「運命の伴侶を見つける」「伴侶と人生を歩む」のよというように、「伴侶」という言葉を使うことがあります。主に「一緒に連れ立っていく相手」という意味で用いられますが、正しい意味や語源についてはあまりよく把握していないという人もいるでしょう。
ここでは「伴侶」の意味と読み方の他、使い方や類語、英語を含めて解説します。
「伴侶」の意味・語源・読み方とは?
「伴侶」の意味は”共に連れ立っていく人”
「伴侶」の意味は、“共に連れ立っていく人”のことです。つまり「配偶者」や「結婚相手」という意味を持ちます。また、一緒に道を共にする者、連れの人、境遇を同じくするパートナーや仲間などの意味も持ち併せます。
「伴侶」の意味は、使う環境によって変わってきます。たとえば、これから身を結んで新しい家族を作りたいというシチュエーションなら「結婚相手」、人生という長い道のりにいる人なら「妻や夫」、同じゴールに向かって一緒に協力していくという環境なら「同僚・仕事仲間・チームメイト」などを意味します。
「伴侶」とは、一緒に肩を並べて共に歩んでいく者を指し、ある意味で特別な相手や仲間を表す言葉の一つとなります。
「伴侶」の読み方は”はんりょ”
「伴侶」の読み方は、“はんりょ”です。「伴侶」の”伴(はん)”の読み方については問題ないと思いますが、「侶(りょ)」の部分を”ろ”と誤読してしまわないように気を付けましょう。「伴侶」は”はんろ”ではなく「はんりょ」が正しい読み方です。
「伴侶」の語源は”伴”と”侶”の意味にある
「伴侶」の語源や言葉の成り立ちは、”伴”と”侶”のそれぞれにある言葉の意味にありました。
「伴侶」の「伴」には”仲間・友達・つき従う、連れて行く”という意味があり、また「侶」にも”一緒に連れ立つ仲間・連れ”という意味があります。この二つの言葉をつなげて出来た言葉が「伴侶」です。
「伴侶」の使い方と例文とは?
「伴侶」は男性に対しても使われる
「伴侶」という言葉は、以前は男性が女性に対して使っていた言葉でした。しかし、現代においては「男女は平等である」という考えが浸透した背景もあり、女性が男性に対して使うことも増えてきているようです。
もともと「伴侶」には”連れ立っていく者”という意味があり、どちらかと言えば「女性が男性に寄り添って連れ立つ」というニュアンスで使われていました。現代ではこういった事情も変わりつつあります。
「伴侶」は複数の場合もある
「伴侶」は、意味的にも抽象的な要素を含む表現でもあります。一般的には配偶者や恋人、パートナーや連れなど「一人」に対して使われますが、状況によっては複数の人に対して使われることもあります。
たとえば、職場で苦楽を共にし、同じゴールを目指す同僚達や仲間たちは、仕事人生における「伴侶」とも言えるでしょう。この場合の「伴侶」とは、一人ではなく複数人となります。
「伴侶」を使った例文
「伴侶」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。
- 運命を共にする伴侶を職場で見つけた。
- 尊敬すべき最高の伴侶である妻と、余生を過ごしている。
- 彼とはお互い人生の伴侶として一緒に生きていきたい。
- 長年、同じ野球チームで戦ってきたAとは、まさに伴侶と言える仲である。
- 15年間、一人身の私を支えてくれた愛犬ポチは、人生の伴侶のような存在だった。
「伴侶」の類語とは?
類語①「ベターハーフ」とは”良き配偶者”
「ベターハーフ」とは英語の”better half”をカタカナ語にしたもので、「妻・夫・パートナー・配偶者」という意味があります。つまり、英語で「伴侶」のことを「better half」と呼んでいます。
英語圏では、相手を尊敬する気持ちを持って「愛する連れ」というようなニュアンスがあり、会話や文章で用いられる表現です。
- 生涯におけるベターハーフをやっと探し出したよ。
- 毎晩、我がベターハーフが美味しい食事を作ってくれるんだ。
類語②「傍輩」とは”主君を支える同僚や仲間”
「傍輩(ほうばい)」とは、主君や師を支え仕える人を意味します。転じて、同じくらいの身分や年齢の仲間という意味でも使われる言葉です。
たとえば、大学の研究室で一人の教授に付く人や仲間を「傍輩」と呼んだり、大学の同輩や職場の同僚などを「傍輩」と呼ぶこともできます。
「伴侶」は主に配偶者やパートナーを表すことが多いですが、「傍輩」は”ある決まった環境における仲間”という意味で使われます。
- 同じ病院に勤める彼女とは大学時代の傍輩である。
- 職場の傍輩と一緒に食事に行く約束をした。
まとめ
「伴侶」は”はんりょ”と読み、「共に連れていく者・つき従う人」、つまり主には「配偶者やパートナー」を意味する言葉です。「伴侶」は日常的に「人生の伴侶」や「運命の伴侶」「仕事の伴侶」というように、さまざまなシーンで用いられます。
「伴侶」は慣れ合いの仲間というよりは、むしろ「共に歩む大切な良き連れ」と言ったニュアンスが強いです。そのため、精神的にも、人生において深く特別な言葉でもあることは間違いないでしょう。