「ビスケット」と「クッキー」の違いとは?クラッカー・サブレも解説

おやつに人気の「ビスケット」と「クッキー」ですが、違いが分からず誤用が心配な人もいるようです。柔らかい菓子パンを「ビスケット」と呼ぶ飲食店もあります。日本と海外の「ビスケット」と「クッキー」について違いをご説明しましょう。また「クラッカー」、「サブレ」についてもご紹介します。

「ビスケット」と「クッキー」日本での違い

ビスケットとクッキーは本来同じもの

「ビスケット」と「クッキー」は、本来は同じものです。同じレシピのお菓子を「ビスケット」「クッキー」のどちらで表現しても誤用にはなりません。

日本の菓子業界では、レシピで使い分ける定義を採用する企業・店舗があります。また、海外発祥の企業では、その国の呼び方を使っていることもあります。

名前が分かれた理由は日本へ伝わった時期

本来は同じお菓子なのに名前が分かれた理由は、日本へ伝わった時期に違いがあるためだと言われています。菓子業界の定義も、当時の人々の印象で内容が決められました。

ビスケットは江戸時代末頃、携帯食として日本に伝わりました。もともとはヨーロッパでパンを長期保存するために生まれたものだったため、日本でも同じように保存食・携帯食として扱われていたと考えられています。

対してクッキーは戦後にアメリカから伝わりました。「新しい高級なもの」という印象が人々に広まったため、菓子業界は糖分・脂肪分の高いもののみを「クッキー」として売ることに決めたようです。

「ビスケット」と「クッキー」の定義とは

菓子業界の定義による違いは「作り方・レシピ」

菓子業界ではビスケットとクッキーの違いを作り方・レシピで定義しています。クッキーは「ビスケットの1種類」という扱いで、「糖分と脂肪分が合計40%以上になるレシピで作られる」「手作り風の見た目になっている」の2つが条件です。ドライフルーツやチョコチップなどのトッピングについては指定がありません。

「手作り風の見た目」に具体的な決まりはないため、クッキーの定義は曖昧だと言えるでしょう。

菓子業界の定義に強制力はない

菓子業界の定義は全ての飲食店が守らないといけないような強制力を持ちません。そのため「糖分・脂肪分が低い、さっぱりしたクッキー」や「手作り風のビスケット」が販売されることもあります。

例えば、一部の飲食店では柔らかい菓子パンを「ビスケット」として販売しています。後ほど詳しく紹介しますが、これはアメリカ風の呼び方です。日本の菓子業界の定義とは大きく違いますが「アメリカのビスケット」のため正しい商品名になります。

カロリーが低いのはビスケットのことが多い

菓子業界の定義を適用している商品に限れば、カロリーが低い可能性が高いのは「ビスケット」です。ビスケットとして販売するためには、砂糖やバターをあまり使えないのが理由になります。

大手菓子メーカーの多くは定義を適用しているため、カロリーが気になる人は参考にしてみてください。ただし、商品によって差があるため、厳密に管理したい場合は商品情報を確認する必要があります。

「ビスケット」と「クッキー」海外での違い

イギリスではどちらも「ビスケット」と呼ぶ

イギリスでは、日本の「ビスケット」「クッキー」をどちらも「ビスケット」と呼びます。「クッキー」という言葉はあまり使われません。

イギリスではビスケットの人気が高く、紅茶に浸して食べる人も多いようです。

アメリカでは「クッキー」と呼ぶ

アメリカでの呼び方は、日本の「ビスケット」も「クッキー」も両方「クッキー」です。ヨーロッパからビスケットが伝わった際に、オランダ語を語源にして生まれました。

語源になったオランダ語はケーキ・焼き菓子を意味する「koek(クーク)」です。小さいkoekを意味する「koekje(クーキェ)」がアメリカ英語に取り入れられたと考えられています。なお、英語のスペルはオランダ語と違い「cookie(クッキー)」です。

アメリカの「ビスケット」は柔らかい菓子パン

アメリカでは「ビスケット」は違う食べ物を意味します。厚みがあって柔らかい菓子パンがアメリカの「ビスケット」です。デザートのようなビスケットもありますが、甘みを抑えて食事に合うレシピで作られるビスケットもあります。

日本でも一部の飲食店では、アメリカ風のビスケットが食事のサイドメニューとして提供されています。

「クラッカー」と「サブレ」の違い

「クラッカー」はイースト・酵素が入ったビスケット

「クラッカー」と「サブレ」も、日本ではビスケットの一種類だと考えられています。レシピの違いで分けるとすれば、クラッカーは「イースト・酵素」が入った固焼きのビスケットで、無糖で塩味のものが一般的です。

アメリカでは日本よりも条件が緩く「塩味の強いクッキーの総称」として使われています。

「サブレ」はさっくりした食感のビスケット

「サブレ」はさっくりした食感のビスケットを意味します。細かい定義は定まっていないため、メーカーや菓子職人によってサブレのレシピは大きく違います。そのため、どれがサブレでどれがビスケット、と明確には分けられません。

まとめ

「ビスケット」と「クッキー」は本来は同じものを意味します。日本の菓子業界ではレシピや仕上がりで区別していますが強制力はありません。そのため、日常的な会話で「誤用にならないか」と心配する必要はないでしょう。