「禿同」の読み方や意味とは?語源・類語や英語のスラングも紹介

「禿同」の意味は、相手の発言に「強く同意すること」です。かつて流行したネットスラングで、使い方に注意が必要な点もあります。読み方や類語とあわせて「禿同」の使い方を解説しましょう。英語のスラングも紹介します。

「禿同」の読み方・意味

「禿同」の読み方は「はげどう」

「禿同」の読み方は「はげどう」です。あまり口頭で使わない言葉のため、読み方を覚えにくいと思う人もいるかもしれません。

「禿同」の意味は「強く同意する」

「禿同」は、相手の発言に強く同意することを意味します。「禿」や「はげど」と省略することもあります。

漢字のイメージから、髪の毛が少ない「禿(はげ)」との関連性があると勘違いする人もいるようです。実際の「禿同」とは無関係ですので注意しましょう。

「禿同」の語源

「禿同」の語源は「激しく同意」

「禿同」の語源は、同じ意味のネットスラング「激しく同意」です。「激しく同意」が省略され「激同」になり、そこから「禿同」に変化しました。

漢字が「禿」になった理由は明らかになっていません。誰かが誤変換したのを、周囲が面白がって流行した可能性があります。

「禿同」がいつから広まったのかは不明

「禿同」や語源「激しく同意」が、いつから流行したのかは不明です。ただし、インターネット掲示板では、初期から使われていたようです。2000年代にはインターネット掲示板やSNSで流行していましたが、2010年以降は利用者が減っていきました。

「禿同」の使い方・注意点

「禿同」は単独で使うことが多い

「禿同」は他の言葉と繋げず、単独で使うことが多い言葉です。同意できる発言に対して「禿同」と返します。

ネットスラングの中には、特定の顔文字と組み合わせて使うことが定番になっているものもあります。(「キタ――(゚∀゚)――!!」「(˘ω˘)スヤァ…」など)しかし、基本的に「禿同」は顔文字と組み合わせることはありません。

「禿同」は懐かしんで使うネットスラング

「禿同」は死語だと思う人もいますが、今でも流行当時を懐かしんで使う人がいるようです。よく使ったことで癖になって使い続けている人もいます。

文字から意味が伝わりにくい言葉のため、知っている可能性が高い世代(2000年代初頭からインターネットに親しんでいる世代)とのやり取りで使うのが無難です。

「禿同」は悪口だと誤解されやすい

「禿同」は意味が分かりづらいだけではなく、悪口だと思われる可能性もあります。「禿(はげ)」が悪口として浸透しているためです。

「意味は知っているが、漢字が不快」という人もいるため、使っても大丈夫かを慎重に判断しましょう。

「禿同」の例文

  • >>44(同意したい発言の通し番号) 禿同
  • それ、禿同すぎる。
  • 禿同です。

「禿同」の類語と対義語

「禿同」の類語は「それな」「ワイトもそう思います」

「禿同」の類語になるネットスラングは「それな」です。禿同より同意の熱意が少なく、相槌のように気楽に使う人もいます。

「ワイトもそう思います」も、同意を意味するネットスラングです。ここでの「ワイト」は、ファンタジー作品によく登場する死霊のことです。2011年頃から一部で知られていましたが、2017年に投稿された動画で脚光を浴び、広く使われるようになりました。

「禿同」の対義語は「おまえは何を言っているんだ」

「禿同」の直接的な対義語になるネットスラングはありません。ニュアンスから考えると「おまえは何を言っているんだ」が対義語になるでしょう。相手の発言がおかしいことを指摘する言葉のため、「全く同意できない」という意味も含まれています。

「などと供述しており」も対義語に近いネットスラングです。意味不明な発言を茶化す際に使う言葉です。「おまえは何を言っているんだ」と同じく、同意できない旨も含まれています。「などと供述しており」は、自分の発言に続けて自虐に使うこともあります。

無関心なことを表す返し方は「チラ裏」

同意も否定も、どちらもするほどではない「無関心さ」を表すネットスラングは「チラ裏」です。「チラシの裏にでも書いておけ」の略語で、どうでもいいような発言を窘めたり批判したりする際に使用します。自分を対象にして、どうでもいい話をする言い訳や自虐に使う人もいます。

類語・対義語の例文

  • 「〇〇って最高」「それな」
  • 「貯金するとは言ったが推しのフィギュアは生活必需品だからセーフ」「などと供述しておりwww」
  • 「チラ裏なんだけどさ、ズッキーニって意外とうまいのな」

「禿同」に近い英語のスラング

「禿同」に近い英語のスラングは「This」「Retweet」

「禿同」に近い英語のスラングは「This」や「Retweet」です。「This」は会話では使わないネットスラングで、他人の発言に「完全に同意する」ときに使用します。

「Retweet」も同意することを表します。語源は、特定のSNSで使う「投稿を拡散する機能」の名前です。

カジュアルな会話で使うのは「Seriously」

カジュアルな日常会話で同意を表す言い回しは「Seriously」です。「真剣に」などを意味する言葉ですが、返事に使う場合は相手に強く同意する言葉になります。

他にも「Me too」や「Same here」でも、相手へ同意・共感していることを伝えられます。「Same here」は「Same」と省略可能です。

まとめ

「禿同」は流行当時の勢いがなく、人によっては死語だと思うネットスラングです。無理に使う必要はありませんが、かつての流行を知る友人同士で使うと楽しいかもしれません。