「勤勉」の意味と使い方とは?類語や四字熟語・対義語も例文解説

「勤勉」とは仕事や学業に対し一生懸命に励むことを意味。精力的に繁殖するアカツメクサの花言葉としても使われています。類語には「精勤」や「精進」、対義語には「怠惰」や「怠慢」などがあります。

この記事は「勤勉」の意味や使い方、類語と対義語の解説です。「勤勉」を使った四字熟語や英語表現も紹介します。

「勤勉」とは?

「勤勉」の意味は”何事にも一生懸命励むこと”

「勤勉(きんべん)」の意味は、“仕事や勉強などに対し一生懸命に励むこと、またその様子を表す言葉”です。「勤」には”せいを出してはたらく・心や力をつくす”という意味があり、「勉」には”力をしっかりだす・しっかりはげむ”という意味があります。

心や力をつくして、しっかりと勉強や仕事に励むことが「勤勉」です。

「勤勉」は”アカツメクサ”の花言葉

「勤勉」はアカツメクサの花言葉です。アカツメクサは、ムラサキツメクサや赤クローバーとも呼ばれ、丸くピンク色の花を咲かせます。繁殖力が強くグングンと精力的に繁殖する様子から、「勤勉(industey)」という花言葉がついたとされています。

「勤勉」の使い方と例文とは?

熱心に仕事や勉強に励んでいる様子を表すとき

「勤勉」という言葉は、熱心に仕事や勉強に励んでいる様子を表すときに使用します。

例えば、熱心にテスト勉強をしている人のことを「彼はクラスでいちばん勤勉でよく頑張っている」などと表現します。また、仕事熱心な若手社員のことを「職場でいちばん勤勉な社員だ」ということで、その熱心な様子を表現できます。

真面目で何事にも熱心な性格を表すとき

「勤勉」という言葉には、真面目で何事にも熱心な性格を表すにも使います。

例えば、仕事や勉強のみならず、身の回りのことや家事などに対しても、熱心で一生懸命にはげむ人に対して「彼は勤勉な性格だから信頼できる」などと表現します。「勤勉な性格」と表すことで、何事にも真面目で実直な人だというニュアンスが伝わります。

「勤勉」を使った例文

「勤勉」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 彼は毎日5時間以上予習復習をしているクラスでいちばんの勤勉な学生だ。
  • 真面目でいつも勤勉な彼女は、とても信頼できる。
  • 今年の新入社員は、みんな勉強熱心で勤勉だな。

「勤勉」の類語や四字熟語とは?

「勤勉」の類語は”精勤”

「精勤(せいきん)」とは、仕事や学業などに対し真面目に励むこと。「精」には”心や体のチカラ・元気なこと”という意味があります。

真面目で元気に仕事に励むことを「仕事に精勤する」などと言います。会社によっては、欠勤がなく真面目に業務に勤しむ社員に対して「精勤手当」が支給されることもあるようです。

仕事や勉強などに対し一生懸命に励むことという「勤勉」と、ほぼ同じ意味と言えます。

例文
  • 彼はいつも元気で熱心に仕事に取り組む精勤な人だ。
  • 遅刻も欠勤もしなかったので会社から精勤手当をいただいた。

「勤勉」は”精進”とも言い換えられる

「精進(しょうじん)」とは、ひとつのことに集中して一生懸命に努力することをさした言葉。もともとは仏教用語で、修行に励む様子を表しています。そこから転じて、現在では修行に打ち込むように、ひとつのことに対して一生懸命に努力するという意味で使われるようになりました。

「勤勉」は仕事や勉強などに対し一生懸命に励むことをさしますが、「精進」は惜しみなく努力をする様子を表した言葉です。

例文
  • 精進を重ねてきたことで、今の地位がある。
  • プロジェクト成功のためにも、日々精進してまいります。

「勤勉」を四字熟語で表すと”温和勤勉”

「温和勤勉(おんわきんべん)」とは、おだやかで優しく、何事にも一生懸命で真面目であること。またその様子や人を表す四字熟語。「温和」とは、おだやかで優しいことという意味です。

いつも優しく穏やかであり、仕事や学業によく勤め励む人に対して「温和勤勉な人だ」などと表現します。温和勤勉な人は誰からも慕われ頼りにされるもの。座右の銘として心に刻んでおくにもおすすめの四字熟語です。

「勤勉」は仕事や勉強などに対し一生懸命に励むことをさすのに対し、「温和勤勉」はさらに穏やかで優しいという意味が加わります。

「勤勉」の対義語とは?

対義語①「怠惰」とは”なまけてだらしないこと”

「怠惰(たいだ)」とは、なまけていることやその様子を表す言葉。「怠」には”なまける様子・仕事をおこたる”という意味があり、「惰」には”気が緩む様子”という意味があります。気が緩んでだらしなくなまけている状態を「怠惰」と言います。

仕事や勉強などに対し一生懸命に励む様子という意味の「勤勉」とは、反対の意味といえます。

対義語②「怠慢」とは”だらだらなまけてするべきことをしないこと”

「怠慢(たいまん)」とは、するべきことをしないでなまけている様子を表す言葉。「慢」には”だらだらとする・なまけている様子”という意味があります。だらだらとなまけて仕事などするべきことをしない状態を「怠慢」と言います。

心や力をつくしてしっかりと勉強や仕事に励むという「勤勉」とは、反対の意味です。

「勤勉」の英語表現とは?

「勤勉」は英語で”diligent”

「勤勉」を英語で表現するには“diligent”が使えます。「diligent」は”勤勉な”という意味とともに「何かに熱心に取り組んでいる様子」というニュアンスも含みます。

「働き者」という意味の”hard worker”も「勤勉」という意味で使えるフレーズです。

まとめ

「勤勉」とは”仕事や勉強などに対し一生懸命に励むこと”という意味です。励んでいる様子や、励んでいる人をさして使用する言葉で、「勤勉な人」や「勤勉な性格」などの言い回しがあります。繁殖力が高くグングンと精力的に繁殖する「アカツメクサ」の花言葉としても使われています。

「勤勉」を使用した「温和勤勉」は、優しく穏やかで仕事や学業によく勤め励むという意味の四字熟語。そのような人をめざしたいと気持ちを込めて座右の銘とするのもよいでしょう。