「齎す」は常用漢字?意味や使い方・類義語・英語表現も例文解説

「齎す(もたらす)」という言葉。常用漢字ではないような難しい漢字を使う言葉ですが、普段の会話で無意識のうちに口にする使用頻度の高い表現でもあります。ここでは「齎す」の意味の他、使い方の例文や類義語、英語フレーズを含めて解説します。

「齎す」の意味とは?

読み方は「もたらす」、意味は「ある結果を招くこと」

「齎す」とは「ある結果を招くこと」を意味します。何かが原因となり、ある事態や状況、また現象や症状などが生じることを表す言葉です。つまり「齎す」は結果的にそうなることを意味し、ある状態が訪れることを示す時に使われる言葉となります。

「齎す」の「齎」は、そもそも「持ち物」や「ものを持って送ること」また「持ってくる」という意味があり、「何かが来ること」また「ある結果を招くこと」を表しています。

「齎す」の漢字は常用漢字ではない

「齎す」という言葉は、日常会話や一般的な書籍などでは「もたらす」とひらがなで表記することが多いです。そのため、漢字を意識することはあまりないでしょう。もちろん「齎す」は常用漢字ではありません。

「齎す」の使い方と例文

「齎す」は良い意味・悪い意味どちらでも使う

「齎す」はある状況や症状、結果などを招くことを意味しますが、それは良い意味でも悪い意味でも使われます。

良い意味で使う場合
  • 青い鳥は幸せを齎すと言われている。
  • 海外からの観光客はツーリズム産業に大きな利益を齎す。
  • 子だくさんは、無限の夢を齎してくれる。
悪い意味で使う場合
  • 災害は甚大な被害を齎す。
  • あの人物が家族に不幸を齎したのは事実である。
  • 連夜の残業は私に頭痛を齎した。

「齎す」を使った例文

  • きっと誰かが私に幸せを齎してくれる、そう信じている。
  • 会社に利益を齎すことが、我々営業マンの使命でもある。
  • 台風の影響で、山岳地帯に大きな被害を齎した。
  • 今回の選挙で、国民に不安を齎したのは言うまでもない。
  • 家族に幸運を齎すには、笑顔ある日常生活を心がけることが基本である。
  • 父が単身赴任から戻ることは、確実に家族に変化を齎すだろう。

「齎す」の類義語とは?

類義語1「及ぼす」:及んだ状況にする

「及ぼす」とは「及んだ状況にする」という意味があります。ある作用や影響などを達する状態にすることを表し、要因となるものごとが影響を与えて、ある状況に及ぶ時に使われます。

「齎す」も「及ぼす」も、ある結果を招くことを意味する点では共通していますが、「及ぼす」はネガティブに使う場合が多いです。

「及ぼす」を使った例文

  • 社長の息子が入社したことは、社員に感化を及ぼした。
  • 集中豪雨は農家に膨大な被害を及ぼした。

類義語2「生み出す」:新しい何かを作り出す

「生み出す」とは「新しいものや、今まで存在しなかったものを作り出すこと」を意味します。そのため、良い意味で使われることが多く、創作的な世界やクリエイティブな職業で多く使われる表現の一つです。

「齎す」とはニュアンスがやや異なりますが、ポジティブな結果を招くという意味では類語と言えるでしょう。

「生み出す」を使った例文

  • 開発部はお年寄りに役に立つケア商品を生み出そうと考えている。
  • 彼は世界でも稀に見る奇抜なアイデアをを生み出した。

「齎す」を英語で表すと?

「齎す」は文脈で異なる英語表現を用いる

英語で「齎す」を表す単語やフレーズは複数あります。文脈や使い方によって異なるため、それぞれに適した言い回しを選ぶ必要があります。下記で例を挙げてみます。

  • achieve : 平和や幸せを齎す 
  • bring in, yield : 利益を齎す
  • effect : ある結果を齎す
  • trigger : 反応や事態を齎す
  • wreck, inflict, cause : 被害を齎す

「齎す」を使った英語例文

  • 突然の嵐は農家に甚大な損害を齎した。
    The sudden storm has wrecked massive damage on farm area.
  • 結婚が幸せを齎してくれるよう、祈っていてね。
    Wish me luck and hope I achieve happiness after marrige.

まとめ

「齎す(もたらす)」とは「ある結果を招くこと」「現象や症状、事態などが結果として現れること」を意味します。「齎す」の「齎」は常用漢字ではないため、一般的な読み物ではあまり見かけないかもしれません。もちろん、書き方や書き順も難しいため、一般的にはひらがなで表記する場合がほとんどです。

そうとはいえ、「齎す」は普段の生活で何気なく口にする言葉でもあります。ビジネスシーンでも「利益を齎す」「良いフィードバックを齎す」などのように用いることができます。この機会に正しい意味を理解して適切に使うようにしましょう。