「大雪」とはいつ?読み方と意味、この時期の行事や旬の食べ物も

「大雪(たいせつ)」は二十四節気の一つで、第21番目の節気にあたります。いかにも寒そうな名前の「大雪」が実際にはいつなのかをはじめ、「大雪」という節気が持つ意味もご紹介。この時期の旬の食べ物や、見頃を迎える花もご紹介しますので、参考にしてみてください。

大雪」とはいつ?

大雪」は二十四節気の第21番目、読み方は「たいせつ」

「大雪」は「たいせつ」と読み、季節を表す指標となる二十四節気の第21番目の節気にあたります。二十四節気は中国を起源とする暦で、1年を四季に分け、それをさらにそれぞれ6つの節気に分けたものです。二十四節気は古来より農業に役立てられてきました。日本には平安時代くらいに伝わったとされます。

大雪」は例年12月7日頃

二十四節気は1年間の太陽の黄道上の動きを15度ごとに24等分しています。そのため、毎年同じ日に節気が始まるとは限りません。日本では毎年、国立天文台が『暦要項』で二十四節気がいつなのかを発表しています。

「大雪」は例年12月7日頃で、2023年の「大雪」は12月7日から12月21日です。節気の名前は、その節気に入った日を指して使う場合と、その節気から次の節気までの間を指して使う場合があります。

大雪」の意味や由来とは?

大雪」の意味は「雪が降り積もる時期」

「大雪」には「雪が降り積もる時期」という意味があります。「大雪」の時期は、山々には盛んに雪が降り出し、平地でも雪が降ることがあります。名前通り「大雪(おおゆき)」になる地域も。本格的な冬が到来し、寒い日が続きます。

「大雪」の時期に「冬将軍」が到来する

「大雪」の時期に日本に到来するのが「冬将軍」こと「シベリア寒気団」です。ナポレオンがロシア侵攻をしようとした際、厳寒が原因で敗戦。それ以来、厳しい寒さを擬人化して「冬将軍」というようになりました。

「シベリア寒気団」は、シベリア方面から到来して日本海側に降雪をもたらし、太平洋側には乾燥した冷たい空っ風を吹かせます。「大雪」は12月初旬ですが、2月の「大寒」の頃と同程度の寒さになるため、「真冬並みの寒さ」と表現されることもあります。

「大雪」の頃に行われる行事

「大雪」の頃には、以下のような行事が行われます。

大雪の頃に行われる行事

  • 12月8日…「事八日(ことようか)」根菜たっぷりの味噌汁「お事汁」を食べ、無病息災を祈る。針供養をするならわしも。
  • 12月13日…「すす払い」「正月事始め」すす払いをした後、正月準備を始める。
  • 12月半ば以降…「歳の市(としのいち)」羽子板をはじめとした正月用品や縁起物を売る。東京の浅草にある浅草寺で12月17日から19日に行われる「羽子板市」が有名。神奈川県小田原市にある飯泉山勝福寺の「だるま市」も「大雪」の時期に行われます。

「大雪」の頃に旬を迎える食べ物

「大根」

おでんをはじめとした、冬に食べたいメニューには欠かせない大根。国内に流通する大根の約9割を占める青首大根の旬は冬、12月から2月頃です。

旬の青首大根は甘みがあり、柔らかくみずみずしいのが特徴。大根おろしにすれば、年末年始で暴飲暴食して胃がすっきりしない時の不快感の解消に役立ちます。

「鰤(ぶり)」

「大雪」の頃に旬を迎える魚のひとつが鰤(ぶり)です。12月から2月の初旬にかけて、「寒ブリ」と呼ばれる一級品の天然ブリが日本海側で水揚げされます。寒ブリは産卵や越冬のために、丸々と太って栄養をたっぷり蓄えているのが特徴。脂がのった寒ブリは、お刺身はもちろん、ブリしゃぶでいただくのもおすすめです。

「鱈(たら)」

鱈(たら)は寒さが厳しくなる初冬、「大雪」の頃から身がしまって美味しくなります。鱈の身は低脂肪・低カロリー。味わいは淡白で、和洋中さまざまな料理に使われます。美味しい鱈を見分けるには、お腹の色が白くて、背中の模様がはっきりとしているものを選ぶとよいでしょう。

産卵期を迎えた鱈は大食漢で、大きな口で蟹や海老など何でも食べてしまうことから、「たらふく」という言葉に「鱈腹」と漢字があてられたとされます。

「大雪」の頃に見頃を迎える花

「シクラメン」

花が少ない「大雪」の時期に、赤やピンク、白、紫などの彩りを添えてくれるシクラメン。球根植物で、花冠が5つに裂けた花が茎先に1輪ずつ咲きます。

シクラメンの原産は地中海地方で、トルコ周辺では豚がシクラメンの球根を食べたことから、和名では「豚の饅頭(ブタノマンジュウ)」とも呼ばれます。

シクラメンには「遠慮」「気後れ」という花言葉があり、色別には、白いシクラメンは「清純」、ピンクのシクラメンは「憧れ」「内気」、赤いシクラメンは「嫉妬」という花言葉があります。

「ポインセチア」

「クリスマスフラワー」とも呼ばれるポインセチアも、「大雪」の時期が見頃です。赤やピンクに色づいて花のように見える部分は「苞(ほう)」もしくは「苞葉(ほうよう)」と呼ばれ、その中心の小さなつぶつぶが花です。苞は日照時間が短い冬に綺麗に色づき、春から秋にかけては緑一色になります。

ポインセチアの花言葉は「祝福」「聖夜」。クリスマスにぴったりの花言葉がついています。

まとめ

「大雪」は二十四節気の第21番目の節気です。「大雪」は例年12月7日頃で、2023年は12月7日から12月21日です。「大雪」には「雪が降り積もる時期」という意味があります。本格的な冬が到来して寒い日が続き、平地でも雪が降ることがあります。名前通り「大雪(おおゆき)」になる地域もあるので、注意が必要です。