英文でメールを書くときに、特に困るのが「書き出し」ではないでしょうか。メールの書き出しにはいくつかパターンがあり、メールを書く目的・相手によっても変わってきます。そこで今回は「ビジネス」「友達」「初めての相手」「返信・問い合わせメール」の4パターンで、英語メールの書き出し方を例文とともに解説します。
ビジネスメールの宛名と書き出し方
宛名は必ず「Dear」+「敬称」+「氏名」
英語のビジネスメールの書き出し方は、必ず「Dear」+「Mr.(男性)/Ms.(女性)」+「氏名」で「親愛なる○○様」という表現からメールを始めます。
- “Dear Smith,”「親愛なるスミス様」(男性)
- “Dear Ms. Smith,”「親愛なるスミス様」(女性)
「Mrs.」は使わないほうが無難
女性の敬称でミセスと呼ばれる「Mrs.」をご存知かもしれません。「Mrs.」は既婚女性に使われる敬称なのですが、プライベートで送るメールなら「Mrs.」を使っても差し障りはありませんが、ビジネスシーンだと既婚か未婚かで差別をしているという印象になり「Mrs.」はあまり好まれません。
そのためビジネスメールで相手が既婚女性とわかっている場合でも、「Ms.」を使うことをおすすめします。
複数人または宛名の分からない人には「Dear Sir/Madam」
オフィシャルなメールで不特定多数または相手の氏名が分からない場合には、次のような宛名が使えます。
- “Dear Sir/Madam,”「拝啓」
- “To whom it may be concerned,”「関係者各位」
またビジネスシーンで相手が複数人いるのなら、「Dear Colleagues」(同僚の皆様)といった表現も使えます。
書き出しはメール内容の要約から始める
ビジネスメールではよく使われる書き出しは、メールの目的または内容の要約をまとめた一文です。
そうすることで読み手はメールの内容を予測できるため読みやすくなり、すぐに本題に入るという英語メールの基本的な書き方にも沿った書き出しになります。
例文:
“Here I am writing this email because I would like to inform you the change personal.”
「私はこのEメールを書いているのは、担当者の変更をお知らせするためです」
“The reason why I send this email to you is that …”
「このEメールを送った理由はと申しますと(メール内容の要約)」
友達へのメールの書き出し
「Hello 〇〇,」と話しかけるように書き始める
友達に宛てたメールなら、相手に直接話しているかのようにメールを書き始めます。
ポイントは名前の後に「,」を入れて、改行して文章を始めることです。
例文:
“Hello Tom,
now I am in Japan. How are you?”
「こんにちは、トム。今私は日本だけど、元気?」
「Hello」の代わりに、親しい関係ならもっと気さくに「Hi」を使っても構いません。
ファーストネームから始める
またあいさつ語なしに、直接ファーストネームから書き始めることもできます。
例文:
“Sammy,
long time no see. Are you ok?”
「サミー、久しぶりだね。そっちは大丈夫?」
初めての相手に送るメールの書き出し
初めての相手へのメールの書き出しは丁寧に
初めて相手に送るメールでは、読み手の気持ちを考えて、メールの送信が初めてあることを書くか、突然メールを送ったことに対する謝罪を入れるようにします。どうして受取人のメールアドレスを知ったのかを書き添えれば、相手も安心するでしょう。
例文:
“Dear Mr. Smith,
I am writing this email to you for the first time. I am a friend of Mr. Smith, who is working in A company.”
「親愛なるスミス様、初めてメールを書かせていただいています。私はA社にお勤めのスミスさんの友人です」
“Dear Ms.I truly approgize to send you this email suddenly.
My business partner Mr. Simpson told me your email address and he recommends me to ask you about my new project.”
「突然のメールを失礼します。ビジネスパートナーであるシンプソンさんがあなたのメールアドレスを教えて下さり、私の新規プロジェクトについて相談に乗ってもらうといいと推薦してくれました」
返信メールや問い合わせメールの書き出し
書き出しは相手への感謝「Thank you」から
返信メールや問い合わせメールへの返信には、どのような内容であれ、メールをいただいたことの相手への感謝から書き始めます。
例文:
“Thank you very much for your reply.”
「お返事をいただきをありがとうございます」
“Thank you very much for your prompt email reply.”
「早速のメール返信をくださいましてありがとうございます」
「Thank you」は口語でも使われる気軽な表現なので、顧客や取引先相手には失礼な表現ではないのかと思われるかもしれません。でも実際にはそんなことはなく、ビジネスメールで社外の人が相手でも「Thank you」を使うことはできます。
さらに「thank you very much」とすれば大変丁寧な感謝の言い方になり「誠にありがとうございます」のように訳されるので、ビジネスメールにも使えます。
例文:
“Thank you very much for your inquiry.”
「お問い合わせいただいて誠にありがとうございました」
形式ばった謝意の書き出しには「appreciate」を使う
より形式ばった固い表現で謝意を表したいのなら、動詞の「appreciate」を使うといいでしょう。更に副詞の「really」などを使えば、感謝の気持ちを強めることができます。
例文:
“I really appreciate for your continued business support.”
「日頃からのお引き立てを大変感謝します。」
まとめ
英語メールの書き出しは目的によっていろいろとありますが、最も大切なことは、友達やビジネスパートナーなど受取人に合わせた書き方をすることです。また初めてメールを送る相手には丁寧に、返信メールには感謝の気持ちを表すなど、メールの目的に合わせた書き方をすることも大事です。