「手口」の意味と使い方とは？熟語「手口捜査」や類語の例文も紹介

「手口」とは「犯罪のやり方やその特徴」という意味があります。「犯罪手口」のような熟語でも使われることが多い言葉です。ほかにも「株式取引の内容」を意味することもあります。

この記事では、「手口」の意味や使い方を例文とあわせて解説します。また、「手口」を使った熟語や類語なども紹介しましょう。

「手口」の意味とは？

「手口」とは「犯罪のやり方やその特徴」

「手口（てぐち）」の本来の意味は「目的を達成するためのやり方や方法」です。しかし「犯罪に関するやり方やその特徴」という意味でよく使われています。市民の生活を脅かす行為や道理のはずれたやり方、その内容を指しています。

「手口」には「株式取引の内容」という意味も

「手口」は株式用語としても使われていて、その意味は「株式取引における株式の売買内容」です。株式所で、どの証券会社がどの銘柄を何株買ったのか、または売ったのかという売買の内容のことを指しています。

また、株式の売買注文をした会社を「手口」と呼ぶこともあります。

「手口」の使い方と例文

「手口」を犯罪の方法という意味で使う

「手口」という言葉は、犯罪におけるやり方やその特徴の意味でよく使われます。犯罪の種類を選ばず、犯罪のやり方や特徴が語られるときに「手口」が使われます。

「巧妙な手口」とは上手に仕掛けられた犯罪のやり方

「巧妙な手口」とは「非常に上手に仕掛けられた犯罪のやり方やその特徴」のことです。特に、やり方が複雑であるか、または手法を簡単に見抜けないようなやり方に使われます。

「巧妙」という言葉は「優れて、たくみなこと」という意味で、良い意味として使われることが多いです。しかし「手口」と結びつくことで、「ずる賢い」「姑息」というネガティブなニュアンスになります。

「手口捜査」のような熟語としても使われる

「手口捜査」とは「手口を手掛かりにする捜査」という意味です。警察がある事件の犯人を見つけるための一手法を表します。犯行に使われた手口や犯人の癖を参考に、犯人を捜査するのです。

「手口」という言葉は、別の言葉とあわせて熟語として使われることがよくあります。「手口捜査」の他にも、被害の内容を意味する「被害手口」、よく使われる犯罪の手法を意味する「常套手口」のような熟語が使われています。

「手口情報」は商品先物取引や株式取引で使われる

「手口情報」とは「株式市場で行われた銘柄取引の売り手や買い手、取引された銘柄の数」のことです。株式取引や商品先物取引で使われています。「手口情報」により、各証券会社のどのような銘柄が売買されているかがわかります。

「手口情報」として注目されているのは「日経225先物・オプションの手口情報」で、その日の国内外の証券会社の売買動向がわかります。

「手口」の類語とは？

「手口」の類語は「やり口」

「やり口」とは「あることをする方法・やり方」という意味で、漢字では「遣り口」と書きます。

「遣る」は「物事をうまくやる」「成し遂げる」という意味です。「やり口」は簡単にできることではなく、少し難しいことや難解なことをどうにかして成し遂げる場合によく使われます。

また、あまりよく思われない内容にも「やり口」という表現が使われます。

「手口」の類語には「手段」「せん術」も

「手段」とは「あることを実際にやってみるため、または目的を成し遂げるためのやり方や方法」という意味です。「手口」は犯罪に関して使われることが多いのに対して、「手段」は内容を選ばず様々なケースで使われます。

「せん術（戦術）」とは「戦いに勝つための方法」という意味ですが、「ある目的を成し遂げようとするときの方法」という意味もあります。「手口」にも「ある目的を成し遂げようとするときの方法」という意味があるため、「手口」の言い換えに使える類語です。

「手口」の英語表現とは？

「手口」は英語で「trick」

「手口」は英語で「trick」です。「trick」はカタカナ語で「トリック」にもなっていますが、その意味は「人をだますための手口」です。

「trick」には、マジックのような人を楽しませるための騙す手口や、いたずらや悪ふざけなどの犯罪とまではいわないような騙し方という意味もあります。その一方で、犯罪にかかわるような騙すための手口という意味でも使われています。

「手口」の英語例文

• “Be aware of fraudulent tricks and take precautions to avoid becoming a victim.”
  「詐欺の手口を知って、被害に合わないように気をつけよう」
• “Crimes set up by clever tricks.”
  「巧妙な手口によって仕掛けられた犯罪」

まとめ

「手口」とは「犯罪のやり方やその特徴」という意味ですが、証券業界では「株式取引の内容」という意味でも使われています。一般的には犯罪に関連する言葉として覚えられているため、目的を達成するためのやり方という「手口」の元の意味で使うときには注意がいるでしょう。