「妙齢のご婦人」「妙齢になる」などというように「妙齢」という言葉を使うことがありますが、一体何歳くらいの女性を指しているのでしょうか?
ここでは「妙齢(みょうれい)」について、意味と定義、使い方と例文、また類語と英語表現を含めて解説をしています。
「妙齢」とは?
「妙齢」の意味は”女性の一番美しい年齢のこと”
「妙齢」の意味は、“女性が一番美しい年齢”です。つまり「妙齢」とは「若く美しく可憐な女性・結婚適齢期の女性」を指しています。
「妙齢」の「妙」という漢字の意味には「甚だ優れているさま、非常に巧みなこと、また、とても美しいこと」という意味があります。加えて「妙」は左側に「女」、右側に「少」を組み合わせた言葉で、「少女」という意味も含まれている言葉です。
これらの意味合いを総合しても「素晴らしく美しい女性(少女)」と解釈ができるでしょう。
「妙齢」が何歳かという定義は難しい
「妙齢」が何歳から何歳までかという「定義」は難しいと考えられます。「妙齢」に関してはっきりした年齢の枠は定められていないため、個人のイメージや主観、考え方で異なると言えます。
おおむね「妙齢」は10代の後半から20代前半くらいの結婚適齢期の女性を指すことが多いですが、現代ではライフスタイルが変化し、20代後半、30代、40代の方でも「妙齢」と表現することもあるようです。
現代では仕事に趣味にと、活発に活動する女性が増えていることから、女性の晩婚化傾向も見られ始めています。年齢に関係なく華麗にかつ美しく、若々しく活躍する女性が増えていることで「妙齢」への認識も変わり始めていると言えるでしょう。
「妙齢」のよくある誤用・誤解とは?
「妙齢」には”熟練した・経験豊富な”という意味はない
「妙齢」は「女性の最も美しい年齢」を表す言葉ですが、「妙」には「甚だしく巧みなさま」という意味があるため、熟練した経験のある女性と解釈してしまうこともあるようです。
そういった女性のイメージから「妙齢」が「高齢」であると誤った認識をしてしまうことも考えられます。「妙齢=高齢」は間違った解釈となるため注意が必要です。
繰り返しになりますが、正しい意味は「女性の一番美しい年齢のこと」です。
「妙齢」の使い方と例文とは?
「妙齢」は基本的に男性には使わない
「妙齢」は一般的には若い美しい女性のことを指すのが言葉であるため、男性に対して使うことはありません。しかしながら、かつては「若い男性」「結婚適齢期の男性」を「妙齢の男性」と表現していたこともあると言われます。
現代においても「結婚適齢期の女性」を「妙齢」と呼ぶことに対して「妙齢の男性」と呼ぶ風潮が戻りつつあると言われていますが、基本的には「女性」に対して使われるのが通常だということを留意しておきましょう。
「妙齢の婦人」「妙齢の美人」などと使う
「妙齢」という言葉を使った熟語で最も使われるのは、「妙齢の婦人(美しい成人の未婚女性)」や「妙齢の美人(容姿端麗なうら若き女性)」などです。また、年頃の女性に成長した人を「妙齢になる」「妙齢になった」というように表現することもあります。
「妙齢」を使った例文
「妙齢」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。
- 妙齢の美人をオフィスで見かけた。
- 社長のお嬢さんは、まさに妙齢の美人である。
- 妙齢の婦人とは、結婚適齢期にある成人した女性のことを指す言葉である。
- 最近は女子会、大人女子などにあやかって、「妙齢女子」という言葉も使われ始めた。
- 部長は妙齢の新人社員と話す時、顔が真っ赤になってしまう。
「妙齢」の類語とは?
「妙齢」の類語は”女盛りの”や”結婚盛りの”など
「妙齢」の類語には「女盛りの」「結婚盛りの」「年頃の」「婚姻適齢の」などが挙げられます。どの類語も「女性が最も美しく、若々しく輝いている年齢」のことを意味しますが、文脈や相手に合わせて使い分けをするようにするとよいでしょう。
「妙齢」の英語表現とは?
「妙齢」は英語で”young lady”
「妙齢」を英語で表現する時は、シンプルに「young lady」を使うのがベストです。英語圏でも20代、30代、40代くらいまでの若々しく元気な女性を、尊敬の意を込めて「young lady」と呼ぶことがあります。年齢や既婚・未婚に限らず、世代に負けない美しさや輝きを持つ女性に対しては「young lady」という表現を使いましょう。
まとめ
「妙齢」は「結婚適齢期のうら若き女性」を指す言葉です。最近ではキャリア志向派が増え、晩婚化の傾向が見られることから、「妙齢」の年齢も20代、30代、40代と幅を広げているのが実情でしょう。
また、基本的には女性に対して使われる言葉ですが、まれに「妙齢の男性」というように使うこともあるようです。しかし、一般的には「女性に使われる表現」として浸透しているため、意味や使い方を理解してから、相手に誤解を与えないように会話に取り入れるようにしましょう。