「ネック」と聞いて思い浮かべることは、首のことだけでしょうか。「ネック」という言葉はいろんなところで使われていて、物事の進行を妨げるという意味からギターやファッションにも「ネック」が使われています。そこで「ネック」のそれぞれの意味を解説して、英語表現も紹介します。
「ネック」の意味
意味は「体の一部」「首に似た部分」など
「ネック」の意味は、「体の一部・首に似た部分・物事の進行を阻むもの」です。
「ネック」は首の英語ですから、「洋服の襟」という意味もあります。また体の一部である首に似た形状のことも指す場合の意味では例として「ギターのネック」などがあります。
「ネックになる」のネックは「ボトルネック」(障害)の略語
- 「一部の部品の入荷遅延がネックになって製造全体に遅れが出ている」
- 「価格がネックで購入するか迷う」
- 「作業時間がボトルネックになり成果が上がらない」
- 「会議が長いのは社長の訓示がボトルネックだ」
上記の例文が示す「ネック」は、3の意味である物事の進行における「障害」という意味です。英語のビンの首を意味する「bottleneck」(ボトルネック)が語源で、ビン全体を物事にたとえて、細くなっているビンの首が、物事の進行を「阻むこと」や「障害」という意味になりました。
ビジネスシーンではこの3の意味で使われることが多く「ボトルネック」とも言います。よく使われる言葉ですので覚えておきましょう。
「ネック」を英語でどう書くのか
「首」の意味なら「neck」
体の一部である首の意味ならば、「neck」と書きます。
- I have a neckpain.
首が痛い。
「ネックになる」(障害)なら「bottleneck」
「ネックになる」のように障害の意味で使う場合は、「bottleneck」です。
- He noticed that a lot of the paper work is the bottleneck in the office.
オフィスの障害はたくさんのペーパーワークだと彼は気付いた。
洋服の襟首なら「neckline」
洋服のトップスの襟元の意味ならば、「neckline」が使われます。
- The sweater has a V-neckline.
セーターはVネックだ。
「ネックになる」と「ネック」の類語
「ネックになる」の類似表現は「難点となる」「障害となる」
「難点となる」「障害となる」「障害物となる」のように、「ネック」を日本語に置き換えて類似表現を作ります。
- 「国境問題が難点/障害となり交渉が中断する」
「難点」や「障害」のどちらの語に置き換えるにしても、「物事の進行を妨げる問題となるもの」という意味で使われます。
「ネック」の類語は「そっ首」「喉首」など
「ネック」の類語も日本語に置き換えたものがほとんどです。「首」「のどくび」「素っ首(そっくび)」「喉首(のどくび)」などがあります。
ギターのネックに「反り」!その調整の仕方
ギターのネックは気温や湿気の影響を受けて反ることがあります。その反りの確認は目で確認するかフレットを押さえて確認できます。その調整は自分でもできますが、自信がなければ楽器店で修理してもらうのがいいでしょう。
ネックの「順反り」または「逆反り」
ネックの反りを確認するには、ヘッドとボディの両方からネックとフレットの状態を観察します。
またはチューニング後に、1フレットと最終フレットの弦を押さえて、12フレット付近の中央あたりに中央あたりで弦とフレットの間の隙間がちょうどいいかどうかを確認します。このときに隙間が多きければ「順反り」、隙間が少ないか隙間がない場合には「逆反り」だと判断します。
ネックの反りはトラスロッドの調整で
ネックに内蔵されている「トラスロッド」と呼ばれる金属製の棒を、六角レンチかドライバーで回して調整します。順反りなら時計回り、逆反りなら反時計回りにまわします。ギターは木製で強く回すとネックが折れてしまうこともありますから、慎重に扱ってください。一日に回せるのは、45度から90度ほどまでです。
ファッション用語!種類が多いトップスの「ネック」
洋服のトップスにはたくさんの襟元の形、つまり「ネック」の形があります。その代表的なものをご紹介します。
「ラウンドネック」は丸首のネック
トップスの首周りが丸く開いた襟元を「ラウンドネック」と呼びます。
「Vネック」はV字の形のネック
トップスの首周りがVの形のように切り込まれた襟元のことです。ラウンドネックよりも首周りをすっきり見せることができるので、小顔効果もあり。
「タートルネック」で首周りも温かく
「タートルネック」は立て襟を折り返して首を温める効果があります。亀が甲羅から首を出す様子から名づけられました。
「ハイネック」は一重のタートルネック
「ハイネック」は日本独特の表現で、タートルネックのように立て襟が長く首下を覆いますが、タートルネックのように折り返しません。その分、首下がすっきりとした印象です。
「オフネック」は首周りに余裕あり
ハイネックのように襟は立ち上がっていますがあまり高くなく、首から離れているので首への締めつけのない襟元です。
まとめ
「ネック」という親しみある一語は、いろんな分野で使われています。体の一部である首からはじまり、進行を妨げる障害、ギターのネックからファッションまで「ネック」はさまざまなところで使われています。
ビジネスでは進行を妨げるという意味での「ネック」がよく使われますので覚えておきましょう。