「おみそれしました」の意味と使い方とは?類語・返し方の例文も

「おみそれしました」は技術や能力の高さに対する褒め言葉でもありますが、使い方を間違えると失礼になるため配慮も必要です。ここでは「おみそれしました」の詳しい意味と語源、その使い方について例文で解説します。また、「おみそれしました」と言われた際の返し方、返し文句や関連用語についても紹介します。

「おみそれしました」の意味とは

「おみそれしました」の意味は「気づきませんでした」

「おみそれしました」とは相手とすれ違った際、行き会った際に「(相手に)気づきませんでした」という意味です。「誰であるか思いつかなかった」という意味で「おみそれしました」ということもあります。

「能力に気づきませんでした」という意味も

「おみそれしました」は単に「相手の姿に気づかなかった」という意味だけでなく、「才能や手腕、能力などに気づいていなかった」という意味もあります。一般にはこちらの意味で用いられることが多いでしょう。

この意味での「おみそれしました」には自分の間違った見方や過小評価を詫びるニュアンス、相手の能力の高さに対する驚きの意味も含みます。

漢字で書くと「お見逸れしました」

「おみそれしました」を漢字で書くと「お見逸れしました」となります。「御見逸れしました」との表記も可能です。

「お見逸れしました」の「お見逸れ」とは「行き会った際に相手に気づかないこと、才能や手腕に気づかないでいること」という意味です。また「見てそれと気づかないでいる、見当違いな見方をする」という意味の「見逸れる(みそれる)」という単語もあります。

「おみそれしました」の使い方と例文

「おみそれしました」は褒め言葉としてよく使う

「おみそれしました」は、思いがけず発覚したその人の高い能力や才能、これまでの評価を覆すようなすばらしい手腕などを褒める意味合いで用いられることが多いでしょう。「先ほどのあの切り返しにはおみそれしました」というと会話の中での切り返しのうまさを褒めるニュアンスになります。

相手の能力に気づいていないことが前提

「おみそれしました」は褒め言葉ではありますが、相手の能力や手腕に気づいていなかったことが前提となります。「こんな能力があったとは、これまで間違った見方をしていて気づかなかった」「能力が低いと評価していたが、どうやら間違っていたようだ」という場合に「おみそれしました」と使います。

単に相手の能力の高さを褒めたい場合ではなく、自分の間違った見方を”詫びる”というニュアンスを伴うのもポイントです。

例文
  • 若手の中でも群を抜く君の成績にはおみそれしたよ。
  • 御社のアフターサービスの素晴らしさにはおみそれいたしました。

「見違えて誰だか気づかなかった」という意味も

一方で「誰だか気づきませんでした」という意味でも「おみそれしました」ということがあります。「姿に気づかなかった」という意味だけでなく、「見違えるほど立派になっていたので気付かなかった」というニュアンスで「すっかりおみそれしました」ということもできます。

例文
  • 先日の展示会にいらしていたのですね。慌ただしくしており、おみそれしました。
  • 数年ぶりにお会いしたらご立派になられ、すっかりおみそれしました。

敬語として使えるが目上の人には失礼?

「おみそれしました」は丁寧な印象を与える表現で、敬語としてビジネスシーンでの使用も可能です。「おみそれいたしました」の表現でも用いられます。

ただし、「能力や手腕に気づきませんでした」という意味で目上の人に「おみそれしました」と使うのは不適切です。「目上の人を低く評価していた、見くびっていた」というニュアンスを伴うことから失礼に当たります。

そのため、目上の人に対して使う場合は「素晴らしいとは知っていたがそのさらに上を行くレベル」というニュアンスを出すなどの配慮が必要です。

「おみそれしました」への返し方とは

褒め言葉への返し方は「ありがとうございます」

「おみそれしました」は、しばしば能力や手腕の高さを褒め称える意味で用いられますが、この場合は素直に感謝の言葉を返すのがおすすめです。相手が目上の人であれば「ありがとうございます」や「もったいないお言葉です」「恐縮いたします」などと返すとよいでしょう。

単に感謝の言葉で終えても良いですが、「励みになります」「光栄です」など言葉を続けるとより丁寧な印象になります。

お詫びの場合は相手に配慮した返し方を

「お会いしたことに気づきませんでした」「誰だか気づきませんでした」という意味の「おみそれしました」は、お詫びのニュアンスを含む表現です。そのため、「気にしていませんよ」「気にしないでください」という意味の表現を返します。一般には「お気になさらないでください」と返答することが多いでしょう。

「おみそれしました」の類語・類義語とは

似た意味の表現は「侮っていた」「みくびっていた」

「おみそれしました」と似た意味の表現は「侮っていた(あなどっていた)」や「みくびっていた」が挙げられます。いずれも「人を過小評価していた」という意味の表現であり、目上の人に使用するのはおすすめできません。相手を軽く見て馬鹿にする、軽んじるといったニュアンスもあります。

例文
  • 若いからと侮っていると足元をすくわれることになる。
  • どうやら君を見くびっていたようだ。

「さすがです」とも言い換えられる

褒め言葉として「おみそれしました」を使いたい場合は、「さすがです」や「驚きました」に言い換えるとよいでしょう。「過小評価していた」というようなネガティブなニュアンスを伴わずに、能力の高さや手腕を褒める際に使うことができます。

目上の人には「恐れ入りました」「感服しました」

目上の人に対して手腕を称賛するような表現では、「恐れ入りました」や「感服いたしました」が使えます。「感服する(かんぷくする)」とは「深く感心して、尊敬や尊重の気持ちを抱く」という意味で、「恐れ入りました」も「感服しました」と同義です。

先述のように目上の人に「おみそれしました」を褒め言葉で使う際には注意が必要であるため、こちらの表現を使うとよいでしょう。

「おみそれしました」の英語訳とは

英語では「I didn’t know」とシンプル

「おみそれしました」は「気づかなかった、知らなかった」という意味の「I didn’t know」という表現が用いられます。「誰だか分らなかった」という意味では「I didn’t recognize」と英訳することができます。

「おみそれしました」の英語例文

  • Sorry, I didn’t recognize you.(すみません、おみそれしました[気づきませんでした])
  • What a good player you are! I didn’t know that.(君はなんて優秀なプレイヤーなんだ。おみそれしました)

まとめ

「おみそれしました」は単に「誰だか分らなかった」「行き会った際に気づかなかった」という意味の他、「能力や手腕に気づかなかった」という意味も持ちます。特に後者の意味で用いられることが多く、「思わぬ能力に驚きました、感動しました」という褒め言葉としての使用が一般的です。一方で、「おみそれしました」には「過小評価していた」というニュアンスも含まれるため目上の人への使用には注意が必要となります。「感服しました」「おみそれしました」などの表現がベターです。