「主旨」の意味と読み方とは?使い方や類語「要旨」との違いも解説

会議などで「主旨」を聞かれることがあります。「主旨」の意味や類語「要旨・趣旨」との違いを正しく理解していますか?それぞれ中心的な事柄、主要なまとめ、目的をさす言葉です。

この記事では「主旨」の意味や読み方、類義語との違いを例文で解説。ビジネスメールでの「主旨」の書き方や英語表現も紹介します。

「主旨」とは?

「主旨」の意味は”物事の中心となる事柄”

「主旨」の意味は“物事の中心となる事柄”のことです。文章や考えなど、さまざまな物事において中心となる一番重要な部分をさす言葉です。「主」には”中心”という意味があり、「旨」には”内容・重要な点”という意味があります。

文章や考えなどの中心となる内容や重要な部分が「主旨」です。

「主旨」の読み方は”しゅし”

「主旨」の読み方は“しゅし”です。

「主旨」を使った例文

「主旨」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 説明を聞いてもよくわからないので、簡潔に主旨を教えてください。
  • 会議には参加できませんが、主旨だけ共有していただけますか?
  • 提出した論文の主旨を説明した。

ビジネスでの「主旨」の使い方とは?

会議や提案の「重要な部分」を伝える

「主旨」は、ビジネスシーンでもよく使われる言葉です。

たとえば会議やプレゼンテーションなどで、「この会議の主旨を教えてください」などと聞くことで、一番重要な事柄について端的に知ることができます。また、会議の前に「事前に会議の主旨を共有してほしい」と連絡しておくのもよいでしょう。事前に会議の重要な事柄についての確認ができます。

会議や提案の内容を「簡潔に」伝える

会議やプレゼンテーションの場などでは、長々と説明をしても内容が伝わりにくいことがあります。この場合、最初に「主旨」を共有しておくことで、議論がスムーズに進みやすくなります。また、客先のスケジュールが急に変更になった場合にも、主旨だけ伝えておけば後から連絡をいただくことも。

会議やプレゼンテーションなどを行うときには、一番伝えたい中心となる事柄「主旨」は端的に説明できるよう事前にまとめておくと良いでしょう。

「主旨」を伝えるビジネスメールの書き方とは?

書き方1:本題の最初に「主旨」を書く

ビジネスメールでは、本題の最初にこのメールで伝えたい一番重要な事柄である「主旨」を書きましょう。

長々と説明するよりも端的に説明します。たとえば「〇〇についてメールいたしました」「〇〇についての確認です」などです。メールの本題に何が書いてあるのかを最初にわかりやすくまとめることで、メール相手に用件がスムーズに伝わります。

書き方2:主旨についての詳細や補足を書く

本題の最初に「主旨」を書いたら、続けて「主旨」についての詳細や補足を記載します。

メール相手が読んだときに内容がわかりやすいか、相手が読むことを意識して文章を組み立てます。文章でうまく組み立てができない場合には、箇条書きでも良いでしょう。相手に伝える必要のある事柄を端的にわかりやすく記載します。

ビジネスメールでは、必要な内容が相手に伝わることが一番重要です。

「主旨」の類語・類義語とは?

類義語(類語)①「ポイント」とは”物事の中心”

「ポイント」は「中心の点」をさす言葉。スポーツ競技などでは「得点」をさしたり、買い物の際に利用できる「点数」をさしたりと、「ポイント」にはさまざまな意味があります。どの意味にも共通しているのは”物事の中心”ということ。話や会議においての「ポイント」は、”内容の要点や重要な部分”をさしています。

文章や考えなどの中心となる内容や重要な部分をさす「主旨」とほぼ同じ意味であり、言い換えとしても使えます。

例文
  • 説明を聞いてもよくわからないので、話のポイントを教えてください。
  • 先ほどのスピーチのポイントだけ説明してもらえますか?

類義語(類語)②「要旨」とは”中心的な内容のまとめ”

「要旨(ようし)」とは、中心的な内容やあらましのこと。内容をわかりやすくまとめたり、重要な部分を簡単に説明したりすることを「要旨をまとめる」と言います。「要」には”最も重要な部分”という意味があります。その話の重要な部分をまとめたものが「要旨」です。

中心のことだけをさす「主旨」に対し、重要な部分のまとめというニュアンスが「要旨」です。

例文
  • 論文の要旨をまとめるように言われたが、大変な作業なのでなかなか進まない。
  • 会議の要旨を書類にまとめるのは私の仕事です。

類義語(類語)③「趣旨」とは”物事の目的やねらい”

「趣旨(しゅし)」とは、物事の目的やねらいのこと。「趣」には、”心が向かう方向”や”向かう理由”などの意味があります。会議や考えの方向性の理由や目的などを表すのが「趣旨」です。

「主旨」は中心となる事柄をさしますが、「趣旨」は物事の目的やねらいをさします。どちらも読み方は同じ「しゅし」のため、混同しやすいので注意しましょう。ビジネスシーンではどちらもよく使われるため、前後の文脈で確認したり、文書にして確実に伝えるなど、配慮が必要です。

例文
  • このイベントの趣旨を教えてください。
  • 質問の趣旨がわからないのでお答えできません。

「主旨」の英語表現とは?

「主旨」の英語表現は”main point”

「主旨」の英語で表現するには“main point”が適しています。「main」は”主要な”という意味のため「主要な点」というニュアンスです。話の流れによっては単に「point」でもよいでしょう。また、「話や説明などの要点」をさす”gist”でも表現できます。

まとめ

「主旨」とは物事の中心となる事柄のことをさします。文章や考えなど、さまざまな物事において中心となる一番重要な部分をさす言葉です。

会議やプレゼンテーションなどでは「主旨」を事前に述べることで、議論がスムーズに進みやすいでしょう。また、ビジネスメールでは本題の最初に「主旨」を端的に記載することで、必要な内容が相手に伝わりやすくなります。

類語である「ポイント」は言い換え表現としても使えますが、「要旨」や「趣旨」はニュアンスが違うため、使い分けには注意が必要です。