「略歴」の意味と正しい書き方とは?テンプレートも併せて紹介

就職時の面接で「略歴でいいので話してください」と言われて、何から話し始めていいのか迷った経験はないでしょうか。経歴を短くまとめたのが略歴だとわかっていても、具体的にはなにから始めていいのかわかりにくい「略歴」。そこで「略歴」の意味から書き方まで、テンプレートと併せて解説します。

「略歴」とは?

「略歴」の意味は”経歴を略したもの”

「略歴」の意味は、”経歴を略したもの”です。簡潔に、自分の学歴や職歴をまとめます。

「略歴」に必要な項目は二つあります。

  • 最終学歴
  • 職歴は勤務先名、勤務年数、担当業務

もしも先方からこの2点以外に入れてほしい事柄が要求がされれば、それに応じるようにします。

またほかに加えることが可能ならば、略歴の提出先に合わせた職歴やスキルなどを短くまとめてつけ足すこともできます。

「略歴」と「経歴」の違いとは?

違いは”経歴を略したもの”か”履歴すべて”かどうか

「略歴」が「経歴を略したもの」なら、「経歴」とはその人が経験してきた学業や仕事、身分や地位などに関する事柄すべてです。履歴とも言います。

たとえば転職時には、企業から「履歴書」と「職務経歴書」の2通を求められることが一般的です。「履歴書」には学歴から職歴まで、その人のことの基本的な情報を伝えるのが目的で、「写真」を掲載できるのも「履歴書」です。

一方「職務経歴書」には、経験した仕事内容から実務能力やスキルなど、仕事に関わることを詳細に伝えることができる書類です。

学歴と職歴を簡潔にまとめる「略歴」に比べると、「経歴書」はずっと詳細な内容になります。

「略歴」の正しい書き方とテンプレートとは?

「略歴」は提出先に合わせて内容を記載する

略歴に学歴を明示するならば、中学卒業年次から最終学歴まで、職歴については勤務先、勤務年数、役職に職務内容と実績を書きます。

もしもスペースに余裕があれば、業務への貢献やキャリアの転換となった事柄なども書くこともできます。

ただし業務実績を並べるというよりも、提出先に合わせた内容を記載するようにまとめましょう。

「略歴」を書く時のポイント

  1. 正式名称を使用
    学校名や企業名は「高等学校」を「高校」とするような略式ではなくて、正式名称を使います。
    正式名称を正しく書くことで、読み手に手を抜いていない印象を与えられます。
  2. 和暦か西暦に統一
    略歴に和暦の方がいいなどというルールはありません。大切なことは和暦か西暦のどちらかを使い統一することです。
    また時系列順に並べて、読み手が読みやすいように整えましょう。
  3. 字の大きさを揃える
    PCを使って略歴を作るときには問題になりませんが、手書きの場合には、文字の大きさを揃えることにも注意しましょう。
    文字の大きさがバラバラでは読みずらいです。読み手に取って読みやすい略歴に仕上げることが大切です。

「略歴」の例文とテンプレート

学歴から職歴を記した略歴のテンプレートは下記のとおりです。

平成14年3月 ○○県立△△市立××中学校卒業
平成14年4月 ○○県立△△高等学校入学
平成16年3月 ○○県立△△高等学校卒業
平成16年4月 ○○大学社会学部社会学科入学
平成19年3月 ○○大学社会学部社会学科卒業
平成19年4月 株式会社○○入社
平成24年12月 一身上の都合により退職
平成25年4月 株式会社○○入社
○○部○○課に配属

セミナー講師用の略歴テンプレート

セミナーの講師としてプロフィールを紹介するときに役立つのが略歴です。集客にも関わる役割があるので、実績を重視した略歴を作ることが大切です。

名前と肩書、そして実績を簡潔にまとめます。

そのテンプレートがこちらです。

(氏名)(フリガナ)
経済エコノミスト。
○○大学経済学部卒。○○証券、○○信用銀行を経て、現在は経済エコノミストとして年間100回を超える講演に、セミナー講師も務める。各種メディアへの寄稿も幅広くこなし、経験と実績に裏打ちされた考察力には定評がある。著書には「○○」(△△出版)。

「略歴」の英語での書き方とは?

「略歴」は英語で「Resume」

英文で書かれる「略歴」は、「Resume(レジュメ)」と言います。

A4一枚に略歴をまとめます。

ポイントは、写真も含めて、個人情報を一切記載しないことです。生年月日から扶養家族、健康状態に身長や体重など、その人のプライベートにかかわる情報は載せません。

「レジュメ」はアメリカやカナダで主流になっています。

履歴書は「CV」

「レジュメ」に対して、細かく経歴を書いたものを「CV」、「Curriculum Vitae」と言います。A4サイズの用紙2枚分に、学歴から職歴まで詳細に記載します。

レジュメと違い、CVには個人情報も含まれます。

レジュメやCVのフォーマットはなし!アピール項目優先

レジュメやCVを書くためのフォーマットはありません。そのため、自分がアピールしたい内容を優先して配列します。

例えば、職務経験をアピールしたいのであれば、職歴、実務経験やスキルなどを先に書きます。転職する際には有効です。

もっともオーソドックスなレジュメやCVは、時系列に書くことです。その際には日本語の履歴書の時系列の書き方とは逆で、直近の経歴から書いていきます。その方が最近まで当人が何をやっていたのかがわかりやすいので読みやすいとされています。

まとめ

「略歴」とは「経歴を略したもの」で、必須事項は最終学歴と職歴です。簡潔にまとめるといっても、名称は略さず正式名称を使い、和暦か西暦かを統一して時系列に書きます。読み手に読みやすく、読み手が求める要所を押さえた略歴にまとめましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。