「メタファー」の意味と使い方とは?「メトニミー」や対義語も解説

「メタファー」とは「隠喩」や「暗喩」とも言われる比喩の一種で、そのものとは関係のないものをたとえとして使う表現です。同じ比喩の「メトニミー」とはなにが違うのでしょうか。

今回は、「メタファー」の意味を例文とあわせて解説、また使い方や「メトニミー」との違いと対義語「シミリー」なども紹介します。

「メタファー」の意味と例文とは?

メタファーとは「隠喩」という意味

メタファーとは比喩のひとつで、「隠喩(いんゆ)」のことを指します。比喩とは、あることを説明するため、別のことにたとえて表現する方法です。「メタファー」は、説明したいものとは関係のないものをたとえとして使い説明します。

たとえば「彼女は天使だ」は、「彼女」と「天使」という言葉に関係はありませんが「天使」をたとえに使い、「彼女が天使のように優しく癒し助けてくれる存在」であることを説明しています。「メタファー」は、「~のように」や「~のような」などの言葉を使わない比喩と覚えておいてもいいでしょう。

「メタファー」には「暗喩」の意味も

「メタファー」は「隠喩」のほかに「暗喩」という意味もあります。「暗喩」の「暗」には「暗い」という意味のほかに「それとなく」や「隠れているさま」という意味もあり、「暗喩」は「隠喩」の言い換え表現です。

「メタファー」の例文

  • 彼は悪魔だ
    (「悪魔」が「彼」のメタファーとなり、彼の冷酷さを説明している)
  • 彼女の言葉が刃となって突き刺さった
    (「刃」が「彼女の言葉」のメタファーとなり、彼女の言葉がきつかったことを説明している)
  • 心のカメラに彼女の笑顔を焼きつけた
    (カメラが心のメタファーになっている)

「メタファー」の使い方と注意点

「メタファー」は文学や芸術作品に使われる

「メタファー」は小説や漫画、ドラマ、映画などの心理描写に使われています。

例えば、登場人物の心理をメタファーを使って表現する場合、登場人物がうれしい時は清々しい景色、悲しい時には雨を降らせたりします。このように、自然描写がメタファーとなって登場人物の心理を表現するのです。

人やものの感情を説明するときに「メタファー」を使うことで、心理描写に言葉を多用するのではなく、代わりに別のものを使ってその心理を伝えます。

デザインにも「メタファー」が使われる

デザインにも「メタファー」が多用されています。例えば、「検索」を意味するアイコンは虫眼鏡になっていることが多いでしょう。「虫眼鏡」と「検索」は本来関係がありませんが、「よく調べるときに使うもの」という関連性からデザインに用いられました。

また、お弁当に入れるタコの形をしたウインナーがあります。ウインナーの端に切り込みを入れて焼いたときに切り込み部分がそり上がることでタコのように見えるのですが、これもメタファーのひとつです。タコとウインナーに関係はありませんが、ウインナーがタコの形をすることでかわいいと思わせるデザインを生んでいます。

相手に「メタファー」だとわかるように使う

メタファーを使うときに注意するべきことは、相手に「メタファー」だとわからせることです。メタファーの使い方が作り手にしかわからない複雑なものだと、読み手や見る者にとってはそれがメタファーだとわからないため関心が向けられないか、混乱を招く恐れもあります。

メタファーは相手にわかるように使うことを心掛けるようにしましょう。

「メタファー」と「メトニミー」の違いとは?

「メトニミー」では属性のあるたとえが使われる

「メタファー」と「メトニミー」は、両方とも比喩の1種ですが、たとえとして説明したいものとの属性があるものと使うかどうかという違いがあります。

「メタファー」で使われるたとえは、説明したいものと関係やそのものの一部などの属性がないものがメタファーとして使われます。一方「メトニミー」は、説明したいものと関係のあるものや類似するもの、またその一部がたとえとして用いられます。

「メトニミー」とは「関係のあるものでたとえる比喩」のこと

「メトニミー」とは「換喩(かんゆ)」のことで、「あるものを説明するときに、それと関係のあるものでたとえる比喩」です。例えば、神社のことを「鳥居」、王様のことを「王冠」、アメリカ政府のことを「ホワイトハウス」など、説明したいものと関連のあるものをたとえに使います。「メトニミー」は全体をその一部で表す比喩と言ってもいいでしょう。

「メタファー」の対義語とは?

「シミリー」とは「~のように」を使った比喩のこと

「シミリー」とは「直喩」のことで、「~のように」や「あたかも」「例えば」「~に似ている」などの表現を使い、あるものを他のものにたとえてわかりやすく表現することです。

「シミリー」は英語で「直喩」を意味する「simile」をカタカナになおした言葉で、ラテン語で「お気に入り」を意味する「similis」が語源です。

「シミリー」の例文

彼はライオンのように勇敢だ

「明喩」とは「シミリー(直喩)」の同義語

「明喩(めいゆ)」とは「あきらかなたとえ」という意味で、「シミリー」と同じ意味です。「メタファー」に「隠喩」と「暗喩」という他の2つの言い方があるように、「シミリー」にも「直喩」と「明喩」という言い方があります。

「メタファー」の英語表現とは?

「メタファー」は英語で「metaphor」

「メタファー」は英語で「metaphor」で、古代ギリシア語で「運ぶ」という意味の「metapherein」が語源です。

カタカナ語「メタファー」の語源となった言葉で、その意味も「メタファー」と同じです。

「メタファー」の英語例文

  • “The city is a jungle.”
    「その街はジャングルだ」
  • “He uses a bird metaphor to explain how an explain flies.”
    「彼は鳥というメタファーを使って飛行機がどのように飛ぶのかを説明する」

まとめ

「メタファー」とは「隠喩」や「暗喩」とも言われる比喩の一種です。あることを別のものにたとえて説明します。対義語である「シミリー」のように、「~のように」や「~に似ている」などの表現は使われません。メタファーに気づいていないこともあるので、小説や映画のワンシーン、商品などにもメタファーが使われていないか探してみるとおもしろいでしょう。

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Light1
「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。