雇用保険被保険者証とは?いつもらえる?紛失時の再発行も解説

転職したときなどに新しい会社から「雇用保険被保険者証」を提出するように言われることがあります。よくわからない、もらっていないと感じる人もいらっしゃると思います。今回は「雇用保険被保険者証」とはなにか、どのような手続きで、どこでいつもらえるのかを解説します。

雇用保険被保険者証とは?

雇用保険に加入している証明書

「雇用保険被保険者証」とは、雇用保険に加入していることを証明する証明書です。雇用保険に加入すると、雇用保険の「被保険者」になり、1人に1つ雇用保険番号が与えられます。雇用保険被保険者証とは、加入した人の名前、生年月日、雇用保険番号が書かれています。

サイズは横210mm縦77mmで白紙に黒字

「雇用保険被保険者証」が見当たらないので探している方向けに、サイズも紹介します。雇用保険被保険者証は横幅がA4用紙と同じ210mmで、縦幅は77mmの横に細長い用紙です。一般的な名刺のように少しだけ厚みのある白い紙に黒字で印刷されています。

真ん中には縦に点線が入っており、正確には点線の右側が「雇用保険被保険者証」です。左側は「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」で、雇用保険に加入した会社名が書かれています。

週20時間以上、31日以上の期間働く人がもらえる

「雇用保険被保険者証」は雇用保険に加入したときにもらえる書類ですので、雇用保険に加入できる働き方をしていることが前提です。基本的には、週に20時間以上働き、契約期間が31日以上ある人は全員雇用保険に加入しなければなりません。

これまで週に20時間以上、契約期間31日以上で働いたことのある方は、雇用保険被保険者証を受け取っている可能性が高いです。

雇用保険番号を確認するために転職で必要になる

雇用保険被保険者証は、転職した先の新しい会社に入社するときに提出するように言われます。これは、雇用保険番号を確認するためです。

転職すると、新しい会社で雇用保険に加入しなければなりませんが、加入するための書類に雇用保険番号を記入する欄があります。会社で書類に雇用保険番号を記入し、ハローワークに提出します。

ハローワークでは、失業したときに支払う失業手当を計算するときに前職や前々職の履歴も必要になることがあります。ハローワークでこれまでの雇用保険の加入履歴をつなげるために、雇用保険番号は必要ですので、雇用保険被保険者証は大切に保管しておきましょう。

書かれている雇用保険番号は転職しても変わらない

雇用保険被保険者証に書かれている雇用保険番号は1人に1つです。初めて雇用保険に加入して働いた会社で手続きをしたときに、雇用保険番号が決まり、その後、何度転職しても同じ番号を使います。

雇用保険番号がなくても雇用保険に加入できるのは、初めて雇用保険に加入するときだけです。まれに、前職を会社に知られたくないという理由で、雇用保険に加入したことがない、雇用保険番号はないと会社に伝える人もいます。

しかし、基本的には名前や生年月日、マイナンバーなど、雇用保険番号以外の個人情報が一致するとハローワーク側でわかります。新しい雇用保険番号がもらえるわけではありませんので、会社には正直に伝えましょう。

雇用保険被保険者証はいつどこでもらえる?

手続きをして会社が受け取る

雇用保険の加入は会社が手続きをしなければなりません。会社が、新しく入った社員の名前や雇用保険番号などを記入した書類をハローワークに提出します。

きちんと受理されれば、ハローワークから会社へA4の書類が1枚渡されます。この書類の1部が「雇用保険被保険者証」です。

直接窓口で提出したときには、すぐにもらうことができますが、会社が郵送で提出したときは、時期によっては1、2ヶ月後に郵送で送られてくることもあります。一般的には、遅くても入社して2ヶ月経っていれば、会社に「雇用保険被保険者証」があるでしょう。

会社から社員に渡される

ハローワークから渡されるA4の書類は、3つに切り離せるようにミシン目が入っています。一番上が「雇用保険被保険者資格喪失届」、真ん中が「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)」、一番下が「雇用保険被保険者証」と「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」になっています。

会社はミシン目で切り取り、一番下を社員に渡さなければなりません。会社での手続きがスムーズであれば、受け取ってすぐに社員に渡されます。

退職するときに離職票と一緒に渡す会社もある

「雇用保険被保険者証」は会社によっては退職するときまで社内で保管し、退職時に本人に渡していることもあります。「雇用保険被保険者証」を使うのは、基本的には雇用保険に加入するときか、失業して失業保険などの手続きをするときです。

雇用保険は、1つの会社で加入していると、別の会社で重ねて加入できませんので、退職する前に「雇用保険被保険者証」を使う機会はほぼありません。つまり、会社で保管していて困ることが基本的にありません。

逆に、例えば入社して10年後に転職をする場合、入社時に受け取っていると紛失していて困る人も多いですが、退職時に受け取ると紛失しにくいというメリットもあります。そのため、退職時に離職票と一緒に渡す会社も多いです。

「雇用保険被保険者証」が手元にないときはどうする?

もらってない場合は会社に連絡

「雇用保険被保険者証」は会社で保管していることもありますが、本人のものです。どうしても手元においておきたい方は会社に相談してみましょう。

すでに退職した会社から受け取っていないという方も、会社で保管してあればもらえる可能性はあります。しかし、会社で紛失している可能性もありますので、自分で再発行した方が確実に受け取ることができます。

紛失したらハローワークで再発行できる

「雇用保険被保険者証」は紛失したらハローワークで再発行できます。ハローワークにおいてある書類に名前や生年月日、これまでの会社の情報などを記入して提出すると、その場で発行してもらえます。

料金も無料です。本人確認がありますので、身分証を持参しましょう。代理の人に行ってもらう場合は委任状が必要になります。

まとめ

「雇用保険被保険者証」は、雇用保険に加入し、被保険者になったことを証明する書類です。雇用保険に加入した会社から、入社時か退職時に受け取っています。転職したときに、新しい会社から提出するように言われますので、大切に保管しておきましょう。紛失したときには、簡単に再発行ができますので、ハローワークに行ってみましょう。