「テーブルマナー」は「食事をするときの作法」のことで、普段はあまり気にしていなくても、結婚式や披露宴、格式のあるレストランに招待された時などにはぜひ守りたい食事時のルールです。この記事では、テーブルマナーの意義や、テーブルマナーの基本を洋食と和食に分けて解説しますので、お出かけ前にご確認ください。
「テーブルマナー」の意義とは?
「テーブルマナー」とは「食事の作法」
「テーブルマナー」とは「食事をするときの作法」のことで、主に洋食での作法を指します。フランス料理などの洋食で、テーブルに着席して食事をするのですが、ナイフやフォーク、スプーンなどのカトラリーやナプキンなどの使い方にはさまざまなルールが決められています。これらの食事をするときのルールがテーブルマナーです。
テーブルマナーは食事を楽しむルール
テーブルマナーの意義は、自分以外の人と一緒にする食事を楽しむことです。テーブルマナーを守ることで、ほかの人に不快な思いをさせずに、料理と料理を食べる空間も一緒に楽しむことができます。
服装マナーも忘れずに
レストランによっては、服装にもマナーがある店もあります。「ドレスコード」と呼ばれる客の服装の基準を設けることで、店の雰囲気に合うように店が客に着るものの基準を指定するのです。
格式の高いレストランでは、男性はスーツにネクタイなどのフォーマルの服装を、女性はシックに見えるドレスの着用を求めることがあります。
ただ、格式が高いというだけで、ドレスコードがあるという訳ではありません。レストランによってドレスコードがある場合とない場合、またその内容も違いますから、事前にチェックしておきましょう。
【洋食のテーブルマナーの基本】ナイフとフォークの使い方
ナイフとフォークは外側から使う
ナイフやフォークなどのカトラリーを使う順番は、席前にセッティングされたナイフやフォークのうち一番外においてあるものから使います。
テーブルに着席すると、席前には皿とナプキンがあり、その左右にはナイフやフォークが並べられているでしょう。そのうちの外側のカトラリーから運ばれてくる料理一皿ごとに使います。料理が終わると、使ったナイフやフォークはお皿と一緒に下げられます。
食事中はナイフとフォークの八の字に置く
料理を食べ終わる前に手を休めるためにナイフやフォークを置きたいときは、ナイフとフォークを八の字になるように置きます。このようにナイフとフォークを置いておけば、食事中とみなされるので食事が下げられることはありません。
食べ終わりにはナイフとフォークを揃えておく
皿上の料理を食べ終えたら、ナイフとフォークを揃えて斜めにして置きます。ナイフは刃が自分の方に向くように、またフォークはフォークの背を下にします。
ナイフとフォークが揃えて置かれていると、料理を食べている途中でも食事が終わったとみなされて下げられてしまいます。
【洋食のテーブルマナーの基本】ナプキンの使い方とスープの飲み方
ナプキンは飲み物がきたら膝上に広げる
ナプキンは飲み物がきたら膝上に広げます。飲んだり食べたりしたときに、こぼれても洋服が汚れないようにするためです。また、口元が汚れたらぬぐうためにもナプキンを使われます。
中座するときは、ナプキンを軽くたたんで椅子の上に置きましょう。ただし、中座は本来であれば同席している他のお客に失礼ですから、トイレなどで席を立つ時は、食事を注文する前か、食事が来るまでの待ち時間、または食後にしましょう。
スープは手前から奥にスプーンを動かす
スープの飲み方は、スプーンを手前から奥に動かしてすくって飲みます。この時、スープをすする音はマナー違反ですので、音を立てないように注意しましょう。スープは吸うというよりも、食べるという感覚でスプーンを口に入れていただきます。
スープが少なくなりスプーンですくいづらくなってきたら、スープ皿の手前を持ち上げて、スープ皿の奥にたまったスープをすくいます。そのようにすれば最後までスープをいただけるでしょう。
和食のテーブルマナーの基本
和食のマナーは落ち着いた服装から始まる
和食のテーブルマナーとして、まずは服装選びがあります。特にドレスコードがないレストランでも、派手すぎない落ち着いた服装を心がけましょう。ジーンズなどのラフな服装は避けて、香りの強い香水や化粧品も避けます。
正座をする場合には、膝が出ない長さのスカートやズボンにしましょう。
上座は目上の人が座る
和室を使う場合は、目上の人は上座に座ります。上座とは床の間に近い方の席で、上座に着く人に対して敬意を表しています。
床の間から離れて、出入り口に近い方は下座になります。目下の人は目上の人が来る前に下座に着席して、目上の人を迎えるようにします。
食べる順番は汁物・飯物・おかずの順で
全ての料理が一度に出された場合には、汁物に最初に箸をつけてから、次に飯物、おかずの順番に食べます。一つの料理を一度に食べ切ってから次の料理に移る必要はありません。汁物、飯物、おかずの順番で、交互に食べるようにします。
和会席では料理が出てきた順番で食べる
和会席や懐石の場合、料理が一品ずつ運ばれてくるので、料理が出てきたらそれを食べます。食べ切る前に次の料理が出てきたときは、新しい料理を一口食べてから、食べ終わっていない前の料理をいただきます。
食後は使った食器を重ねない
食事が終わったら、食器は食事が運ばれてきたときと同じ配膳に戻します。飯物は左手前、汁物は右手前、主催は右奥で副菜は左奥になります。
食後に食器を重ねて片付ける習慣がある方もいるかもしれませんが、レストランなどでは食器は重ねません。
使った食器は元の位置に戻し、椀物は元の通りにふたをして、箸は食器類の手前に置きます。
まとめ
テーブルマナーは食事をするときの作法で、食事をする時にほかの人が不快な思いをしないように守るべきルールです。洋食でのテーブルマナーは、フォークトナイフの使い方などあまりやり慣れてないと難しいかもしれません。レストランや結婚式での会食の席でテーブルマナーが守れるように、日ごろから練習しておくといいでしょう。