【社会保険】扶養の加入条件や収入金額・続柄の扶養範囲を解説

主婦や学生、シニアの方など、家族の扶養の範囲内で働きたいという人は多いですよね。扶養から外れると社会保険料がかかるので、働きすぎないように調整する人もいます。今回は扶養に入るための条件と、扶養から外れてしまう場合について解説します。扶養に入りたい方も、家族を扶養に入れたい方もぜひ参考にしてください。



社会保険の扶養とは?

社会保険の扶養とは「経済面で一人で生活できない人の面倒をみること」

社会保険の扶養に入れるのは「扶養されている人」です。扶養というのは、主に経済的に1人で生活できない人の面倒をみることをいいます。

例えば一緒に住んでいる親子で、親が家賃や光熱費を支払ったり、食費を出すことで子どもが生活できている場合には、親が子どもを扶養している状態です。この場合、扶養されている子どもが社会保険の扶養に入れます。

具体的には、社会保険の扶養に入るために、以下の3つの条件を満たすことが必要です。

  • 社会保険の扶養に入れる範囲内の人であること
  • 収入が一定の金額を上回らないこと
  • 自分の勤務先で社会保険に加入できないこと

以下でそれぞれ詳しく解説いたします。

社会保険の扶養の加入条件とは?

配偶者、子ども、孫、兄弟、直系尊属(親・祖父母)は、同居していなくても扶養に入れる

社会保険の扶養は、基本的に自分の身内に扶養されていなければ入ることができません。友人や知り合いに経済的な援助をしてもらい生活している場合は、扶養はされていますが、社会保険の扶養には入れません。身内の中でも「配偶者、子ども、孫、兄弟、直系尊属」は一緒に住んでいなくても扶養に入ることができます。

例えば、親の仕送りをもらいながら大学に通う大学生は、一緒に住んでいない子どもに当てはまるので、親の社会保険の扶養に入ることができます。

直系尊属とは、父母、祖父母、曾祖父母など、自分と直接つながっている上の世代です。配偶者の父母などは直接つながっていないので、該当しません。

「3親等以内の親族」と「内縁関係の配偶者の父母及び子」は同居していれば扶養に入れる

配偶者の父母、祖父母、曾祖父母と、叔父や叔母は「3親等以内の親族」です。同居していれば、扶養に入ることができます。

「内縁関係の配偶者の父母及び子」も同居していれば扶養に入ることができます。内縁関係とは、婚姻届は出していないけれど、実質的に結婚している夫婦のことです。

社会保険の扶養に入れる収入金額は?

扶養とは1人で生活できない人の面倒をみることを言いますので、収入金額が多く、自立して生活できる人は扶養に入ることができません。そのため、社会保険の扶養に入るためには、収入金額に制限があります。ここでは社会保険の扶養に入れる収入金額を紹介します。

社会保険の扶養に入れる収入条件は「年収130万円未満、月の給与は108,333円以下」

基本的には、年収が130万円未満の人が扶養に入ることができます。年収は見込みで計算しますので、会社から給料をもらっている人は月108,333円を超えると扶養に入ることができません。

アルバイトやパートをしていて、たまたま残業が多い月に108,333円を超えても扶養から外れることはありませんが、毎月108,333円を超えるようであれば、扶養から外れます。

60歳以上または障害者の場合扶養に入れるのは「年収180万円未満」

60歳以上の方や障害者の方は一般の方より金額があがり、年収が180万円を超えると扶養に入ることができません。基本的に、年金も年収に含まれますので、年金額なども考慮して計算しましょう。

同居している場合の収入条件は「被保険者の年収の2分の1以下」

年収が130万円、もしくは180万円以内であっても、被保険者の年収の2分の1以下でなければ扶養に入ることができません。被保険者とは、社会保険に加入している人です。

例えば、妻が夫の社会保険の扶養に入る場合には、夫が被保険者です。妻の年収が120万円だった場合、夫の年収が240万円より多くなければ、夫が妻を扶養しているとは言えず、社会保険の扶養に入ることもできません。

同居していない場合の収入条件は「仕送りの額より収入が少ないこと」

同居していない場合は、仕送りの額よりも収入が少なくなければ、扶養に入ることができません。例えば、月10万円の収入がある親が、月3万円の仕送りをくれる子の扶養に入ることはできません。

自分の勤務先で社会保険に加入できる人とは?

