「狩猟」の定義や類語とは?趣味でも免許・資格が必要なのかも解説

「狩猟」に悪いイメージを持ち、反対する人もいるようです。しかし、現代日本の「狩猟」は法律で定義され、自然破壊を予防したり、獣害から人々を守る役目も持ちます。「狩猟」の意味や定義、歴史を確認しましょう。また「収入源は?」「趣味でも免許や資格がいるのか?」についてもご説明します。

「狩猟」とは?

「狩猟」の意味は”道具を使い野生動物を捕らえること”

「狩猟」の意味は“道具を使い野生動物を捕らえること”です。用いられる「道具」は銃などの武器だけでなく、罠も含まれます。

目的は限定されず、「食料を得るため」や「趣味として楽しむため」など、どのような理由でも「狩猟」で表現できます。

「狩猟」の読み方は”しゅりょう”

「狩猟」の読み方は“しゅりょう”です。

「狩猟」の定義は”規定の方法で限定された動物を捕らえること”

日本の法律では「狩猟」をさらに細かく定義しています。大まかにまとめると、定義は“定められた方法で限定された動物を捕らえること”です。

猟の方法(使ってよい道具など)や狩ってよい動物も、法律で定められています。安全や自然環境、動物の生息状況を守るためです。「狩猟」は全ての決まりを守る必要があります。

「狩猟」は農耕・牧畜より長い歴史を持つ

「狩猟」の歴史は長く、人の生活の最初期から存在すると考えられています。自然の植物を採集するのと同じように、食料を得るための重要な手段でした。農耕・牧畜が定着してからも、趣味として残っていきます。

現在では趣味以外に、獣害対策や自然保護のために「狩猟」が行われています。特に「獣害」はニュースになることもあるので、知っている人も多いでしょう。畑が荒らされるだけでなく、人間の命を簡単に奪える野生動物もいるため「狩猟」の役割は今も重要です。

収入源・趣味としての「狩猟」とは?

「狩猟」の主な収入は補助金や肉・工芸品

「狩猟」の主な収入は害獣駆除の補助金です。他にも、肉を飲食店に卸したり、角や牙を使った工芸品を販売する人もいます。インターネットを活用し、動画収益を得たり、ネットショップを開く人もいるようです。

市区町村の嘱託職員もいますが、基本的にはフリーランス。そのため、先輩たちのコミュニティで情報収集したり、飲食店との信頼関係築いたりと、積極的に活動する必要があります。専業で生活するのは難しく、農家などと兼業する人が多いようです。

趣味でも狩猟免許を取得した方がよい

「狩猟」を趣味で行う場合、厳密には免許必須ではありません。ただし、使える道具が限られてしまうので、免許を取得する方がよいでしょう。銃や罠など、狩猟に適した道具の多くは免許が必要です。

また、禁止されている猟の方法や狩猟の解禁時期などは、免許の有無を問わず全ての人が厳守しなければなりません。違反者には罰則もあります。免許を取得しない場合でも、しっかり勉強・情報収集してから狩猟に挑戦しましょう。

人や自然を守るための「狩猟」とは?

「狩猟」には”獣害対策・自然保護”の目的も

「狩猟」には「獣害対策」の役割もあります。畑を荒らしたり、知識や備えがないと捕獲できない危険な野生動物を駆除し、人の生活を守ります。

「自然保護」も「狩猟」の一面です。例えば、特定の動物が増えすぎると、その動物が食べる別の動物が絶滅してしまいます。草食動物だった場合でも、森や草原が食べつくされた結果、エサがなくなったその動物は危機的状況に陥るでしょう。そういったバランス崩壊を防ぐためにも「狩猟」を適切に行う必要があります。

狩猟者の減少で獣害・自然破壊が問題に

狩猟者の減少により適切な「狩猟」ができなくなりつつあります。そのため、獣害が増えたり、自然のバランスが崩れたりすることが問題になっています。

狩猟者減少の理由ははっきりとはしませんが、生活していくだけの収入を得るのが難しいことが関わっているかもしれません。また、全ての「狩猟」が不要に命を奪う娯楽だと思っている人の反対活動があることも、関係している可能性があります。

「狩猟」の類語・関連する言葉とは?

「狩猟」の類語は”遊猟”

「狩猟」の類語には“遊猟”があります。読み方は「ゆうりょう」、意味は”狩りで遊ぶこと”です。

明治28年までは、狩猟と遊猟を区別した法律が制定されていました。現在では趣味の「遊猟」であっても、各種法律を厳守する必要があります。

「猟師」とは”狩猟を仕事にする人”

「猟師(りょうし)」とは”狩猟を仕事にする人”という意味です。ただし、仕事に関わらず「狩猟免許を持つ人・狩猟者」という意味で用いられることが多くあります。

英語の「ハンター(hunter)」もカタカナ語として定着しています。「狩猟者」という意味です。

「猟友会」とは自然保護と狩猟の適正化のための公益団体

「猟友会(りょうゆうかい)」とは、自然保護と狩猟を適正に行うための公共団体です。新規の狩猟者を増やすため、趣味で楽しむ人へのフォローや講習も行っています。数が減っている動物の保護や養殖にも取り組んでいるようです。

まとめ

「狩猟」の意味とは”道具を使い野生動物を捕らえること”です。現在では猟の方法や獲物にしてよい動物を定めた各種法律を守って行われています。

違反者は免許の有無を問わず罰則があります。趣味で楽しむ場合でも、しっかり勉強・情報収集を行いましょう。