「ターム」の意味と例文とは?タームシートやタームローンも解説

「ターム」とは「専門用語」と「期限」の意味を持つ言葉。ビジネスにおいては「期間」の意味で使われ、覚えておくべきビジネス用語のひとつです。今回は、「ターム」の「意味」を解説し、言葉の使い方と例文を紹介します。また「タームシート」や「タームローン」など「ターム」を使った用語や、英語表現もお伝えします。

「ターム」とは?

「ターム」の意味は”専門用語・期間”

「ターム」の意味は、“専門用語・期間”です。「専門用語」や「述語」の意味は、一般的には「テクニカルターム」と呼ばれますが、後ほど詳しく紹介します。

ビジネスの場面や、学校・学習塾などにおいては「期間」や「期限」の意味として使います。それぞれの詳しい使い方については、後ほど紹介します。

「ターム」の語源は英語の”term”

カタカナ語「ターム」の英語表現は、「term」となります。「term」は、カタカナ語「ターム」が持つ「専門用語」や「期間」以外にも、「期日」や「勘定日」「出産予定日」などの意味としても使います。他にも「表現」「間柄」「料金」など幅広い意味として使われる言葉であるため、前後の文章をしっかりと理解することが必要です

「ターム」は沖縄の方言で”田芋”の意味も

「ターム」と言う言葉は、沖縄では「田芋」を意味する言葉です。「ターンム」と呼ばれることもあり、沖縄以外の南西諸島においては「ターニウム」「ターウム」など呼び方が変わります。

里芋にも似た食感に甘みのある田芋は、沖縄の郷土料理である「ドゥルワカシー」を始め、唐田楽やスイーツなどで食されます。なお、「田芋」を含めた芋類は、沖縄県外への持ち出しが禁止されています。

「ターム」の使い方と例文とは?

ビジネスにおいては「期間」の意味で使う

「ターム」と言う言葉は、ビジネスにおいては「期間」の意味で使います。主に「短期」「中期」「長期」と言った期間を示す際に使います。

議論の場や報告書などのドキュメントにおいて、「ロングターム」と言う言葉を見聞きしたこともあるのではないでしょうか。「ロングターム」とは「長期のターム」を意味し、使われることも多い言葉です。

教育の場面では「学期」「授業の期間」として使う

「ターム」と言う言葉は、学校においては「1学期」「2学期」と、学期の区切りを表す言葉として使います。海外において、英語の「term」も同様の使い方がされています。

塾においても「ターム」の言葉を使うことがあります。塾では1つの授業の時間を「1ターム」と呼ぶ場合もあれば、夏期講習や投機講習などの期間を「ターム」と呼ぶ場合もあります。

「ターム」を使った例文

「ターム」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

  • このタームで、1部門当たりのどれぐらいの削減ができるのか調べてください。
  • この提案書には、ロングタームの視点においてデメリットが考えるか全く含まれていない。
  • 次回の会議において、このタームにおける取り組み内容と目標を具体的に報告してください。
  • 今回のプロジェクトはかなりの長期となるため、タームごとに順次進めていくのがよいだろう。

「ターム」を使った用語や表現とは?

「タームシート」

「タームシート」とは、ライセンスについてまとめた表のことです。内容は、大きくはライセンスに関する契約方法や契約形式、期間などとなります。

たとえば融資案件においては、融資金額を始め、前提となる条件や金利など細かな内容を記載し、「タームシート」をもとに契約を行います。他にも、特許の契約などさまざまな契約に関する資料として使われています。

「タームローン」

「タームローン」(term loan)とは、中長期的な「証書貸付」のこと。「証書貸付」とは、「金銭消費貸借契約書」に借り入れの金額や金利、期間・返済条件を記載の上貸付を行うもので、通常、契約時に一括で貸付が行われます。

「タームローン」は一般的には1年以上となります。また、一括での貸付ではなく、分割での貸付を行う「コミットメント付タームローン」もあります。

「ターム契約」

「ターム契約」とは、「原油購入取引」において使う言葉で、実際の取引を「ターム取引」と呼びます。数カ月から1年程度の長期に渡って、「毎月一定の原油を購入する契約」を指しています。

市場における取引は1980年半ばまでは「ターム契約」がほとんどでした。しかし、原油価格の低落後は、3ヶ月程度の短期の取引となる「スポット契約」が増加。OPEC各国においては、「ターム契約」における価格も、スポット取引の市場に連動した価格が設定されています。

「テクニカルターム」

「テクニカルターム」(technical term)とは、「専門用語」や「術語」のことです。ある職業や分野・業界における関係者のみが使用する特別な言葉を指しています。

政治や金融・医療・ITなど、それぞれの分野においてさまざまな「テクニカルターム」が使用されています。たとえば今では日常的に耳にする「クラウド」と言う言葉も、かつてはIT業界において利用される言葉のひとつでした。「テクニカルターム」は使う本人にとっては当たり前と感じている言葉ですが、関係者以外に説明する場合には「わからない言葉」との認識を持っておくことが必要です。

「タームガード」

「タームガード」とは、「シロアリを防御するシステム」のこと。シロアリの被害が深刻なオーストラリアで誕生したシステムで、日本においても工務店により実施されています。

シロアリ予防の薬剤は、散布されていることが一般的でしたが、「タームガード」においては、基礎工事の際に埋め込んだパイプの中に、薬剤を注入するものです。通常は、薬剤の効力が切れる5年に一回のペースで薬剤を注入します。

「タームスラッグの取得」「ターム条件分岐」

「ターム」とは、ウェブサイトやブログを構築するシステムである「Wordpress」において「項目」を意味する言葉。「タームスラッグを取得」「ターム条件分岐」などの表現は「ターム」に関する表現です。

WordPressで投稿した記事のカテゴリの表示を行う場合、独自で追加したカテゴリの表示を行うためには、関数を使用して情報を取得します。「タクソノミー」と呼ばれる分類と「ターム」の情報が必要となります。

「ターム」の類語とは?

期限が決まっていない場合は「スパン」を使う

「スパン」も、ビジネスにおいて「期間」の意味合いとして使うことが多い言葉です。「短期スパン」や「長期スパン」などの言葉が使われます。「スパン」と「ターム」の違いは、あらかじめ期限が定められているかどうか。授業や講習会などの時間には「スパン」の言葉は使わないのが一般的です。また「スパン」には「長さ」や「距離」など、「ターム」が持たない意味もあります。

まとめ

「ターム」とは「期間」や「期限」を意味する言葉。ビジネスにおいては「中期」や「長期」などの期間を示す言葉として、学校や塾においては授業や講習会の時間や期間を表す言葉として使われます。また、沖縄の方言では、芋の一種である「田芋」を表す言葉として使われています。