉は差別的な意味合いが含まれるとして好んで使われません。その替わり、生活水準や消費水準を基準にして上、中、下といった表現が使われることが多いです。
経済的な発展は下層階級に支えられていたことが明らかになった。
まとめ
「ハイソ」とはハイソサエティの略語としてバブル時代に流行った言葉です。しかし「ハイソ」が「セレブ」という言葉に代わってからは、「ハイソ」はハイソサエティの略語として使われるよりもハイソックスの略語として使われる機会が増えました。