「アスファルト」と「コンクリート」の違いは?道路や費用も比較

一般的な道路や舗装で使われるアスファルトとコンクリート。普段の会話では無意識のうちに混同して使われがちですが、この二つはそれぞれ異なる特徴があります。

ここでは「アスファルト」と「コンクリート」の違いについて解説しながら、道路や舗装におけるメリット・デメリットを紹介しています。耐久性や価格の違いなどに注目してみて下さい。

「アスファルト」と「コンクリート」の違いとは?

「アスファルト」と「コンクリート」の違いは”材料”

「コンクリート」と「アスファルト」の違いは”材料”です。

「コンクリート」は砂や水をセメントで結合させた接着剤の総称です。「コンクリート」は英語の”concrete”のことで一般的に砂や砂利、砕石や水をセメントで結合させたものを指します。

ちなみに、セメント(cement)は水や液体などで水和したり、重合することで固まる粉体を指します。広い意味でセメントはアスファルトや膠、石膏や石灰をはじめ、これらを合わせたあらゆる接着剤を意味します。

一方、「アスファルト」は英語の”asphalt”のことで「原油の炭化水素類で重質なもの」のことです。原油に含まれる炭化水素類で最も粘度が高く、重質なものを指します。「アスファルト」は高分子量の炭化水素を多く含むのが特徴ですが、一般的にはアスファルトで砂や砂利、また砕石を結合させたものをアスファルトと呼んでいます。

「アスファルト」は1種類のみ、「コンクリート」には2種類ある

別名「土瀝青(どせきれい)」とも呼ばれる「アスファルト」は、一般的に種類としては一つしかありません。一方の「コンクリート」は二種類あります。「コンクリート」を「セメント」で結合させたものを「セメントコンクリート」、また「アスファルト」で結合させた「アスファルトコンクリート」と呼んでいます。

「アスファルト」と「コンクリート」の費用の違いとは?

「アスファルト」は初期投資が安い

「アスファルト」と「コンクリート」では、施工や工事において「アスファルト」の方が安く抑えることができます。一般的な費用を比較してみると「アスファルト道路・舗装」は1平米およそ5000円程度、「コンクリート道路・舗装」は一平米およそ10000円となります。

個人的な施工や工事で「アスファルト」が「コンクリート」のどちらの素材を選ぶべきか悩んでいる場合は、それぞれのメリットやデメリットを考慮しながら、いくつかの業者に見積もりをとってみることが大切です。

「コンクリート」は丈夫で寿命が長いためメンテナンス費用は安い

「コンクリート」は初期にかかる費用が高いですが、丈夫で寿命が長いため、長期的な視点でみるとメンテナンス費用や維持費において安く済む場合が多いでしょう。

また、施工にかかる期間や日程への配慮も必要です。個人の場合は上手に週末を使ったり、必要であれば休みを足しながら作業に取り組むことも大切です。自宅の駐車場や敷地内の舗装をする時は、時間に余裕を持ってすすめるようにしましょう。

「アスファルト」の特徴とは?

アスファルト道路・舗装は「手間がかからず施工期間も短い」

  • 単価が安めである:コンクリートに比べて手間がかからないため単価を安く抑えることができる(素材が安いものもある)
  • 施工・工事期間が短い:アスファルト素材は固まれば即使用できるため、開放までの時間があまりかかりません。
  • 排水性に優れている:排水性や透水性を高めるように調整することができるため、環境にあった施工や工事が実現できる。

デメリットは「耐久性・耐熱性が低く、寿命が短い」

  • 耐久性が悪い:耐久性に欠けるため、寿命が短い。
  • 耐熱性が低い:アスファルトの油は熱に溶けやすいため、必然的に耐熱性が低くなる。夏の暑い時期はヒートアイランド現象を加速させてしいまう恐れもある。

「コンクリート」の特徴とは?

コンクリート道路・舗装は「硬くて丈夫、耐熱性にも優れている」

  • とにかく頑丈:硬くて丈夫である
  • 耐久性に優れている:車輪の跡(轍=わだち)がつきにくく、駐車場への仕様に最適である
  • 耐熱性がある:夏の時期に気温上昇やヒートアイランド現象を抑えてくれる
  • 寿命が長い:補修や修復をする頻度が少なく、長年に渡って使える。

デメリットは「単価が高く、丈夫ゆえに追加工事がしづらい」   

  • 単価が高めである:アスファルトに比べて施工や工事の手間がかかるため、単価が高くなる
  • 追加工事がしづらい:丈夫であるため、一度工事をしてしまうと後で工事がしにくくなる。

まとめ

「アスファルト」と「コンクリート」の違いは、費用、熱へ耐久性、寿命などが挙げられます。日本でも海外でも、夏の時期に気温が高くなる地方の道路を見てみると、車の車輪の跡がくっきりと残っていることがよくあります。この場合、おおむね道路舗装はアスファルトの場合が多いと言えます。

また、一般道路の施工や工事の場合は、雪国なのか、夏の期間が長い地方なのかなどの環境を考慮しながら、費用と照らし合わせて「アスファルト」か「コンクリート」を選ぶことも大切です。自宅の駐車場や舗装を修復する場合は、費用は高めながらも頑丈で安全なコンクリートが良いでしょう。