転職先に雇用保険被保険者証を提出しなくてはならないのに見つからなくて困ったことはありませんか。雇用保険被保険者証は雇用保険を再開するときに必要になりますが、保管し慣れていない書類なので失くしてしまうこともあるでしょう。
今回は、雇用保険被保険者証がないと困る状況や再発行の方法などを紹介します。
「雇用保険被保険者証」とは?
「雇用保険被保険者証」とは雇用保険に加入すると発行される証明書
「雇用保険被保険者証」とは雇用保険に加入すると発行される証明書です。雇用保険の加入手続きは、初めて就職した会社で雇用保険の適用が受けられる社員に対して行われます。
雇用保険被保険者証には、被保険者の氏名、生年月日、被保険者番号が記されています。
「雇用保険被保険者証」を見たことない社員は多い
「雇用保険被保険者証」は会社がハローワークに雇用保険の加入手続きをしてから約1カ月後で発行されるのですが、会社から社員に手渡されないために自分の雇用保険者証を見たことがない社員も多いようです。
本来ならば、会社は雇用保険者被保険者証を被保険者である社員に渡さなくてはならないのですが、雇用保険被保険者証を紛失しないように、会社が雇用保険被保険者証を保管しているケースがほとんどだからです。
また社員の方も雇用されている間に雇用保険被保険者証を使う必要がないため、会社保管になっていることが気にならないという実情があります。
退職したときに雇用保険被保険者証が渡されて、初めて目にする人も少なくないでしょう。
雇用保険被保険者証がないと困ることとは?
雇用保険被保険者証は転職時の雇用保険の引継ぎに必要
雇用保険被保険者証は転職をしたとき、雇用保険を引き継ぐ手続きのときに必要になります。
雇用保険は最初に入社した会社が加入手続きを行いますが、退職するときに雇用保険の資格を喪失するための手続きを行います。雇用保険は会社と雇用関係にある人が使える保険だからです。またこの資格喪失の手続きを行わないと、退職者は失業保険を受け取ることができません。
転職すると再雇用先の会社が、雇用保険を引継ぐ手続きを行い、雇用保険が再開されます。この雇用保険の再開手続きに被保険者番号を確認する必要があるため、転職者は雇用保険被保険者証を再雇用先に提示します。
アルバイトやパートは雇用保険被保険者証を持っていないことも
雇用保険被保険者証は会社勤めをしていれば誰でも持っているというものではありません。会社に勤務していても、雇用保険の適用条件に合っていないために雇用保険に加入していない人がいるからです。
雇用保険に加入するための適用条件とは次の通りです。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上。
- 31日以上の継続雇用が見込まれること。
上記の加入条件を満たしていない場合は、働いていても雇用保険に加入できないため、例えばアルバイトやパートでは雇用保険被保険者証を持っていないことが考えられます。
また自営業本人は雇用保険には加入できませんので、必然として雇用保険被保険者証を持てません。
雇用保険被保険者証がない場合にはどうする?
雇用保険被保険者証の再発行ができる
雇用保険被保険者証を紛失してしまった場合には、ハローワークで雇用保険被保険者証を再発行してもらえます。また雇用保険被保険者証の再発行は即日なので、再発行手続きをした日に雇用保険被保険者証を受け取ることができます。
雇用保険被保険者証の再発行の申請に必要なもの
雇用保険被保険者証の再発行手続きを行う場合には、次の書類が必要になります。
- 「雇用保険被保険者証再交付申請書」:雇用されていた会社の所轄のハローワークで受け取ります。
- 本人確認のための書類:本人と住所の確認のための書類です。運転免許証、国民健康保険被保険者証、雇用保険受給資格者証、住民票の写し、印鑑証明など。
- 印鑑
ハローワークの窓口以外の再発行の申請場所
雇用保険被保険者証の再発行はハローワークの窓口で行えます。窓口が開いている時間は平日の8:30~17:15です。
この時間帯にハローワークに行くことが難しい場合には、郵送で雇用保険被保険者証の再発行の申請を行えます。郵送で申請をする際には、雇用保険被保険者証再交付申請書と本人確認のための書類の写しの他に、切手が貼付されている返信用封筒も同封します。
郵送で再発行手続きを申請して雇用保険被保険者証を受け取るまでの期間は、約1週間かかります。もしも雇用保険被保険者証をすぐに必要としている場合には、ハローワークの窓口で申請手続きを行いましょう。
まとめ
「雇用保険被保険者証」は雇用保険に加入すると発行される証明書で、転職して再就職先が雇用保険の再開手続きをするときに必要です。もしも「雇用保険被保険者証」を紛失した場合にはハローワークで申請して再発行してもらいましょう。