「尊敬語」の意味や使い方とは?例文や謙譲語・丁寧語との違いも

「尊敬語」は目上の人に対して使う敬語のひとつ。小学生高学年で学習する敬語ですが、いざ人前で使いたいときに言い回しがわからないことはありませんか?

この記事では「尊敬語」の意味や使い方を解説します。よく使う「食べる・見る・いる・着る」など「尊敬語」の言い回しや例文も紹介。英語表現についても触れています。

「尊敬語」の意味とは?

「尊敬語」とは「相手を立てる表現」

「尊敬語」の読み方は「そんけいご」で、敬語表現のひとつです。相手の行動や持ち物を高める表現をすることで、相手の立場を高める言葉。主語が敬意を表したい相手になるのが特徴です。

「尊敬語」の「尊」は「とうとい」や「身分が高い」、「敬」は「うやまう」という意味の漢字。「尊敬語」は、目上の人に対して敬う気持ちを表現します。

「尊敬語」は小学生で習う敬語表現

「尊敬語」をはじめとした敬語表現については小学生の高学年で学習しますが、目上の人に対しての言葉づかいとして大人になっても必要な知識です。特にビジネスシーンでは、間違った敬語は相手に失礼に当たる場合もあるため、注意して使いましょう。

ビジネスで使える「尊敬語」の使い方と例文

「食べる」は「召しあがる」「お食べになる」

目上の人が食事をしたり飲み物を飲んだりすることを尊敬語では「召しあがる」や「お食べになる」「食べられる」と表現します。「召」は「目上の人が目下の者を呼びよせる」という意味もあり、尊敬の意味を表す漢字。相手への敬意を表す表現です。

例文
  • どうぞ召し上がってください。
  • そうぞお食べになってください。

「見る」は「ご覧になる」「見られる」

目上の人が何かを「見る」ことは尊敬語で「ご覧になる」と表現します。「覧」は「全体を見る」「高いところから下をみわたす」という意味の漢字です。

また「見られる」も「見る」の尊敬語として使えますが、「ご覧になる」の方がより丁寧な表現です。かしこまった場では「ご覧になる」の方が良いでしょう。

例文
  • 資料をご覧になりますか?
  • 資料を見られますか?
  • こちらの資料をご覧になってお待ちください。

「いる」は「いらっしゃる」

目上の人がその場所に「いる」ことを尊敬語では「いらっしゃる」と表現します。「いらっしゃる」には「来る」という意味もあるため、意味を取り違えないよう前後の文脈や語尾の選び方に注意が必要です。

例文
  • 会議室に入ったら既に部長がいらっしゃったので、慌てて座った。
  • 先生はご自宅にいらっしゃいますか?

「着る」は「お召しになる」「着られる」

「着る」の尊敬語は「お召しになる」です。「お召しです」「召される」などの言い回しがあります。また、「着られる」も尊敬語表現として使えますが、「お召しになる」の方がより丁寧な印象です。敬意を表す対象のことを別の人に話す場合にも「お召しになっていた」「お召しです」などの言い回しを使います。

例文
  • こちらの更衣室でお召しになってください。
  • 部長は黒いコートをお召しでした。
  • 明日のパーティにはどちらのドレスを着られますか?

「言う」は「おっしゃる」「言われる」

「言う」の尊敬語は「おっしゃる」「言われる」です。「言われる」も尊敬語として使えますが、「おっしゃる」の方がより丁寧な表現でしょう。

例文
  • 社長のおっしゃるとおりです。
  • 先生がおっしゃることをしっかりと聞いて理解することが大切だよ。
  • 先輩がいつも言われるので、覚えましたよ。

「聞く」は「お聞きになる」「聞かれる」

「聞く」の尊敬語は「お聞きになる」や「聞かれる」があり、「お聞きになる」の方がより丁寧な表現です。

例文
  • その件については、先生は既にお聞きになったそうです。
  • どうか最後までお聞きになってください。
  • 明日の会議の内容について聞かれましたか?
 
 

「尊敬語」と「謙譲語」「丁寧語」の違い

「謙譲語」とは「自分がへりくだる表現」

「謙譲語(けんじょうご)」とは、自分がへりくだることで相手を立てる敬語表現です。

主語が目上の人である「尊敬語」との大きな違いは、主語が自分であること。自分の行動や持ち物を下げる表現をすることで相手への敬意を表します。

「丁寧語」とは「丁寧な表現」

「丁寧語(ていねいご)」とは、相手に敬意を表して使う上品で丁寧な敬語表現。語尾に「です」「ます」や「ございます」などを使い、相手を問わず誰にでも使える丁寧な言葉づかいです。

「尊敬語」や「謙譲語」ほど相手に対しての敬意の意味は高くなく、立場をそれほど気にせず使える言葉。そのため、上下関係のない親しい間柄の人との会話や、身近な上司とのフランクな会話でも使えます。

「尊敬語」の英語表現

「尊敬語」の英語表現は「honorific language」

「尊敬語」という概念を英語で表現するには「honorific language」を使います。「honorific」には相手に敬意を表すという意味があり、「尊敬語」の相手へ敬意を表すというニュアンスが伝わるフレーズです。

まとめ

「尊敬語」は、目上の人に対して敬意を表す敬語表現。主語が敬意を表したい相手になるのが特徴で、相手の行動や持ち物を高めることで相手を立てる表現です。

ビジネスの場では目上の人や取引先などに対して使うことも多く、社会人にとって正しい敬語表現は必要な知識です。「食べる」や「見る」などよく使う「尊敬語」表現は、普段から確認しておきましょう。