「質疑応答」の意味とは?言い換えに使える類語や対応のコツを紹介

プレゼンテーションなどの発表の後に「質疑応答」の時間が設けられることがあります。日常生活ではあまり使われない言葉のため、何の時間なのか分からない人もいるかもしれません。意味を把握しておきましょう。また、言い換えに使える類語や、発表者向けの質疑応答のコツもご紹介します。

「質疑応答」の意味とは?

「質疑応答」の意味は”質問と答え”

「質疑応答(しつぎおうとう)」の意味は、“質問と、それに対応する答え”です。「質疑」は疑いを抱いた点を質問すること、「応答」は受け答えを意味します。面接のように、口頭で質問と回答をやり取りする様子を表現することもあります。

「質疑応答」の使い方と例文とは?

「質疑応答」は講演・プレゼンで使う

「質疑応答」は、講演・プレゼンなどの発表の後に「聴衆が発表者へ対して質問できる時間」を表現する言葉として使用されます。

講演やプレゼンは、発表が終わり「質疑応答」の時間になるまで、聴衆は質問をしないのが一般的です。また、質疑応答の時間がない場合、メールで質問を受け付けることもあります。

例文
  • 質疑応答を含め16時終了予定です。
  • それでは、質疑応答の時間に入ります。
  • 説明が良くなかったのか、今回のプレゼンは質疑応答が盛り上がらなかった。

「質疑応答集」「質疑応答事例」は質問と答えをまとめたもの

「質疑応答集」や「質疑応答事例」は、質問と答えを紙面やテキストデータにまとめたものです。学習用の冊子として発売したり、Webサイトに掲載したりします。

Webサイトでは「よくある質問」や「FAQ(英語Frequently Asked Questionsの略)」という名称がつけられていることもあります。どちらも質問と回答をまとめているページのことです。

「質疑応答に答える」は重複のため誤用

「質疑応答に答える」という使い方は誤用になり、聞いている人に違和感を与えるため避けた方が良いでしょう。「質疑応答」に”答える”という意味が含まれているためです。

単純に言い換えるなら「質問に答える」になります。しかし、口頭で聴衆に伝える場合はもっと丁寧な言い回しの方が向いているでしょう。

例文
  • ご質問にお答えします。
  • ご質問をお受けいたします。

「質疑応答」の類語とは?

「質疑応答」の類語は”一問一答”

「質疑応答」の類語は“一問一答(いちもんいっとう)”です。「ひとつの質問に対し、ひとつ答えること」や、それを繰り返すことを意味します。「質疑応答」は基本的に一問一答形式です。他にも、問題集にも一問一答形式を採用しているものがあります。

一問一答は形式のことですので、質疑応答の言い換えには向きません。

優しい言葉に言い換えるなら「質問タイム」

子ども向けの講習会などで「質疑応答」を優しい言葉に言い換えたいときは“質問タイム”“質問の時間”が分かりやすいでしょう。優しい響きになるため、質問しやすい雰囲気になることが期待できます。また、意味も分かりやすくなります。

「質疑応答」のコツとは?

「質疑応答」に苦手意識を持つ人は多いようです。発表者向けの基本的なコツをご紹介します。

「質問してもらえる」と前向きに考える

質疑応答のコツは、前向きに考えて苦手意識を薄れさせることです。質問があるということは、発表内容に興味を持っている証拠です。発表がうまくいったからこそ質問があると意識しましょう。

質問に答える前に「ご質問ありがとうございます」「良い質問をしてくださり、ありがとうございます」と感謝を伝えることも重要です。質問をポジティブなものだと意識するきっかけになります。また、一呼吸置いて回答を整理する時間を作る効果もあります。

質問を最後までしっかり聞いて理解する

質問を最後まで聞き、質問内容を理解することも大切です。質問の途中で答え始めたり、スライドを切り替える用意を始めていては、内容を理解できません。また、慌てているように見えるため、発表の信頼度も落ちてしまいます。

不明な点があったら相手に聞き返しましょう。「ご質問は〇〇ということでしょうか」と丁寧に確認します。質問を返すことは悪いことだと思うかもしれませんが、内容を誤解したまま見当違いの回答をする方が相手に失礼です。「故意に論点をずらした」と誤解されてしまう可能性もあります。

「分からない」「知らない」ことをごまかさない

分からないことや知らないことは素直に認めましょう。論点をずらしてごまかすのは相手に失礼です。また、想像で答えるのも避けるべきです。間違ったことを伝えてしまったら、信頼を失ってしまいます。

分からないことを伝える際は「質問が悪いから答えられない」と受け取られないよう注意してください。「勉強不足ですので……」と、自分の問題であることを伝えるとスマートです。また、可能な場合は、後日調べて正式な回答をすると良いでしょう。

例文
  • 勉強不足ですので、すぐにお答えできません。申し訳ございません。
  • 宿題とさせてください。◯日までに、メールでご連絡いたします。

まとめ

「質疑応答」とは”質問と答え”という意味です。講演やプレゼンの発表後に、質疑応答の時間が設けられるのが一般的です。

質疑応答の時間に質問が多いと焦ってしまうかもしれません。しかし、興味を持てる良い発表だったからこそ質問が増えるのです。自信を持って丁寧に応答しましょう。