「解釈違い」とは、理解した内容が他の人と違うことを意味します。オタク用語のため一般的な辞書には掲載されていません。使い方の例文や類語、「ビジネスシーンで使用できるのか?」という疑問など「解釈違い」の詳細を説明しましょう。解釈違いが「つらい」とされる理由も紹介します。
「解釈違い」のオタク用語の意味とは?
「解釈違い」とは「理解した内容が違うこと」
「解釈違い(かいしゃくちがい)」とは、作品を理解した内容が他の人と違っていることを意味します。
例えば「主人公が相手に無視される」シーンをAとBの2人が読んだとします。Aは「主人公は嫌われている」と理解しましたが、Bは「相手が照れているだけ」と考えました。この時、AとBはお互いに対して「それは解釈違いだ」と思うことになります。
「解釈」は一般的な言葉で「意味・内容を明らかにすること」「自分なりに考えて理解すること」という意味です。「解釈違い」は「解釈が違う」という文章を略して、名詞として使い始めたと考えられます。
「解釈違い」は公式作品(元ネタ)にも
「解釈違い」は作品のファン同士で起きることが一般的です。しかし、場合によっては公式作品に対して、ファンが「公式と解釈違いだ」と思うこともあります。
本来は、作者や製作委員会が直接作った公式作品は正しい物のため、解釈違いは起きるはずがありません。ただし「作者が設定を忘れた」「監督が交代した」などの要因で作品の設定にズレが発生し、ファンに解釈違いだと失望される状況が発生しています。
「解釈違い」を「つらい」と思う理由
「解釈違い」が起きると「つらいもの」とされています。理由は人によって異なりますが、ファン同士でトラブルが発生するため「つらい」と思う人もいるようです。大人数のファンがまるで戦争のようにSNS上で言い争う状態に発展したり、面白がって争いを激化させようとする人もいるため、なかなか沈静化しません。
また、流行している解釈が公式作品に採用されることもあります。その方が多くのファンが喜ぶというだろうという判断ですが、その解釈が苦手なファンにとっては「つらい」結果になります。
「解釈違い」の使い方と例文
「〇〇は解釈違いだ」とネガティブに用いる
「解釈違い」はネガティブに用いられる表現です。「別の角度から作品を知れて嬉しい」などのポジティブな文脈には使用されません。
基本的には「解釈違いだ」「解釈違いで」と名詞として使います。
「自分の思い通りではない」という理由で使う人も
「解釈違い」を「自分の思い通りではない」と思った際に使う人もいます。整合性のある物語や伏線が描かれていたキャラクターの急変に対して「(自分の好みではないから)解釈違いだ」と表現するような場合です。
ただし、あまり一般的な使い方ではないため控えたほうが無難でしょう。
「解釈違い」はビジネスでは使用しない
「解釈違い」はオタク用語のため、ビジネスシーンなどのかしこまった場面には相応しくありません。使う場合は「解釈の違い」と正しく表現するか、「認識の相違」という表現を用います。
- 先方と解釈が違っていることに、すぐに気付けなかった
- 先方と認識の相違があることに、すぐに気付けなかった
「解釈違い」の英語表現
「解釈違い」を英語で表現する場合は「different interpretation」が向いています。ただし、オタク用語ではなく一般的な「異なる解釈」を表す表現のため、細かいニュアンスは伝えにくいでしょう。
「解釈違い」の例文
- 今週登場した新キャラクターを、友人は「ムードメーカーだ」と評価している。だが、自分は「ただうざいだけ」としか感じられない。このまま解釈違いが続くようなら、新キャラの話題は出さない方が良さそうだ。
- 好きなキャラクターが4年ぶりに再登場したのだが、前とは別人のように性格が違っていてがっかりした。公式と解釈違いなんて、つらい。
- 友人にゲームを進めたのだが「SNSで検索してみたが、解釈違いが原因で炎上していて気持ち悪い」と断られてしまった。
(炎上:インターネット上でネガティブな意見が集中すること)
「解釈違い」の類語や対義語とは?
「解釈違い」の類語は「地雷」
「解釈違い」の類語は「地雷(じらい)」です。オタク用語としては「〇〇は地雷だ」で「〇〇は苦痛を感じるほど苦手だ」「〇〇は受け入れられない」という意味になります。
「地雷」は地面に爆弾を埋める兵器です。何も知らずに踏み込んで被害を受ける様子を、苦手な設定のある作品をうっかり見て苦しむことに例えているようです。「大げさすぎる」「犠牲者に失礼」という声もありますが、オタク用語として一般的に使われています。
「解釈違い」の対義語は「解釈一致」
「解釈違い」の対義語は「解釈一致(かいしゃくいっち)」です。「解釈が一致する」とも用いられます。言葉の通り「自分と他人の解釈が同じ」という意味です。
強調して「解釈一致すぎる」と使用することもあります。
まとめ
「解釈違い」はオタク用語で、作品の解釈が他人や公式と異なることを意味します。アニメやマンガに興味がない人も「ビジネスシーンのようなかしこまった場面には向かない」ことを覚えておきましょう。一般的な言葉として使用すると、相手に違和感を与えてしまうかもしれません。