「イギリス王室」とは?主要人物と王位継承・王室御用達の意味

イギリス王室はヘンリー夫妻の離脱で世界的に注目されましたが、イギリス人にとってイギリス王室は常に話題を集める存在で大衆紙を騒がしています。

今回は、イギリス王室はどのようなメンバーで構成されていて、王位継承のシステムや王室独自のビジネスについて紹介します。また王室御用達品の認定方法についても解説します。

※この記事の担当:Light1(海外在住20年。イギリス在住経験あり。イギリスのビネガー味のフライドポテトが好き)

「イギリス王室」とは?ヘンリー王子の離脱

「イギリス王室」はイギリス女王とその親族で構成される

イギリスの王室はイギリス女王エリザベス2世とその親族によって構成されているのですが、親族のどの範囲まで王族とするのかについては規定されていません。原則として、敬称として「His/Her Royal Highness」または「His/Her Majesty」が使われていれば、王族とみなされます。

現イギリス王室の主要人物

ここでは2020年11月現在のイギリス王室の主要人物を紹介します。

現イギリス王室の主要人物
  • エリザベス2世:ウィンザー朝の第4代女王であり、イギリスの女王です。「Her Majesty」の敬称を冠することができる唯一の人物です。1952年2月6日から即位していて、現在、御年94歳です。イギリス史上で最高齢かつ最長在位記録を更新中です。
  • エディンバラ公爵フィリップ王配:エリザベス2世の夫で、ギリシャ・デンマーク・ノルウェー王家のグリュックスブルク家出身。エリザベス2世を支える良き夫といういい一面がある一方で、失言が多いことでも有名です。
  • チャールズ皇太子:第21代ウェールズ公(チャールズ・オブ・ウェールズ)で、エリザベス2世とフィリップ殿下の長男なので、王位継承順位1位です。故ダイアナ妃との間に二人の王子が生まれました。
  • チャールズ皇太子の兄弟姉妹にアンドルー王子、エドワード王子、アン王女がいます。
  • カミラ夫人:コーンウォール侯爵夫人であるカミラ夫人は、チャールズ皇太子の後妻です。再婚前にはチャールズ皇太子との不倫も話題になりました。
  • ウィリアム王子:チャールズ皇太子の長男で、王位継承順位2位です。大学時代に知り合ったキャサリン・ミドルトンさんと結婚して3人の子供がいます。キャサリン妃のファッションや幼い子供たちの様子などがイギリスメディアでよく報道されています。

ヘンリー王子のイギリス王室からの離脱

2020年3月31日にヘンリー夫妻がイギリス王室から離脱しました。サセックス侯爵ヘンリー王子はチャールズ皇太子の次男で、「ハリ―王子」という呼称で親しまれています。

ヘンリ―王子がイギリス王室から離脱することによって、公務から引退し王族だけが許される敬称「His/Her Royal Highness」は使用できなくなります。公的資金である王室助成金は受け取れなくなり、ウィンザー城の敷地にある自宅改修費の返済は課されますが、チャールズ皇太子から不動産収入を受け取ることなどが確約されているので収入のめどはついていると言えるでしょう。

ヘンリー夫妻の王室離脱に至った原因として夫妻の経済的自立や、メーガンさんへのプライバシー侵害と国民からのバッシングなどが挙げられます。

ヘンリー夫妻はイギリスからカナダに移住後、現在ではアメリカに住んでいます。

イギリス王室の歴史と王位継承

イギリス王室の歴史はジョージ5世またはアン女王から始まる

現在のイギリス、つまりグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国として統合されてからの王室は1910年に即位したジョージ5世から始まると考えられます。

しかし現在のイギリスに至るまでにイングランドとウェールズ、スコットランド、そしてアイルランドが対立する長い歴史があり、イングランドとスコットランドが併合(1707年)してグレートプリテン王国が成立してからイギリス王朝が始まったと考えれば、アン(1707年~1714年在位)がイギリス王室の最初の女王だとも考えられます。

イギリス王室の王位継承は性別に関係ない長子先継

イギリスの王室の王位継承は、スチュアート家の血を引いている国王直系の子孫です。王位継承後はイングランド国教会に帰属することが定められています。

また2011年10月28日の旧法律が改正されて、性別は関係なく長子先継で王位は継承され、カトリック信徒との結婚によって王位継承権が失われなくなりました。

イギリス王室のビジネスとは?

イギリス王室は独自のビジネスで収益を得る

イギリスの王室は公費のみで生活をしているわけではなく、さまざまなビジネスを通して収益を得ています。所有する土地や建物を使った賃貸業(例:ロンドンのショッピングストリート「リージェントストリート」)、風力発電事業にも従事しています。

それらの事業はクラウン・エステートと呼ばれる独立法人が管理・運営していて、その収入は一度、国に収められます。そのうちの25%分を王室助成金として国から受け取るシステムです。気になる収入ですが、2018年は約7600万ポンドで、日本円にして110億円以上になります。

また王室メンバーは個々にも収入を生み出していて、例えば、エリザベス女王は株の投資、チャールズ皇太子はオーガニック食品ブランドを展開しています。

イギリス王室御用達の品物とは?

「ロイヤル・ワラント」とは「王室御用達」という意味

「ロイヤル・ワラント(Royal Warrant)」とは「王室御用達」のことで、エリザベス2世とその夫フィリップ殿下、チャールズ皇太子の3人だけが認定できます。「ロイヤル・ワラント」として認定されるとそれぞれの紋章が与えられて、商品のパッケージ等に使うことができます。

5年ごとに精査される厳しい世界

「ロイヤル・ワラント」として認定されても永久にロイヤル・ワラントであり続けるわけではありません。5年ごとに精査されるので、ロイヤル・ワラントとして相応しくないと判断されれば、その時点でロイヤル・ワラントではなくなってしまいます。

王室御用達品は高級品ばかりではない

ロイヤル・ワラントは生活用品からお菓子やお茶、ファッション、車などさまざまな分野のブランドが認定されています。王室御用達と聞くと高級品をイメージしがちですが、食品や食器洗剤など安い価格帯のブランドもロイヤル・ワラントの認定を受けています。

まとめ

イギリス王室はエリザベス2世を中心とした親族を中心に構成されています。ヘンリー王子の離脱によって注目を集めるイギリス王室はゴシップが囁かれることも多く、それだけイギリス人からの注目を集めている存在とも言えるでしょう。