「のんびり」はポジティブに使われることが多い言葉です。「休みの日はアニメやゲームを楽しんで、のんびり過ごす」のように、くつろぐ様子を表現します。今回は「のんびり」の意味や使い方、類語「ゆっくり」との違いを確認しましょう。また、のんびりした性格の特徴や、向いている仕事もご紹介します。
「のんびり」の意味とは?
「のんびり」の意味は”くつろいで心身が楽な様子”
「のんびり」の意味は、“くつろいで心身が楽な様子・緊張がほぐれた状態・急がずにゆったり過ごす様子”です。性格に使われる場合は、気持ちが穏やかな人や、気楽で大らかな人を表現します。
基本的にはポジティブな意味です。しかし、緊急時など「のんびりしている場合ではない」ときは、ネガティブな意味で用いられることもあります。
「のんびり」の使い方と例文とは?
「のんびり」を使うのは”くつろいでいるとき”
「のんびり」がよく使われるのは「くつろいでいるとき」です。時間や気持ちにゆとりがあり、心配事もなく過ごす様子を表します。
- 連休は自宅でのんびり過ごす予定だ。
- お互い仕事で疲れていたので遊園地は止め、プラネタリウムでのんびりデートを楽しむことにした。
期限があるのに急がない様子にも使われる
「のんびり」は、期限が迫っているのに急がない様子にも使われます。間に合わせるつもりがないのかと、悪い印象で用いられることも多い使い方です。
- のんびり食事していたせいで、予定していたバスに間に合わなかった。
- 納期が近いのに、Aはのんびり作業をしていた。
「のんびり屋」はのんびりした性格の人を表す
のんびりした性格の人を「のんびり屋」と表現します。「のんびり屋さん」と「さん」を付けることもあります。誉め言葉にもけなし言葉にも使われるため、前後の文脈で判断しましょう。
- 私はせっかちなので、すぐ入居者を急かしてしまう。のんびり屋のAを見習いたい。
(入居者を急かさずに待っていられるAを誉めている) - のんびり屋のAのせいで納期ぎりぎりになってしまい、私まで部長に叱られてしまった。
(納期に間に合うよう急がなかったAを責めている)
のんびりした性格の特徴とは?
のんびり屋は人に好かれやすい
のんびりした性格の人は、人に好かれやすいという特徴があります。「いつも穏やかなので、いっしょにいると気持ちが落ち着く」と好印象を受ける人が多いようです。
「マイペースで頼れる」という印象を持たれることもあります。忙しくても慌てずに作業を進める様子から、そう思う人がいるようです。
「やる気・協調性がない」と思われやすい
のんびり屋は「やる気や協調性がない」と思われやすい面もあります。期限に遅れそうなのにのんびりしている様子から、やる気がなくてダラダラしていると判断されてしまうのです。また、急いでいる周囲に合わせられないことから「協調性がない」と思われることもあるようです。
日頃から時間や納期を細かく確認して、遅れないように注意する習慣をつけましょう。また、余裕を持った予定や計画をたて、少し遅れても、期限に間に合うようにするのも良い方法です。
向いている仕事は「辛抱強く話を聞く仕事」
のんびり屋に向いている仕事は、カウンセラーやルート営業などの「辛抱強く話を聞く仕事」です。相手を決して急かさず、じっくり話を聞く必要があるため、のんびりした人に向いているでしょう。また、相手を待てる性格は、子どもやお年寄りと接する仕事にも活用できます。
注意が必要なのは事務職です。1人で黙々と作業を進められる職場なら向いています。しかし、職場によってはスピード感や営業マンとの連携を求められます。急ぐことも、相手のペースに合わせることも苦手なのんびり屋にとっては、厳しい仕事になるかもしれません。
「のんびり」の類語とは?
「のんびり」の類語は”ゆっくり”
「のんびり」の類語は“ゆっくり”です。類語としての「ゆっくり」の意味は”時間や気持ちにゆとりがある様子”です。
「のんびり」と違って、「ゆっくり」は基準と比べてゆとりがある様子に使います。また「ゆっくり」は動作が遅い様子も表現します。
→今日は予定がないので、ゆっくり過ごそう。
- この曲はゆっくり演奏してください。
(「動作が遅い」という意味のため) - しばらくお弁当を作らなくていいので、ゆっくり支度しても大丈夫だ。
(「お弁当を作る日」と比べて、時間にゆとりがあることを意味するため)
「のんびり」の対義語とは?
「のんびり」の対義語は”さっさ”
「のんびり」の対義語は“さっさ”です。「動作が速いこと・手際が良いこと」を意味します。後ろに「と」をつけて「さっさと〇〇する」という形でよく使われます。
- さっさと片付けて、早く飲みに行こう。
- いつまでも休憩していないで、さっさと続きを始めよう。
まとめ
「のんびり」とは”くつろいで心身が楽な様子”という意味です。性格に使われる場合は「穏やかな人」「気楽で大らかな人」を表現します。
ポジティブな印象の言葉ですが、急ぐ必要がある場面では短所に捉えられることもあります。オンオフを切り替えて「のんびり」の良い面を活用しましょう。