「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」の意味と適切な使い方

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」とは何と美しい表現なのでしょうか?ことわざとして日本に古くからあるものの、実際に使ったことがある人は少ないかもしれません。

ここでは「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」の意味と使い方、類語と英語表現について紹介しています。



言葉の意味と由来

さっそく「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」の言葉の意味と由来から見ていきましょう。

意味は「女性の美しさを花にたとえる」

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」は「女性の美しい立ち振る舞いや容姿を、花にたとえて表現する言葉」です。主に美しい女性を形容する言葉として使われていますが、広い意味では女性の美しい仕草や話し方など、女性の魅力が輝く所作において「美しさ」を感じた時に使われています。

由来は「純粋な花の美しさ」

由来は言葉に登場する3つの花の魅力からきていると言われています。それぞれの花の特徴をみてみましょう。

  • 芍薬(しゃくやく):ボタン科の多年草。細くスラリと伸びる茎が特徴。
  • 牡丹:(ぼたん)ボタン科の落葉小低木。枝分かれをした先に豪華な花をつける。
  • 百合(ゆり):そよ風に優雅に揺れる姿が美しいと言われる。

これらの花の特徴から「まるで、女性の美しい立ち振る舞いは芍薬のよう、女性が優雅に座っている姿は牡丹のよう、女性が軽やかに歩く姿は風に揺れる百合のよう」というたとえにつながり、誕生したと考えられています。

また、開花の時期を見ると、5月は牡丹(座る)、6月は芍薬(立つ)、7月は百合(歩く)というように、女性の一連の動作が見事に表現されているのもわかります。

もう一つの由来の説「花の正しい見方」

言葉のもう一つの由来は、それぞれの花を「立って」「座って」「歩きながら」見るのが最も美しいとされることが挙げられます。花には背の高い花、低い花、細くて揺れる花、などさまざまな特徴があり、花を最も美しく鑑賞する方法も異なると言われています。

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」が示すように、芍薬は立って見るのが一番であり、牡丹は座ってみるのが最も美しく鑑賞でき、そして百合は歩きながら眺めるのが最も良いとされているのです。

別の言い方もある

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」には別の言い方が2つあります。一つは「立てば芍薬座れば牡丹」、もう一つは「立てば芍薬ととすりゃ牡丹歩く姿は百合の花」です。それぞれ表現が微妙に異なりますが、どちらもオリジナルと同じ意味で使われています。

類語と対義語

続いて「類語」と「対義語」について見てみましょう。

類語は「エレガント」「優雅な」

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」の類語に正式に該当する類語は見当たりませんが、女性の美しさを言い表す言葉はたくさんあります。もともと言葉のたとえが、花の外見や表情の美しさだけに特化したニュアンスがありますが、全体の印象や女性の美しさを連想させる言葉と併せて挙げてみましょう。

「エレガント」「優雅な」「華のある」「清楚な」「美々しい」「艶やかな」「浮きたつような」「均整のとれた」「優美な」「凛とした」などです。

対義語は「粗野」「低俗「俗悪」

一方、対義語では花のような美しさを感じないという意味で解釈して「粗野」「低俗」「俗悪」などが挙げられます。

使い方の注意点と3つの例文

それでは「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」の正しい使い方と3つの例文を挙げてみましょう。

男性は職場での使い方に注意

近年の日本の職場では、女性に対して用いるべき「表現の定義」がさらに難しくなってきています。「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」は美しい女性や、女性の美しい所作を花にたとえた表現となりますが、容姿や外見を対象にしているところがあるため、職場での使い方には注意が必要です。

気心の知れた関係ならOK

職場でも上司や同僚との関係がフランクで、冗談の通じるような環境であれば、「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」を使って会話をしてもトラブルはおきにくいと言えるでしょう。もちろん、女性の美しさを褒める意図で使う場合もありますが、受け止めるのは女性側です。そして、受け止め方にも三者三様あるということを留意しておくようにしましょう。

わかりやすい3つの例文

  • 我がチームの女性陣には、やっぱり「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」が多いね。
  • 「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」と言うように、女性にはやっぱり花があるね。
  • 子供には「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」と呼ばれるように美しく育ってほしい。

英語で表現するには?

最後に、日本独特の表現である言葉の英語表現に迫ります。「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」を英語で言うことはできるのでしょうか?

海外ではストレートに表現

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」というように、女性の美しさを複数の花にたとえるフレーズはおそらく英語にはないでしょう。しかし、「百合のように美しい=You are beautiful just like lily」や「薔薇のように艶やかだ=You look so stunning like rose」という表現は普通にあります。

また、海外では女性の外見の美しさはもちろん、美しい所作、美しい内面、美しい心など、それぞれの美しい部分をストレートに表現する傾向は強いでしょう。

たとえば美しい外見を表現するなら「gorgeous」「pretty」「stunning」、美しい所作は「beautiful demeanor」、美しい内面や心は「inner beauty」「sweet heart」などがあります。

まとめ

「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」は「美しい女性のこと」「女性の美しさを表現する言葉」として使われています。

海外でも女性に花の名前が多いのに驚きます。たとえば、Dahlia=牡丹、Lily=百合、Violet=スミレ、Margaret=マーガレット、ローズ=薔薇、Orchid=蘭、Jasmine=ジャスミン、Azalea=アザレア、Iris=菖蒲、Camellia=カメリア、などが海外で使われている女性の花の名前です。海外でも花の美しさや特徴にちなんだ名前は人気があります。

あなたにとって、立っても座っても歩いても美しい花々にたとえられるような「美しい女性」は誰ですか?職場でも案外、身近に存在しているかもしれませんね。

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。