「小並感」の意味や読み方とは?使い方や類語・言い換え語も紹介

「小並感」とは「拙い感想」を意味するネットスラングです。「小学生並みの感想」の略語になります。掲示板やSNSでよく使われていますが、読み方や元ネタが分からないままの人も多いようです。「小並感」の詳細や使い方を解説しましょう。「大並感」などの類語や、一般用語への言い換えも紹介します。

「小並感」の意味・元ネタとは?

「小並感」の意味とは「拙い感想」

「小並感」の意味は「拙い感想」です。「小学生並みの感想」から3文字残した言葉で、小学生が書きそうな幼稚な文章のことを表します。「大人なのに幼稚な文章しか書けない」というネガティブな意味合いを持つ言葉です。具体的には「〇〇しました。楽しかったです」「〇〇はすごいと思いました」のような文章が「小並感が漂う」と言われます。

「小並感」の読み方とは「こなみかん」

「小並感」の読み方は「こなみかん」です。読み方から「粉みかん」や「小波感」などと表記することもあります。

「しょうなみかん」が正しいとする意見もあります。ただし、小並感は文章内で使うことが中心のため、読み方が気になる場面は少ないでしょう。

「小並感」の元ネタはユーザーのコメント

「小並感」の元ネタは一般ユーザーのコメントです。成人向けのアダルトビデオ作品の登場人物の台詞に対するコメント「小学生並みの感想」が人気になりました。2011年~2012年頃にかけて流行しはじめ、現在ではビデオ作品とは無関係な場面でも使われています。

自虐として使いやすいことから広く浸透し、元ネタを知らないまま「小並感」を使う人も多い状況です。

「小並感」の使い方

「小並感」は文末に「(小並感)」と添える

「小並感」は感想文の文末に添えて使用します。「(小並感)」または「(小並感」のように括弧と同時に使うことが一般的です。「(漂う小並感)」と装飾しても意味は同じです。

自分の文章と人の引用文に使う場合で意味合いが異なります。自分の文章に使う場合は「自虐」や「言い訳」になります。「(小並感)」を付ければ、雑な文章でも許されると思う人もいるようです。人の文章を引用して使う場合は、その文章を揶揄する意味合いになります。

文章にする場合は「小並感が漂ってる・出てる」

「小並感が漂ってる」「小並感が出てる」などの文章で使う場合もあります。相手の文章を批判・揶揄や、(愛のある)ツッコミで使われています。「(小並感)」と同じく、自分を対象にして自虐することも可能です。

「小並感」は死語にならず定番化しつつある

「小並感」は流行当時の勢いはないものの、現在もインターネット上で使われ続けています。10年以上も死語になっていないため、定番化しつつあると言えるでしょう。

「小並感」の例文

  • 逆ギレした客に「うざい」と言われて、悲しかったです(小並感)
  • ファンレターを書いたのだが、小並感が漂っていないか不安だ。
  • A「ライブ、とてもすごかった」 B「小並感が出てるぞ、もうちょっとなんかないのか」

「小並感」の注意点

「小並感」は相手を傷つける貶し言葉になる

「小並感」は基本的にネガティブな意味合いで使われます。そのため、人に使う場合は「愛のあるツッコミ」だと分かってもらえる相手だけに限った方が無難です。貶し言葉だと受け取られ、相手を傷つける可能性があります。

一部では「シンプルで分かりやすい」というポジティブな言葉だと受け取られていますが、あまり浸透していません。

「小並感」に「うざい」「返し方が分からない」という声も

「小並感」はネットスラングのため、使う場所や相手に配慮する必要があります。相手に伝わっていないのに連発すると「意味が分からない」「うざい」と嫌われる可能性もあります。

「返し方が分からない」と悩む人もいるようです。「小並感」に定番の返し方がないことが、難しく感じる一因かもしれません。ネットスラングに慣れていない人とのやり取りでは、「小並感」を使わない方が無難でしょう。

「小並感」の類語・言い換え語

「小並感」の類語は「(語彙力)」

「小並感」の類語になるネットスラングは「(語彙力)」です。文末に添えて、文章が拙いことを表現します。

「小並感」と違い、「(語彙力)」はただ拙いことだけを意味する用語ではありません。「自分の感情を表現する言葉が分からない」「感動しすぎて言葉を選ぶ余裕がない」などを意図して使うのが一般的です。「言葉にできないほど〇〇は素晴らしい」と婉曲的に称える用法もあります。

「語彙力」自体は一般的な用語で、「言葉を知り、使いこなす力」を意味します。「(語彙力)」は「語彙力不足」や「語彙力低下」の略だとイメージすると、意味が分かりやすいかもしれません。

「大並感」も拙い感想を表す類語

「小並感」ほど浸透していませんが、類語として「大並感」というネットスラングもあります。「大学生並みの感想」の略語ですが、誉め言葉ではありません。「飲み会で酔っ払い、羽目を外した大学生のような感想」という意味です。

ただし、「小並感」と違って意味の統一がされていない状況です。「大学生のようなアカデミックな感想」という意味で使う人もいます。

「中並感(中学生)」「高並感(高校生)」はほぼ使われていないため、意味も定まっていません。「こんな感じだろう」と意味を推測する程度に留まっています。

一般的な言い換え語は「言葉足らず」「稚拙な感想」

一般的な言葉で、「小並感」の言い換え語になるのは「言葉足らず」です。説明を充分に行えていないことを意味します。

言い換え例

・ファンレターを書いたのだが、小並感が漂っていないか不安だ。
→ファンレターを書いたのだが、言葉足らずになっていないか不安だ。

まとめ

「小並感」は長く使われているネットスラングです。ネガティブな意味合いのため、慣れるまでは自虐のみに使う方が良いかもしれません。一般的な会話で使いたいときの言い換え語は「言葉足らず」が向いています。