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「バイアス」の意味とは?様々な熟語表現の使い方もまとめて解説

「バイアス」と聞くと、ソーイング好きなら「バイアステープ」、電気に詳しい人なら「バイアス電圧」を連想するでしょう。ところで「バイアス」とは本来どのような意味があるのでしょうか?

ここでは「バイアス」の語源と本来の意味を中心に、バイアスの熟語表現について意味と併せて解説をしています。カタカナ語としても広く活躍する「バイアス」について迫ってみましょう。

「バイアス」とは?

さっそく「バイアス」について、本来の意味と類語を語源とあわせて説明してきましょう。

「バイアス」の意味は「偏り」

「バイアス」の意味は「偏見を抱かせる」「偏らせる」です。「バイアスをかける」「付勢する」、また「布目に対して斜めのラインのこと」などの意味もあり、英語とほぼ同じ意味で使われます。「バイアス」は英語の「bias」が語源のカタカナ語です。

類語は「偏見」「先入観」

「バイアス」の類語には「偏った視点」という意義で捉えた場合「偏見」「先入観」「偏執」「傾き」「思い込み」「不公平」「依怙」などになります。

会話の中で「バイアス」を類語に言い換えをする時は、文脈を読み取ってから適切な一語を選ぶようにしましょう。

  • 先入観を生むような発言は、控えて下さい。
  • 思考に傾きが生まれないように、平等な感覚を保ちたい。

バイアスを使った熟語表現

続いて「バイアス」を使った熟語表現を意味と併せてみてみましょう。

「バイアスがかかる」の使い方と例文

「バイアスがかかる」は、バイアスを使った一般会話で最も使われる熟語表現でしょう。この場合の「バイアス」は「偏見」「偏り」の意味で、「バイアスがかかる」は人々の考え方やモノの見方に偏見や偏りを生まれる、また念入館にとらわれていることを意味しています。

  • 年齢や職業での見方に、バイアスがかかっている。
  • ダイエット食品についての思考に、バイアスがかかる。

「バイアスをかける」の使い方と例文

「バイアスをかける」は前述した「バイアスがかかる」の逆の立場から放つ言葉です。つまり「先入観を生ませる」「偏見にとらわれるようにする」という意味になります。

  • アンケートの質問で、故意にバイアスをかける
  • バイアスをかけるような行為はすべきではない。

「バイアス電圧」の意味

「バイアス電圧」とは電圧における動作基準として、電子回路や磁気記録回路にあらかじめ取り付けておく電圧のことです。つまり真空管やトランジスターなどを正常に稼働させるために、端子間に流す直流電圧を指しています。

「バイアス編み」の意味

「バイアス編み」は編み物の専門用語で、繊維が斜めに入っている編み方を指します。バイアス編みで施された作品の特徴は、セーターやベストなら「着ぶくれしにくい」「スッキリとした印象を与える」、小物なら「アクセントとして個性が生まれる」などが挙げられます。

「バイアスタイヤ」の意味

「バイアスタイヤ」は、タイヤの内部に埋め込まれた材質が斜めの状態で入っているタイヤを指します。何と言ってもバイアスタイヤのメリットは柔軟性に富んでいる点でしょう。走行中にはグリップ感がつかみやすく、クッション性の高さで爽快な乗り心地を与えてくれます。

「バイアステープ」と作り方について

バイアステープは量販店で購入をすることもできますが、自分で材料を購入して作ることもできます。バイアステープについて説明しながら、作り方を紹介しましょう。

バイアステープとは「斜めの切れ込みがある布」

バイアステープは生地の布目に対し斜めに断った(ハサミを入れた)布のことです。主な用途は洋服や小物を作る際の「縁取り」や「見返し」の処理となり、アクセントや飾りとしての役割も果たしています。

バイアステープの特徴は「最も伸びる」

バイアステープを作る時、なぜ、あえてハサミを布地の斜めに入れいるのか疑問に思うことでしょう。それは布地の「横に伸びやすく、縦に伸びにくい」という性質が関係していました。

布地の斜め45度のラインを「正バイアス」と呼んでいますが、この角度で裁断した布地(バイアステープ}は最も伸縮性が高くなります。伸縮が自在になることで、洋服や小物にあるカーブ部分も都合よくフィットし、形が崩れることなく美しい曲線をキープすることができるのです。

バイアステープの作り方と付け方

バイアステープの作り方は至ってシンプルです。以下に手順を挙げてみます。

  1. お気に入りの布地を購入する
  2. 布地を斜め半分に折る(この状態は斜め45度の正バイアスになるはず)
  3. 折り目に沿って、正バイアスで数本を裁断する

以上です。布地を折り、裁断するだけで素適なバイアステープの出来上がりとなりますが、長めのバイアステープを作るときは、それぞれを上手にに合わせてみて下さい。

付け方はバイアステープと布地の端を「中表て」に合わせ、まち針で留めます。ミシンなどで直線に縫い合わせ、アイロンでプレスすれば完了です。

まとめ

「バイアス」は英語の「bias」のことで「偏見」「偏り」「布地に対して斜めのライン」、また「端子間に流す直流電圧」などを意味するカタカナ語となります。会話の種類によって、意味がこれほど異なるカタカナ語も少ないかもしれませんが、広い範囲で登場する言葉であるため、逆に使い方には気を付ける必要があります。

ビジネスシーンでは「取引先の考えにバイアスがかかっている」「それはバイアスをかけるような発言だ」などのように使われることもあるでしょう。この場合の意味は「偏見」「先入観」です。職場では自分の思考や考え方にもバイアスがかかっていないか、状況を見つめ直すことも時には必要なのかもしれません。