人材育成とは?取り組むうえでの課題や問題点・ポイントなどを解説

「人材育成」は企業が最も課題とする項目の一つです。過酷な市場で勝ち残るためには優秀な人材を育てることが大切ですが、多くの企業で「人材育成」での問題点を抱えているのが現状でしょう。

ここでは「人材育成」の概念をはじめ、問題点や取り組むべきポイントについて、ご説明します。



そもそも人材育成とは?

企業で最も大切な要素の一つであるのが「人材」です。まず、「人材育成」の概念や目的から確認をしていきます。

「人材育成」とは「人を育てていくこと」

「人材育成」とは、言葉が説明する通り「人を育てていくこと」です。企業における「人材育成」には「フォローアップ研修」「スキルアップ研修」などの各種研修やトレーニングをはじめ、実際の現場に立って研修を実践的に行う「OJT(on the job training)」があります。

「人材育成」の目的は「人材を有効的に活用すること」

企業における「人材育成」の目的は「さまざまなリソースを有効的に活用し、人材を育てていくこと」です。社内社外を問わず、企業の軸である「人材」を企業内での適材適所に配置し、最大限に能力を発揮してもらうことが最大の目的となり、総合的に見れば「生産性の向上」「利益の最大化」をターゲットとしていると言えます。

企業における「人材育成」は経営戦略のカギ

企業で効果的に人材の活用が進まない場合、優秀な人材が去ってしまうだけではなく、新しい人材を採用する力も衰えていきます。利益や売上を真っ先に追求するのではなく、それを生んでくれる「人材育成」に目を向けることが、経営戦略のカギと言えるのです。

人材育成がうまくいかない場合の3つの問題点と課題とは?

人材育成が思うように進まない企業の主な問題点を3つ挙げてみましょう。

人材育成の問題点と課題① 「今どきの新入社員」に直面している

「ゆとり世代」の新社会人が羽ばたく時代が到来しています。しかし、「ゆとり世代」は「今どきの新入社員」とも称され、企業にとっては頭を抱える要因として取り上げられることがあるのです。

ちなみに「今どきの新入社員」の特徴は「性格がおおらかである」「ストレスに弱い」「快活さにかける」「真面目である」「安定志向」「国際的な志向が高い」などが挙げられますが、幾分ネガティブな点が目立つのが気になります。

企業は今、この「今どきの新入社員」に直面し、「人材育成」が思うように遂行できなくなっています。「今どきの新入社員」は社会人としての踏ん張りどころへの理解がやや乏しく、さらに個性重視の風潮が根付いているため、そこから「育成」というステップが踏みにくくなっているのです。

人材育成の問題点と課題② 社員を育てる意識が欠如している

「人材育成」が計画通り進まない理由として「企業側の意識」も考えられるでしょう。つまり、新入社員や中堅社員を育てていこうとする「自覚」と「認識」が「人事側」に欠如している場合があるということです。

「人材育成」では、実際に育成プログラムやトレーニングを計画・実行する「人事側」が、社員ひとりひとりの特性や能力、また経験や欠けているスキルなどを把握しておく必要があります。

人材育成の問題点と課題③ 多忙な社員は育成への時間が確保できない

「人材育成」が進まない決定的な問題点は「時間の欠如」でしょう。いくら企業側が「社員を育てたい」と意気を高めても、教育やトレーニングを受ける社員に「時間」の余裕がなければ、思うように実行ができません。そうかといって、多忙な社員に駆け足で「人材育成」のトレーニングや講習を受講させても、実際に体得する内容は少ないでしょう。

「人材育成」の取り組みにおける3つのポイント

それでは「人材育成」を効果的に行うための取り組みのポイントを挙げてみます。

人材育成のポイント① 企業全体が「人材育成」を意識する

「人材育成」の取り組みは、業種や業務内容によって大きく異なりますが、最も大切なのは「企業が人を育てる」という姿勢を持つことです。そして、その姿勢こそが社員へのモチベーションにつながり、最終的には「企業人として役に立つ存在になりたい」という自覚へと導くのです。

たとえば、社内に「人材育成」への意気込みやポスターを張ったり、社内報で「人材育成」に関してのメリットや受講チャンスを幅広く宣伝するのも効果的でしょう。企業全体が「人材育成」に対して高く意識できる具体的な行動を起こすようにして下さい。

人材育成のポイント② 効果的な「人材育成コース」を取り入れる

例を挙げてみます。営業職についたNさんは大学時代にスポーツ部に所属し、体力もあり快活さが自慢です。しかし、取引における引き際が悪く、ついつい強引になってしまうことが指摘されています。つまり「コミュニケーション」や「ネゴシエーション」のスキルが欠けているということです。

「人材育成」で取り入れたいコースに「弱点補強」が挙げられますが、自分を客観的に見るチャンスでもあり、能力強化で「さらなる自信」へとつながることが期待されます。

ちなみに人事評価制度の「絶対評価」は個々のレベルによって目標を設定し達成の可否を見る評価方法です。この制度を使えば、個々における育成で「何が必要なのか」が見えてきます。

人材育成のポイント③ 国際環境の職場では「英語力」を強化

国際化が進み、同時に海外企業との取引も盛んになっています。ビジネスシーンでは世界共通語である「英語」で日程の段取りをしたり、契約書を交わしたりする機会もおのずと増えてくるため、ある程度の「ビジネス英語」が必要となってきます。

国際環境で仕事をしている人は、英語でのコミュニケーション力は「マスト」です。ぜひ、グローバルな舞台に進出していこうとする企業は「ビジネス英語」や「英語でのコミュニケーション能力」を高めることができるトレーニングを取り入れていきましょう。

まとめ

「人材育成」については、実際的にも多くの企業において問題の多い項目であるでしょう。「人材育成ができない」「人材が育たない」という実情は、高度成長期である1960年中頃から存続しているというデータもあるほどです。

「人材育成」を学校教育に習い、社員に「学び方を教える」ということが大切であると言えますが、「義務教育や高等教育で学びの訓練は終わった」と、企業側が社員に学ばせる姿勢を萎ませてはなりません。

もちろん「人材育成」には「上司や後輩、また取引先との良好な人間関係の構築」や「モチベーション向上の維持」なども含まれるでしょう。人材を最大限生かしてこそ企業が成長していくことを理解し、個人レベルでのフォローアップ研修や人材育成のためのトレーニングを積極的に採用していきましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。