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「下代」の意味とは?「上代」や仕入原価・英語についてもご紹介

「下代」とは商品を取引する入れる時に用いるビジネス言葉の一つです。「上代下代」のようにペアで使われることもありますが、それぞれの意味を把握していますか?

ここでは「下代」の意味を中心に、上代や仕入原価との関係も含めてご紹介します。英語表現についても最後に載せていますので参考にしてみて下さい。

「下代」とは?

「下代」の意味は”卸価格”

「下代」の意味は、流通業界での“卸価格”のことです。ビジネスシーンで部品や部材、商品などを購入する際に、小売店が卸業者や問屋に支払う価格が「下代」です。つまり、モノを仕入れる時に発生する発生する卸値、卸業者が小売店に提示する取引価格ことを「下代」と呼んでいます。

ちなみに「下代」の読み方は“げだい”です。

「下代」は”仕入原価”とも呼ばれる

仕入れ側からすると、「下代」は”仕入原価”でもあります。「下代」は仕入れる際に提示される元値のことです。

たとえば、小売価格が10,000円の商品の卸率が6掛けの時、下代は6,000円となります。このように卸率から商品の原価計算を簡単にすることもできます。

仕入原価=卸率(掛け率)x小売価格

「下代」に対して「上代」は小売価格のこと

「下代」と併せて理解しておきたい言葉が「上代(じょうだい)」です。「上代」は小売店が消費者に対して販売する時の価格、つまり「小売価格」のことを指します。

「上代」は言ってみれば「定価」や「売値」のことです。「下代」に対して小売店への利益を上乗せしてはじき出す数字を表しています。たとえば、「上代」の設定を10,000円とした商品があったとします。この商品を50%(5掛け)の掛け率で卸そうとした時、「下代」は5,000円となります。

「消費税」は「下代」「上代」に含まれていない

消費者や小売店が商品を購入する時に一緒に支払うのが「消費税」です。通常、「下代」「上代」とも、表示価格に表示税は含まれていません。

たとえば、商品の小売店価格、つまり上代が10,000円のものがあったとします。これが税抜き価格の場合は、周知のとおり、この上代に消費税を上乗せした数字が、消費者が支払うべき金額となります。

「下代」の使い方と例文とは?

「下代」は流通業や輸入業では必須

「下代」は”上代”や”〇掛け”などと併せて、流通業界や輸入業界では必須ワードの一つです。たとえば、バイヤーとの取引の際や仕入れ会議の際には、「卸値は〇〇円」という言い回しよりも、多くは「下代は〇〇円」という言い方をします。

「下代」「上代」「〇〇掛け」などは、言ってみれば流通業界に身を置く人が使う「業界用語」となります。取引をスムーズに行うためにも、正しい意味と使い方をするようにしましょう。

「下代」と併せて”掛け率”も理解しておく

「下代」は小売店が卸業者から商品を買う時の仕入れ値のことですが、この際にあわせてよく使われる言葉が”掛け率(かけりつ)”です。「掛け率」とは、上代に対する下代の比率を意味し、小売店にとっては「仕入原価率」を表します。

「掛け率」が低ければ低いほど、下代を安く抑えることができます。そのため、既定定価で販売した場合、小売店はより多い利益を得ることができます。ビジネスシーンでは当然のことですが、小売店は「掛け率」を可能な限り低くしてもらおうと交渉していきます

「下代」の英語表現とは?

「下代」は英語で”wholesale price”

「下代」は英語で“wholesale price”と言います。「wholesale」は”卸売”や”卸の”という意味があり、価格を意味する「price」を組み合わせて「卸値=下代」という意味で使われています。

一方「上代」は、消費者に提示する価格という意味の「list price」を使います。「上代」を意味する”小売価格・メーカー希望価格・定価・カタログ記載価格”といったニュアンスで、流通業界のみならず一般的にも使われるフレーズです。

「下代」を使った英語例文

「下代」を使った英語例文をご紹介しましょう。

  • What is the wholesale price for this material?
    この資材の下代はいくらですか?
  • 下代を抑える努力をすれば、より多くの利益を得ることができる。
    We can get more profit out of the products if keeping down the wholesale price.

まとめ

「下代」は”げだい”と読み、意味は「小売店が卸業者から商品を仕入れる値段」となります。「下代は」は言ってみれば「卸価格・卸値・仕入れ価格」のことで、流通・輸入業界では必須ワードの一つとなります。

また「下代」とあわせて理解しておきたいのが、小売価格を意味する「上代」や、上代に対する下代の比率を表す「掛け率」です。 ぜひ「下代」とセットにして覚えておきましょう。

加えて、海外の業者と取引をする場合は、「下代=wholesale price」や「上代=list price」などの英語フレーズも抑えておくと便利です。卸業者との交渉のシーンで上手に使って行きましょう。