「一枚の板のような岩」や「組織がひとまとまりなっている様子」を意味する、「一枚岩」という言葉。「一枚岩の意味や使い方を知りたい」や、「世界一の一枚岩はどこにあるの?」という疑問を持っている方に向けて、「一枚岩」の意味や類語、各国の一枚岩を紹介します。例文も併せて紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
「一枚岩」の意味や語源とは?
「一枚の板のような岩」を意味する”一枚の板のような岩”
「一枚岩」の意味は、“裂け目がなく板のように繋がった、大きな岩”です。読み方は「いちまいいわ」です。「一枚の板のように繋がっている」という様子から、転じて、「組織がひとまとまりになっている」という意味でも使われます。
「一枚岩」の語源はひゆにある
「一枚岩」という言葉は、比喩(ひゆ)表現からできました。元々の意味は、「一枚の大きな岩」を表す言葉だったのですが、結束力のある様子や1つにまとまっている様子に例えられ、「組織がひとまとまりなっている」という意味でも使われるようになりました。
「一枚岩」の使い方・例文とは?
「団結していない」を意味する”一枚岩ではない”
「一枚岩」の使い方の1つが、「一枚岩ではない」という言い回しです。「組織や団体が1つにまとまっておらず、団結していない」を意味しており、人員の意見が異なっている状況や、内部で対立がある状況で使われます。
「団結して」を意味する”一枚岩となって”
「一枚岩となって」という表現も、良く使われる言い回しの1つです。「団結して」や「まとまって」と、相手に呼びかける状況で使います。例えば、「社員全員が一枚岩となって、業界NO.1の会社にしよう」という例文。
上記の例文では、「社員全員で一致団結して、業界NO.1になろう」という意味になります。
「一枚岩」を使った例文
「一枚岩」を使った例文をご紹介しましょう。
- ライバル社は一枚岩の団結を誇っているが、内部分裂があることを知っている
- 一枚岩だと言われてきた○○党だが、最近は対立が目立っている。
「一枚岩」の類語とは?
「簡単には破られない」を意味する”盤石”
「一枚岩」の類語には、「大きな岩」を意味する「盤石」が当てはまります。読み方は「ばんじゃく」です。「一枚岩」と同様に、「大きな岩」という意味が転じて、「丈夫で簡単には破られない」という意味でも使われます。
四字熟語では「一致団結」
「一枚岩」の類語には、四字熟語の「一致団結(いっちだんけつ)」も当てはまります。「一つの目的にむかって、全員で協力すること」を意味する「一致団結」という言葉。例えば、「従業員が一枚岩となって」という文章を、「一致団結」を使って「従業員が一致団結となって」言い換えることが出来ます。
「一枚岩」の英語表現とは?
「一枚岩」は英語で”monolith”
「一枚岩」の英語表現には、“monolith”が当てはまります。岩を表す単語でもありますが、「組織がまとまっている様子」を表す場合も「monolith」が使われます。例えば、「monolith solidarity」という英文。上記の英文は「一枚岩の結束」を意味しています。
世界一の一枚岩とは?各国の一枚岩を紹介
世界最大はオーストラリアの「マウント・オーガスタス」
世界最大の一枚岩はオーストラリアにあります。オーストラリアにある一枚岩といえば、エアーズロック(ウルル)が世界的に有名ですが、エアーズロックの2倍以上の大きさを誇るのがマウント・オーガスタスです。
西オーストラリアにあるマウント・オーガスタスは、高さ858m幅8,000mにもなります。アクセスの関係から、観光地としてはエアーズロックが有名ですが、世界一の一枚岩ではなきため、間違いに注意しましょう。
日本最大は和歌山にある「古座川の一枚岩」
日本最大の一枚岩は、和歌山県東牟婁郡古座川町(ひがしむろぐんこざがわちょう)にあります。「古座川の一枚岩」と呼ばれる一枚岩は、国の天然記念物に指定されており、高さ100m幅500mとなっています。
アメリカで有名な一枚岩「ストーン・マウンテン」
アメリカにある有名な一枚岩といえば、ジョージア州にある「ストーン・マウンテン」です。マグマが固まってできた岩石の1種である、花崗岩(かこうがん)の一枚岩となっています。高さは約250m以上もあり、花崗岩でできた一枚岩のなかでは世界最大です。
岩の中腹には、南北戦争で活躍した3人の英雄が彫られています。世界最大級といわれている3人のレリーフ彫刻は、縦27m横58mもあり、ロープウェイで頂上へと登るさいに、見ることができます。
まとめ
「一枚の板のような岩」を意味する「一枚岩」という言葉。転じて、「組織がひとまとまりなっている様子」を意味する言葉としても使われます。類語には「大きな岩」を意味する「盤石」や、四字熟語の「一致団結」が当てはまります。「盤石」は元々の意味が転じて、「丈夫で簡単には破られない」という意味でも使われるため、状況に応じて使い分けましょう。