ビジネスでよく利用される言葉に「相見積もり」があります。会社でなければあまり使われない言葉ですので、初めて聞いた方は意味がわからずに困るのではないでしょうか。「相見積もり」は、略して「あいみつ」と呼ばれることもあります。今回は「相見積もり」の意味とビジネスマナーを紹介します。
「相見積もり」とは?
「相見積もり」とは“2社以上に見積もりをもらって比較すること”
「相見積もり」とは、”外部の業者に仕事を依頼する前に、複数の会社に見積もりをとること”です。
例えば、リフォームをするときに、こちらの予算や、お願いしたいことなどの条件を複数の会社に伝えて「相見積もり」を依頼します。「相見積もり」を依頼された会社は、具体的な金額と内容を見積書に記載して返信します。
相見積もりはマナー違反ではない
いくつかの会社に依頼をするということは、どこかの会社には依頼しないことになりますので、マナー違反ではないかと感じる人もいます。しかし、「相見積もり」であるということを事前に伝えておけば、マナー違反にはなりません。ビジネスでは、「相見積もり」は一般的に行われています。
合い見積もり・相見積・あいみつは、すべて同じ意味
「相見積もり」は、「合い見積もり」や「相見積」、「相見積り」などと書かれることがあります。どれも正しい書き方で、読み方も同じです。使うときには、どれか1つに決めておきましょう。
また、「相見積もり」は省略して「あいみつ」と呼ばれることが多いです。「あいみつ取って」と一言で伝えられることも多いので、覚えておきましょう。
相見積もりを依頼するときのビジネスマナーとは?
相見積もり自体はマナー違反ではありませんが、正しい依頼をしなければ、相手に失礼になることもあります。ここでは相見積もりを依頼するときのビジネスマナーを紹介します。
条件をしっかりと伝える
きちんと比較するためにも、金額や納期など、こちらの条件をしっかりと伝えましょう。こちらの想定していたものと大きくかけ離れた見積書をもらってしまっては、比較検討ができません。
再度見積もりをもらうことは、相手の仕事を余計に増やしてしまいますので、極力避けましょう。
条件などは、同じもので伝える
複数の会社に見積もりを依頼するときに、それぞれ違った条件で依頼をすると、きちんと比較ができなくなります。条件などは同じものを伝えましょう。
相見積もりであることを伝える
相見積もりであることは事前に伝えておくのがマナーです。相見積もりと事前に伝えなかったために、相手が準備を始めてしまうと、多大な迷惑がかかります。過度な期待をもたせてしまうことにもなりかねませんので、相見積もりであることは伝えておきましょう。
相見積もり依頼のメール例文
「見積もり作成のお願い」
〇〇様
いつも大変お世話になっております。
○○株式会社の鈴木です。
早速ですが、貴社製品の「○○」の購入を検討しております。
つきましては、下記の内容でお見積りをいただきたく、お願い申し上げます。
商品名
個数
予算
納期
納入場所
支払方法
お忙しいところ恐縮ですが、○月○日までにご提出いただけると幸いです。
また、この度は、複数の業者様へお見積もりを依頼しております。
ご提出頂いたお見積書内容を検討し、〇月〇日までに発注有無のご返事をさせていただきます。
お手数をおかけしますが、何卒、よろしくお願いいたします。
相見積もりの断り方とは?
断りの連絡は必ずする
相見積もりして、複数の会社を比較検討したら、基本的にどこかの会社には依頼を断ることになります。断りの連絡は必ずしましょう。
相見積もりを依頼するときに、断りの連絡をいれる期限を伝えておくとスムーズです。
断る理由を伝える
せっかく時間を割いて見積もりを作成していただいたので、断るときには理由をきちんとお伝えしましょう。一般的には、予算や納期などが合わないためという理由が多いです。
見積もりを作ってくれた感謝の気持ちをもつ
見積もりを作るためにも、時間や労力がかかっています。断られた方は、時間や労力を割いたけれど、収入にはならなかったということですので、最低限感謝の気持ちは伝えましょう。
相見積もりを断るメール例文
「お見積りの件について」
○○様
いつも大変お世話になっております。
○○株式会社の鈴木です。
この度は「○○」のお見積りのご提案をいただき、ありがとうございました。
社内で検討いたしましたが、費用の面で折り合いがつかず、
大変恐縮ではございますが、今回は見送らせていただくことになりました。
貴重な時間を割いてご提案いただきましたのに
お応えすることができず、誠に申し訳ございません。
またの機会がございましたら、お声掛けさせていただきたく存じます。
その際には、何卒よろしくお願いいたします。
まとめ
「相見積もり」は複数の会社に見積もりを出してもらい、比較検討することを言います。ビジネスでは、一般的に行われており、マナー違反ではありません。依頼するときには、相見積もりであることを伝え、断るときには感謝の気持ちを忘れないことを意識して、スムーズに相見積もりを取りましょう。