「対話」の意味や使い方は?例文や類語「会話・対談」との違いも

向かいあって話しあうことを「対話」といいます。電話や会議などビジネスでも必要なことのひとつです。話しあうという意味の言葉には他にも「会話」や「対談」がありますが、どう違うのでしょうか?

今回は「対話」の意味をはじめ、ビジネスシーンでの具体例を紹介。また、類語との違いや英語表現についても解説します。

「対話」とは?

「対話」の意味は”向かいあい話すこと”

「対話(たいわ)」の意味は、“向かいあい話し合うこと”です。「対」には”向かいあう”という意味があります。ただ単に向かい合うという見た目だけではなく、気持ちもしっかりと向かいあって話し合うことが「対話」です。基本的には、二人または二組でおこなわれる話し合いをさします。

「対話」に必要なことは”聞く”と”話す”

「対話」する場合に必要なことは「聞く」ことと「話す」ことです。相手の話をしっかりと聞いたうえで、自分の意見を話します。お互いの意見や主張を聞いて、しっかりと向き合って話すことで、信頼関係を築いていくことが「対話」の目的のひとつです。

ビジネスにおいての「対話」の具体例とは?

「対話」はビジネスにも必要なことのひとつ

「対話」はビジネスシーンにも必要なことであり、コミュニケーションツールのひとつです。会議などで意見の違いなどがあった場合に、無理に相手の意見を否定すると空気が悪くなります。しかし、「対話」することを意識し、相手の意見や主張を聞いたうえで自分の意見を話し、お互いに相手を理解することで、話し合いが成立します。

しっかりと意見交換をすることで相手との信頼関係を築くことは、社内だけではなく顧客先に対しても重要なことです。

ビジネス電話にも「対話」の姿勢が必要

電話で営業をおこなう場合にも「対話」の姿勢が必要であり重要です。電話営業では話をすることが必要ですが、一方的に話をしても相手は聞いてくれません。しかし、相手の話もしっかりと聞くことで、話を聞いてくれやすくなります。

また、通常のビジネス電話においても、一方的に話をするだけではなく相手の話も聞きましょう。顔を合わせていない分、より相手の意見に耳を傾けることでお互いの認識のすり合わせがしやすくなり、連絡や意見の行き違いが少なくなります。

「対話」を使った例文

「対話」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 私たち市民が市長と対話できる時間を設けてください。
  • 母と二人でゆっくりと対話するなんて久しぶりだ。
  • 友人と数年ぶりにあり、じっくりと対話することができた。

「対話」の類語とは?

類語①「会話」とは”複数人で話すこと”

「会話(かいわ)」とは、”複数人で話すこと”です。「会」という字には”あう・集まる”という意味があります。二人以上の人が、話をしたり相手の話を聞いたりすることを「会話」と表現します。

「対話」と同じ意味のようですが、「会話」には「対話」のように相手と向かいあって話し合うという深い意味は必ずしもありません。しっかりとお互いの話を聞いて理解するというよりも、気軽にコミュニケーションをするというイメージなのが「会話」です。

類語②「対談」とは”向かいあい共通のテーマについて話すこと”

「対談(たいだん)」とは、向かいあって話しあったり、共有のテーマで話をしたりすること。「談」には”かたる”という意味があり、話すこと自体もさしています。複数の人が向かいあって、同じ事柄について話し合いをすることが「対談」です。雑誌やテレビ番組などで話をするトーク番組なども「対談」と表現できます。

基本的に二人でおこなうのが「対談」であり、3人は「鼎談(ていだん)」、4~5人以上の複数人の場合は「座談会(ざだんかい)」などといいます。「対話」とほぼ同じ意味ですが、「対話」よりも「対談」の方が決まったテーマについて話し合うというニュアンスが強くなります。

類語③「協議」とは”複数の人が集まり相談をすること”

「協議(きょうぎ)」とは、複数の人が集まって相談をおこなうことです。「協」には”力をあわせる・話しあってまとめる”という意味があり、「議」には”相談・意見”という意味があります。集まって話しあったり相談をしたりすることを「協議」と表現します。

「対話」は向かいあって話しあうことですが、「協議」は話しあうだけではなく相談をするというニュアンスです。

類語④「談話」とは”形式ばらずに話をすること”

「談話(だんわ)」とは、話をすること。「談」には”話す・かたる”という意味があり、ゆったりと話をすることが「談話」です。また、ある事柄についての意見を形式ばらずに述べることもさします。

「対話」はきちんと向かいあって相手の話を聞いたり自分の意見を話したりすることですが、「談話」は形式ばらずにゆったりと話をするというニュアンスです。

「対話」の英語表現とは?

「対話」は英語で”dialogue”

「対話」を英語で表現するには“dialogue”が当てはまります。「対話」や「会話」というニュアンスの単語で、「対話する」は”engage in dialogue”や”hold dialogue”などと表現します。

また、「対談」や「討論」というニュアンスもある”discussion”や気軽に話す意味の”talk”も、文脈によっては「対話」という意味で使えます。

まとめ

「対話」とは、向かいあって話しあうことという意味の言葉です。しっかりと向かいあい、相手の意見を聞いたり自分の意見を述べたりして、信頼関係を築いていくのが「対話」です。

類語である「会話」は単純に話をすることであり、気軽なコミュニケーションというニュアンスがあります。また、同じく類語の「対談」には決まったテーマについて話し合うというニュアンスです。

ビジネスシーンにおいても、相手と「対話」することを意識して自分が話すばかりではなく相手の話も聞くことで、お互いに理解が深まり信頼関係を築くことができます。