Webサイト運営に便利なアクセス解析ツールでは「UU」のような専門用語が使われることがあります。意味が分からないままアクセス解析ツールを使用しても、混乱してしまうかもしれません。意味や活用法の基本、よく使われる別称をご紹介します。また、「PV」「セッション」との違いも確認しましょう。
「UU」とは?
「UU」の意味は”サイトを訪問したユーザー数”
「UU」の意味は、“集計期間内の、Webサイトの訪問者(ユーザー)の数”のことです。「ユニークユーザー(英語ではUnique User)」を略した言葉です。
「訪問数」ではなく「ユーザー数」を集計するため、期間内に同じユーザーが複数訪問しても、1しかカウントしないようになっています。そのため、正味のユーザー数に近い数字が集計できます。
「UU」のカウントには主にCookieを使用する
UUをカウントするために主に使用されるのはCookie(クッキー)です。Cookieとは、Webブラウザに保存されるサイト別のデータ、またはその仕組みのことです。
訪問日時や閲覧したページの情報がブラウザに残っているため、これを元に「期間内に始めて訪れたユーザーか」どうかを判別しています。なお、ユーザー側でCookieを保存しない設定にしたり、手動で消去したりすることが可能です。この場合は正確なカウントができません。
「UU」の活用と注意点とは?
「UU」はサイトの訪問者数アップに活用できる
UUはサイトの訪問者数アップのための課題発見や改善に活用できます。例えば、新しい広告を掲載したのにUUに変化がないのなら、広告の内容や掲載場所に改善の必要があるでしょう。広告を改善することで、訪問者数アップが期待できます。
Webサイトごとに「商品を購入してほしい」「会員登録してほしい」などの目的があることでしょう。訪問者を増やすことは、それらの目的達成の第一歩になるはずです。
「UU」の集計は単純な合算ができないこともある
UUを集計する際、単純に合算してはいけないケースがあります。UU数は計算せず、解析ツールで期間を設定して記録すると良いでしょう。
例えば、日間UU数を一週間分足せば、週間UU数が分かると思ってしまうかもしれません。しかし、この計算は間違いになる可能性があります。毎日訪問するユーザーがいた場合、そのユーザーは週間UU数には1しかカウントしてはいけないからです。
ブラウザ単位のカウントのため誤差が生じる点に注意する
UU数は実際のユーザー数と誤差が生じる可能性があることに注意が必要です。理由は、ブラウザ単位でUUをカウントすることが多いためです。
例えば、同じユーザーがPCとスマホ、両方でサイトを訪問した場合で考えましょう。ブラウザ単位でカウントしている場合「PCのブラウザ」と「スマホのブラウザ」を別だと認識します。そのため、ユーザーは1人でもUUは2です。また、職場や家族でPCとアカウントを共有している場合も誤差が生じます。職場・家族全員がサイトを訪問したとしても、ブラウザが1つのためUUは1です。「実際のユーザーよりUUが少ない」状態になってしまいます。
「ユニークブラウザ」「アクティブユーザー」と呼ぶこともある
UUはアクセス解析ツールによって別の名称が使われていることもあります。「ユニークブラウザ」や「アクティブユーザー」などの名称で呼ばれていますが、意味は同じです。
「ユニークブラウザ」は、UUの別称以外の意味で使われることもあります。「使用されるブラウザの種類ごとに訪問者をカウントする」ことです。この場合も、UUと同じくCookieでカウントすることが多いようです。
「UU」と「PV・セッション」の違いとは?
「UU」と「PV・セッション」の違いはカウントする内容
UUと同じように、サイトの訪問情報を表す用語に「PV」と「セッション」があります。カウントする内容が違うので、混同しないよう注意しましょう。
- PV(ページビュー)
集計期間内にWebサイトが閲覧された回数のことです。サイト全体の回数だけでなく、特定のページが何回閲覧されたかも確認できます。 - セッション
集計期間内にWebサイトが訪問された回数のことです。UUと似ていますが「ユーザーの区別をせずにカウントしている」点が違います。同じユーザー(ブラウザ)が期間内に再訪問した場合、セッションの場合は再度カウントされます。
「PV」は訪問者の関心を分析できる
PV数を把握することで、訪問者の関心がどこに寄せられているか分かります。Webサイトの中でPV数が多いページは、それだけユーザーが興味を持っているということになるでしょう。PV数が低いページがあれば、ユーザーの関心を元に改善するなどの対策がとれます。
「セッション」はリピーターについて分析できる
セッション数は「1回目の訪問が〇セッション」「2回目の訪問が〇セッション」と分析されます。期間内に複数回訪問しているリピーターの分析に活用できます。
注意が必要なのは「セッション数」がそのまま「リピーターの人数」にならないことです。「セッション数」はあくまで訪問数のため、リピーターの人数については他のデータと合わせて分析する必要があります。
なお、アクセス解析ツールによっては「2回目以降のセッション」のことを”リピーター”と表記することもあるようです。
まとめ
「UU」とは”ユニークユーザー”の略で「Webサイトを訪問したユーザー数」という意味です。ブラウザ単位のカウントのため誤差はありますが、再訪問を除くため正味のユーザー数に近いと言われています。
アクセス解析ツールを使いこなすためにも、UUの意味をしっかり把握しておきましょう。