「注釈」の意味とは?「註釈」との違いやつけ方・書き方や記号も

「注釈」とは「本文中の語句の意味を補足的に説明すること」ですが、「註釈」という少し難しい感じが使われるときもあるのですが、どちらが正しい表記なのでしょうか。

この記事では「注釈」の意味のほかに、「注釈」という言葉の使い方や例文、「註釈」との違いや類語を紹介します。また、注釈の書き方も解説します。

「注釈」の意味とは?

注釈とは「本文中の語句の補足説明」という意味

「注釈(ちゅうしゃく)」とは、「本文中の語句の意味を補足的に説明すること」を意味します。本文の下やその章の最後、または巻末などに、読者の理解を深めるために、語句の意味などを説明することです。

「注釈」を使った例文

  • 難解語句に注釈をつける
  • 注釈して、その言葉の意味を分かりやすく説明する
  • この言葉に注釈を加えるかどうか迷う

「注釈」の使い方とは?

「注釈」は補足説明に使う

「注釈」は、難しい言葉や固有名詞・専門用語などに使います。一般の人がわかりにくいと思われる言葉を説明し、語句を補う使い方です。注釈を加えることで、読者は注釈が加えられた言葉の意味を理解しやすくなるだけでなく、本文全体の内容もわかりやすくなります。

また「注釈」の別の使い方として、本文からは逸れる話などを付け加える時にも使われます。

「注釈付き指定席」とはステージの一部が見えない席のこと

「注釈付き指定席」とは、コンサートや演劇などが行われるホールやスタジアムなどに設置される席で、ステージ全体が見づらい指定席、またはステージの一部が見えない指定席のことです。「注釈付き指定席」は通常の指定席よりも値段が安かったり、ステージに近かったりすることがあります。

「注釈書」とは注釈を集めた本のこと

「注釈書」とは注釈を集めた本のことです。たとえば法律の注釈書の場合、法律の条文を一つづつ解釈しています。また古典の注釈書には、語句の意味の説明から補足的な説明文などが記載されています。

「注釈」のつけ方や書き方とは?

注釈の書き方は「注1」や「(1)」

注釈は、注釈をつけたい言葉の横に「注」と書きます。「注」の数が複数あるときは、アラビア数字を使って「注1」と書き表します。また「(1)」のように書くこともあるでしょう。

注釈の記号は「※」

「注1」や「(1)」の代わりに、米印(こめじるし)とよばれる「※」という記号を使って注釈をつけることもできます。「※」は「注記号」と呼ばれて、数が増えれば「※1」「※2」のように数字をつけて注釈を増やせます。

「注」や「※」の位置で注釈の対象が変わる

「注」や「※」のつける位置によって、注釈される対象が変わります。

本文の途中で、語句のすぐ横に「注」が付いていれば、「注」のすぐ前の語句が、注釈の対象となる語句です。もしも文末に「注」が付いていれば、その文章全体の説明が注釈の対象になります。

注釈は該当ページ下か章の最後に書かれることが多い

注釈がつけられた語句の説明文は、注釈がついた言葉があるページ下部や左横、またはその章の最後などに書かれることが多いです。また、本文最後に書かれることもあります。

個の説明文の書かれる位置によって名称が変わり、注釈のついた言葉のあるページ内に書かれた注釈を「脚注」、本文の最後に書かれると「後注」と呼ばれます。

英語の注釈にはアスタリスク「*」を使う

英文での用いられる注記号は、アスタリスクと呼ばれる「*」を使います。「※」という記号は英文では使えないため注意しましょう。

アスタリスクの使い方は「※」と基本的には同じです。注釈を加える語句や文の横に「*」を入れて、複数の注釈があるときは「*1」や「*2」のように数字を使って増やせます。

「注釈」と「註釈」の違いとは?

「注釈」と「註釈」の違いは常用漢字かどうか

「注釈」と「註釈」の違いは、常用漢字が使われているかどうかです。「注釈」の「注」は常用漢字ですが、ごんべんを使った「註」は常用漢字ではありません。

「注釈」を「註釈」と書いても間違いではありませんが、「注釈」が推奨されています。

「註」とは「注」から派生した漢字

「註」という漢字は、「注」の「一点に集中する」という意味から派生し、「語句を解釈して書き込む」などの言葉に関する意味の漢字が必要になった時に作られた漢字です。

そのため、「註」は「注」という漢字に含まれますが、「注」のほうが使用範囲が広いため「註」ではなく「注」が常用漢字に選ばれました。

「注釈」の類語と言い換え表現とは?

「脚注」とは「ページの文末に書かれる注釈」

「脚注(きゃくちゅう)」とは、「ページの文末に書かれる注釈」のことです。本文のなかに付けられた「注」の説明文が、同じページの文末に付けられると「脚注」と呼ばれます。

また、「注」が付けられた語句や文章が記載されているページではなく、本文が書き終えられた最後のページに付けられる注釈のことは「後注」と言います。

「付注」とは「注釈をつけること」

「付注」とは「注釈をつけること」、または「付けられた注」のことです。「附注」や「附註」と書かれることもあります。

「割り書き」とは「本文の間に書かれること」

「割り書き」とは「本文の間に細い地などで書かれること」です。「割り注」とも言われていて、本文を読み進める前に読んでほしいと思われるような注釈に使われる方法です。

まとめ

「注釈」とは「本文中の語句の意味を補足的に説明すること」です。読者にとって難解だと思われる言葉や語句、文章の意味を説明するために使われます。また、補足説明として本文全体を理解するための説明を作者が伝えるときにも使われます。

ABOUT US
Light1
「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。