「感性」の意味や定義とは?使い方と例文や類語・対義語も解説

「感性」とは、物事から受ける刺激に対して感じる心の動きや感情をさす言葉。「感性が豊か」や「感性に優れている」などの言い回しで使われます。

この記事は「感性」の意味や定義、使い方についての解説です。類語「センス」との違いや対義語、英語表現についても紹介します。

「感性」の意味や定義とは?

「感性」の意味は”物事を心で感じ取る力”

「感性(かんせい)」の意味は、“さまざまなものを見たり聞いたりしたときに感じる心の動きや働きのこと”です。また、物事からの刺激に対して心に広がった感情を音楽や絵などで表現する力も「感性」です。「感」には”心の動き”という意味があり、「性」には”生まれつきの本質”という意味があります。

哲学用語では「外からの刺激を受け止める能力」

哲学用語としての「感性」は、「知性」や「理性」と分ける言葉です。外からの何らかの刺激を受けることで動く、心の中の気持ちや感情など感覚的なものをさします。

「感性」の使い方と例文とは?

「感性が豊か」や「感性が優れている」のように使う

見たり聞いたりするものにイメージを膨らませ、さまざまな感情が動いたり表現したりできることを「感性が豊か」や「感性が優れている」などといいます。

感性が豊かで優れている人は、物事をそのまま受け取るだけではなく、さらにさまざまなイメージを広げ気持ちや感情をふくらませます。そのため、ビジネスシーンでも物事をいろいろな角度から考えたりさまざまなことに気がついたりと、柔軟に動くことができるでしょう。

想像する力やイメージを広げる力が優れている人は「感性が豊か」な人と言えます。

「感性を磨く」などの言い回しも

「感性」を意識して高めようと努力することを「感性を磨く」と表現します。

「感性」は持って生まれた天性のものというイメージがあります。しかし、物事に対する感情や気持ちをしっかり動かすよう意識したり努力したりすることで、その力を育てることも可能なようです。

「感性」を使った例文

「感性」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 彼女は感性が豊かですね。
  • 彼には独特の感性があるから個性的な作品を生み出せるのだろう。
  • 彼女は私と似たような感性を持っているようだ。

「感性」の類語とは?

「感性」の類語①センス

「センス」とは、物事への感情や気持ちを感じる力。物事から何かを受けるだけではなく、何かを表現したり作り出すというニュアンスも含む言葉です。たとえば、洋服やバッグなどの選び方がうまく自分に似合うものをわかっている人のことを「ファッションセンスがある」などと表現します。

「感性」は物事に対して感じる心の動きや表現する力などをさしますが、「センス」も物事に対して感じる能力だけでなく、表現したり作り出すというニュアンスも含みます。ほぼ同じ意味であり、シーンによっては言い換えとしても使える言葉です。

例文
  • 彼女は何事においてもセンスがいい。
  • 気に入られるために、彼のセンスに合わせることはないと思います。

「感性」の類語②感覚

「感覚(かんかく)」とは、外からの刺激に対して体が感じる働きや意識のこと。体の機能として感じるものからくる考えや気持ちなども含みます。

「感性」は外からの刺激に対して心が感じるものですが、「感覚」は外からの刺激に対して体が感じるものから派生する考えや気持ちというニュアンスです。

例文
  • 素晴らしい絵だけど、私の感覚ではもう少し明るい色彩のほうがよいと思う。
  • あの音を聞くと、妙な感覚に襲われる。

「感性」の類語③感受性

「感受性(かんじゅせい)」とは、物事に対する感情や気持ちを受け取る力のこと。何かを見たり聞いたりしたときに、さまざまなものを感じとれる人のことを「感受性が高い」や「感受性が豊か」などと表現します。

「感性」は受け取った感情を理性に変えて芸術などに変換して表現するというニュアンスがあります。一方「感受性」は情緒的な感情を受けるというニュアンスです。

例文
  • 彼女は感受性が豊かで悲しい話を聞くとすぐに泣きだしてしまう。
  • 感受性が強すぎる彼は、人前でも気持ちをコントロールできないようだ。

「感性」の対義語とは?

「感性」の対義語①理性

「理性(りせい)」とは、道理に基づいて物事を判断する力のこと。本能や感情に左右されず、きちんとした理由をもとにさまざまな物事を考えることができる人を「理性的な人」などと表現します。

「感性」は物事に対する感情や心の動きをさしますが、「理性」ははっきりした理由を元に冷静で論理的に考える力をさしています。

「感性」の対義語②知性

「知性(ちせい)」とは、物事を理解したり判断したりする力のこと。さまざまな知識を身につけることで、物事に対して理解したり考えたりすることという意味の言葉です。「知性が豊か」や「知性的な人」などの言い回しで使います。

物事に対して感情や気持ちを受け取る力が「感性」なのに対し、物事に対して考えたり理解したりする能力が「知性」です。

「感性」の英語表現とは?

「感性」は英語で”sensibility”や”sense”

「感性」を英語で表現するには“sensibility”が適しています。「sensibility」は”感性”だけでなく”感受性”というニュアンスも含みます。また「sense」も同じく”感性”というニュアンスで使える単語です。

まとめ

「感性」とは、物事から受ける刺激に対して感じる心の動きや感情のことです。また、感じた感情を音楽や芸術などで表現する力も「感性」です。感性が豊かな人は、想像する能力やイメージを広げていく能力も優れていると言えます。また、物事に対する感情を意識することで、「感性」を育てることも可能です。

感性が豊かな人はさまざまなことに気がつくことができます。ビジネスシーンにおいても、相手の気持ちに気を回せるなど人間関係を円滑に進めるためにも役立つでしょう。