自分の勤務先で社会保険に加入できる人は、社会保険の扶養に入ることができません。アルバイトやパートでも加入条件を満たせば、自分で社会保険に加入しなければなりませんので注意しましょう。ここでは、社会保険の加入条件を紹介します。

社会保険の加入条件は「労働時間や労働日数が正社員の4分の3以上」

基本的には、正社員の4分の3以上の時間働くと社会保険に加入しなければなりません。例えば、就業規則などで正社員の労働時間が週40時間になっている場合、週30時間以上働く人はアルバイトやパートでも社会保険に加入です。家族の扶養に入ることはできません。

大企業では週20時間で加入になることも

以下の5つの条件を満たしている人は、正社員の4分の3以上の労働時間や労働日数がなくても社会保険に加入しなければなりません。

  • 従業員数が501人以上の企業で働いている
  • 週20時間以上働いている
  • 1年以上雇用される予定
  • 年収見込額が106万円
  • 学生ではない

5つすべての条件に当てはまっている場合には、自分の勤務先で社会保険に加入しなければなりませんので、家族の扶養に入ることはできません。

社会保険の扶養に入る場合の注意点

家族の扶養に入りながらパートをしたい場合には、勤務時間と収入に注意

家族の扶養に入りながら、パートやアルバイトをしたい方は、勤務時間と収入に注意しましょう。収入は月108,333円以上にならないようにする必要があります。

また、正社員の4分の3以上の勤務時間にならないか、従業員数が501人以上の企業の場合は週20時間以上などの条件に当てはまっていないかなども気をつけましょう。

年金を受給しながらでも75歳までは扶養に入れる

年金を受給している方は、年金額も年収に含まれます。もらえる年金額は人によって異なりますが、60歳以上の方は180万円以下であれば扶養に入ることができます。75歳を超えると、そもそも社会保険に加入できませんので、自動的に脱退になります。

扶養に加入する手続きは被保険者の会社が行う

扶養の加入手続きは、被保険者の会社が行う義務があります。例えば、妻が夫の扶養に入るときには、夫の会社が手続きをしますので、夫が会社に連絡をしなければなりません。家族を扶養に加えたいと思ったら、まずは会社に相談しましょう。

扶養から外れたときの社会保険料は月1万円以上

社会保険料が高額なので、扶養の範囲内で働きたいと考える人も多いでしょう。扶養から外れた人は、働いている会社で社会保険に加入できる人は加入し、できない人は市役所で国民健康保険や国民年金に加入しなければなりません。

会社で加入する社会保険は、収入によって社会保険料が異なりますが、一番少ない人でも月1万円以上かかります。国民健康保険と国民年金に加入した場合は、合計で2万円以上になるのが一般的です。

社会保険料を支払った分、将来もらえる年金額が増えることもありますので、扶養に入るべきかどうかはよく考えましょう。

まとめ

社会保険の扶養に入るためには、年収130万円以下で、自分の勤務先で社会保険に加入しない働き方をする必要があります。また、配偶者や親など一定の範囲内の人でなければ扶養に入ることはできません。扶養内で働きたい人や家族を扶養に加えたい人の参考になれば幸いです。

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kingyo120

国立大学法学部卒。事務職、コールセンターでの勤務経験あり。現在は2児の育児をしながらフリーランスとして活動しています。趣味は料理と裁縫。健康のためにウォーキングに挑戦中です。