「競合他社」とは「ビジネス上で競い合っているほかの企業」という意味ですが、似た言葉である「同業他社」とはどのように違うのでしょうか。
この記事では、「競合他社」の意味や使い方のほかに、「同業他社」との違いや類語と言い換え表現も紹介します。また、競合他社の調べ方と転職時の注意点も解説します。
「競合他社」の意味とは
「競合他社」とは「ビジネス上で競い合っているほかの企業」
「競合他社」とは、ビジネス上で競い合っているほかの企業のことです。同じサービスを提供していたり、ターゲット層が会社お規模も同じだったりするなど、ビジネスモデルが似ている他社で、競い相手とみなした会社のことを指します。
また状況によっては「競合」の意味合いを広くとり、同じ業種の企業を「競合他社」と呼ぶこともあるでしょう。
「競合他社」の読み方は「きょうごうたしゃ」
「競合他社」は「きょうごうたしゃ」と読みます。「きそいあうこと」という意味の「競合」という言葉と、「ほかの会社やよその会社」という意味の「他社」という言葉から成り立っています。
「競合他社」の英語表現は「competitors」
「競合他社」は英語で「competitors」です。「competitor」とは競争する人という意味もありますが、会社にも使われる英言葉です。
文中で「競合他社」と用いられるとき、一つの会社ではなく複数の会社のことが多いので「competitors」と複数形が用いられることが多いです。もしも特定の一社を指して競合他社を英訳するならば、単数形の「competitor」になります。
「競合他社」の使い方と例文
「競合他社」はライバル企業に対して使う
「競合他社」はビジネスモデルが似ているライバル企業を指してよく使われています。業務目的やターゲットが似ているため、ビジネス上で競い合うことになる他の会社を指しています。
- 競合他社から新商品が発売された
- 競合他社に顧客を取られないために、新しい対策を講じる
「競合他社に勝つ」は鼓舞するときに使われる
「競合他社に勝つ」という言い回しは、「競合他社とビジネス上で競い合ってその勝敗に勝つ」ことを意味していますが、競合他社に対して競争心を燃やすために、社内での士気を高めるときによく使われるフレーズです。「競合他社に勝つために○○をする」のような用いられ方をします。
- 競合他社に勝つために戦略を立てる
- 競合他社に勝つための準備をする
- 競合他社に勝つためにリサーチは欠かせない
「競合他社」と「同業他社」との違いと言い換え表現
競合他社と同業他社では「ビジネスモデルや会社の規模が違う」
競合他社と同業他社では、会社の規模やビジネスモデルが違うことがあります。「同業他社」とは同じ業種または業界の別の企業という意味ですから、同じ業界内で経営されているすべての会社のことを指しています。そのため、各会社の規模やビジネスモデルも様々です。
同業他社のなかでも自社の商品が似ていてターゲット層も近い他社を「競合他社」と呼びます。つまり、同業他社に競合他社が含まれています。
競合他社の言い換え表現は「ペンチマーク企業」
「ベンチマーク企業」とは、比べる対象となる会社という意味の言葉です。「競合他社」の競争相手としてみなした他社で、比較対象となる企業という意味で使われた時、「競合他社」を「ペンチマーク企業」と言い換えられます。
競合他社の類語は「ライバル企業」や「商売敵」
「ライバル企業」とは競争相手の会社という意味で、「競合他社」の類語です。
また「商売敵(しょうばいがたき)」は、同じ商売で競い合っている相手という意味で、会社に限らず、人に対しても使われます。「商売敵」も「競合他社」の類語ですが、「商売」という言葉の意味合いから、モノを売るビジネスにおいて「競合他社」の言い換え表現として使われることが多いです。
競合他社の調べ方と転職
「競合他社分析」で競合状態を分析する
「競合他社分析」とは、自社と競合他社とを比べて、ある特定の製品に関してどのように競合しているのかを分析することです。例えば、4Pと言われる「製品の品質」「製品が売られている店舗などの場所」「宣伝」「価格」の4要素もとに分析されます。
競合他社分析をして他社のビジネスモデルを分析して、その結果は対抗策を立てるときに役立てられます。
競合他社への転職で確認するべきこと
競合他社に転職するときには、競合禁止義務が明記された書類に、入社または退職時に署名をしていないことを確認します。「競合禁止義務」により、競合他社に入社することや競合他社となる企業を立ち上げることを禁止しています。この競合禁止義務に関する項目の入った書類に合意していれば、競合他社には転職できなくなりますので、転職前には必ず確認するようにしましょう。
まとめ
「競合他社」とは「ビジネス上で競い合う別の会社」という意味です。似た言葉に「同業他社」がありますが、「同業他社」は同じ業種のすべての会社を指し、「競合他社」はその中でも競い合っている他社を指して使われます。また、競合他社と競うときには競合他社分析を行って、その結果をもとに対抗策を立ててみるといいでしょう。