「委任状」の書き方とは?状況別の文例や注意点も紹介

役場の手続きや携帯電話の契約など、本当なら自分で行なうべき手続きや契約を代行してもらうときに必要となるのが「委任状」です。あまり書き慣れない「委任状」の基本の書き方から、状況にあわせた書き方を解説します。また委任状を書く時の注意点も併せてご紹介します。



「委任状」の様式と書き方

委任状は手続きの代行を保証する書類

委任状とは、委任者がするべき手続きや権利などを代理人に依頼して、その事柄を代行することを保証する書類です。役所での住民票の受け取りなどの手続きや銀行での手続きなどで、委任状が使われているケースが見られます。

委任状を書くのは委任者のみ

委任状は委任者が書くことが基本です。委任状には代理人の氏名を書く欄がありますが、その欄も委任者が書きます。

本来は手書きで記入するのですが、最近ではワード書式で委任状を書かれる方も多いようです。その場合にも自著は手書きで、そして忘れずに捺印を押してください。

委任状は委任者の意思によって書かれる書類なので、委任者が意識のないような状態では書くことはできません。意思があっても書くことができない場合は、代筆が認められる場合がありますが、必ず受け入れらるわけではないので委任状の提出先に確認してください。

印鑑は認印か実印を使う

委任状に使われる用紙が指定されている場合を除き、決められた用紙はありません。コピー用紙や便せんなどでも使えます。

印鑑はシャチハタは認めらず、認印か実印です。実印の場合は、委任状とあわせて印鑑証明も提出します。

状況別!委任状の書き方と文例

基本的な委任状の書き方

状況により必要とされる委任状には多少の違いますが、基本的には次のことが記載されます。

  • 委任年月日
  • 委任者の氏名と住所
  • 代理人の氏名と住所
  • 委任内容
  • 押印

押印すべき印鑑は認印か実印かは委任状の受け取り相手次第ですので、必ず問い合わせて確認するようにしましょう。

自動車の車庫証明のための委任状

車検証の再発行や廃車の申請、または車庫証明など自動車に関する手続きを当人ができない場合、委任状があれば代理人が行うことができます。ここでは車庫証明のための委任状の書き方をご紹介します。

まず委任状に使われる用紙は、自動車に関する書類が横向きが多いため、それに合わせて委任状もA4サイズの用紙を横向きに使うのがいいでしょう。

記載事項は委任者と代理人の氏名や住所を記し、委任内容として車庫証明の手続きに関することを詳細に記述します。以下、その文例です。

  1. 車庫証明のための委任状の記載事項は、委任者と代理人の氏名や住所を記し、委任内容として車庫証明の手続きを委任することを記載します。その例文は次のようになります。自動車保管場所に関わる申請及び提出について、書類の作成、交付の申請、補正、自動車保管場所の商標交付の申請に関わる申請書や届出書の作成や加除訂正に関わる一切の件、およびこの関係の原本還付の請求と受領に関する件。
  2. 上記申請に関する復代理人選任に関する一切の件。

委任内容を詳細に記述する理由は、警察や役所によっては内容を細かくチェックすることがあるからです。委任状の書き直しを避けるためにも、いろいろな状況を想定して詳細な委任内容を書くようにしましょう。

市役所で転入届を受け取るときの委任状

転入届や住民票などの受け取りには、委任状があれば代理人が手続きを代行できます。

この場合の委任状の書き方は、委任者と代理人の氏名や住所のほかに、委任内容にはどの書類を、何通必要なのかも記載します。またその書類の使用目的も書きます。

携帯電話を契約する場合の委任状

携帯電話の契約や名義変更を代行してもらうときに、委任状が必要になります。そのための委任状の用紙は、ドコモやau、ソフトバンクなどの電話会社のホームページからダウンロードすることができます。

このように委任状の提出先が委任状を指定する場合は、かならず指定された用紙を使うようにしてください。

欠席理由は書かない!株主総会のための委任状

株主総会や自治体などの会議を欠席するために、代理人に審議内容の決定権を譲る場合には委任状を提出します。欠席理由を書く必要はないのですが、大切なことは、その総会や会議の日時や場所、審議されるテーマなどを詳細に記述することです。

また捺印のための印鑑は、欠席する会社や自治体に届け出ている印鑑を使うようにしてください。

委任状を書くときの5つの注意点

  • 「基本的には有効期間は3か月」

一般的に委任状の有効期間は決まっていません。しかし現実的には3か月以上古い委任状は公的機関では受け取ってもらえないことがあります。そのため委任状は古すぎず、作成されてから3か月未満のものを使用しましょう。

  • 「白紙委任状を交付は慎重に」

委任内容や代理人名を記さず、委任者の自著と捺印だけが押してある委任状を「白紙委任状」と呼びます。

「白紙委任状」は代理人となる受任者によって勝手に委任内容を書かれるため、委任状が提出された後に、その委任内容を委任者が承諾していないと言っても通用しません。そのため「白紙委任状」の作成・交付には慎重になりましょう。

  • 「余白には『以下余白』と記す」

委任状を勝手に改ざんされないために、もしも委任状の下に余白ができた場合は、「以下余白」と記し、その横に捺印をします。

  • 「捨印はしない」

捨印とは書類の欄外に押印することです。「白紙委任状」のように、捨印があればそれを使って委任内容を勝手に書き換えられてしまうことがありますから、捨印はしないようにします。

  • 「委任状のコピーを取っておく」

委任内容を後日確認するために、委任状のコピーはとっておいたほうがいいでしょう。

まとめ

「委任状」は本来は行うべき手続きを行えない者が代理人にその手続きを委託するときに必要とされる書面です。法的効力も発生する大切な書類ですので、委任状を書くときには慎重になりましょう。また代理人となった人はその委任内容を遂行する義務がありますので、責任をもって果たしましょう。