「ごきげんよう」の意味とは?使い方と返答の仕方・英語表現も解説

お嬢様が使うイメージのある「ごきげんよう」という挨拶。もしも「ごきげんよう」と言われてたら、どのように返答すればいいのでしょうか。今回は「ごきげんよう」の意味とその語源、使い方と返答の仕方に注意点に加えて、「ごきげんよう」が使われるシーンと英語表現を紹介します。「ごきげんよう」と言われて戸惑わないように、参照してみてください。

「ごきげんよう」とは?

「ごきげんよう」の意味は”ご機嫌よくお過ごしですか”

「ごきげんよう」の意味は、“ご機嫌よくお過ごしですか”です。相手の健康状態を伺い、相手を気遣う丁寧なあいさつ表現です。「ご機嫌よくお過ごしですか」を短くして「ごきげんよう」になったと言われています。出会った時や別れ際に用いられる表現で、使われる時間帯は問いません。

明治時代には山の手言葉として貴族や華族は日常的に使われていましたが、現在では日常的に使われることは少なくなりました。それでも「ごきげんよう」は、身分が高く高貴な家柄の女性やかしこまった状況での挨拶、または一部の私立学校等でも使われています。

漢字では「御機嫌よう」と書き表します。

「ごきげんよう」の語源

室町時代の京都の宮中で使われる御所言葉で、女官が両陛下にあった時の挨拶として使われて、ご機嫌を伺うために「お揃い遊ばされてましてご機嫌よう」と申し上げたことが「ごきげんよう」の語源となりました。

「ごきげんよう」の言い換え表現として、「ご機嫌さんよう」が使われることもありました。

「ごきげんよう」を使った例文

「ごきげんよう」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 「それでは皆様、ごきげんよう」
  • 「ごきげんようと挨拶を交わし、久しぶりの再会を喜んだ」
  • 「御機嫌ようと挨拶されて戸惑いを覚えた」

「ごきげんよう」の挨拶の仕方と返答の仕方とは?

いつでも使える「ごきげんよう」

「ごきけんよう」は朝、昼、晩を問わず、いつでも使える挨拶表現です。また出合い頭の挨拶として、別れ際にも使えます。

相手の体調を気遣い、出会った時には「お元気でしたか」という意味で、別れ際には「次に会う時まで健康でいてください」という意味合いを込めて使います。

挨拶例文

【出会った時】

  • 「ごきげんよう」(と言い、会釈する)
  • 「ごきげんよう、お久しぶりです」

【別れるとき】

  • 「それでは失礼いたします。ごきげんよう」
  • 「ごきげんよう、さようなら」

返答の仕方は「ごきげんよう」

日頃、あまり慣れていない「ごきげんよう」と言われて挨拶されるとどのように返すべきなのか迷ってしまいますが、「ごきげんよう」の返答は同じく「ごきげんよう」になります。

もしも「ごきげんよう」という表現を言い慣れていないため抵抗がある場合には、「ご機嫌いかがですか」と言い換えて返答することもできます。また相手との距離が近い場合には、出会った時には「お元気ですか」、別れ際には「お元気で」または「ご自愛ください」などの表現で返答することもできます。

「ごきげんよう」を使うときの注意点

初めてあった人に「ごきげんよう」と挨拶すると、そのかしこまった表現から相手を戸惑わせてしまうか、気取っていると思われてしまうことがあります。

「ごきげんよう」という挨拶表現は、「ごきげんよう」と挨拶を交わすことが日常となっているようなコミュニティ内では使っていいのですが、それ以外の場所では使わないようにする方がいいでしょう。またお悔やみの場などの哀悼の意をささげるシーンでは「ごきげんよう」は使われませんので注意します。

「ごきげんよう」が使われるシーンとは?

「ごきげんよう」と挨拶する学校もある

現在でも「ごきげんよう」は挨拶表現として、一部の私立学校で使われています。そのような学校では、古くからの伝統として「ごきげんよう」を挨拶表現として用いていました。

登校時に出会った先生や守衛、友人の挨拶として、また授業の始まりにも「ごきげんよう」と挨拶する学校があります。

ビジネスシーンで「ごきげんよう」は珍しい

「ごきげんよう」をビジネスシーンで使うとしたら、相手との取引などが終わり、帰り際の挨拶として「ごきげんよう」が使われることも考えられるのですが珍しいケースと言えるでしょう。

ビジネスシーンでは相手と出会った時には「お世話になっております」や「よろしくお願いします」といった表現や、別れるときには「よろしくお願いします」や「ありがとうございました」といった表現がより頻繁に使われます。

ただし取引先に呼ばれた祝宴などのかしこまった席で先に辞退するような状況で、女性なら「ごきげんよう」を使うことはできます。

「ごきげんよう」の英語表現とは?

「ごきげんよう」は英語で”How do you do?”

「ごきげんよう」のように正式の場で使える挨拶表現は、How do you do?”になります。「初めまして」とも訳される「How do you do?」は、かなりかしこまった表現でフォーマルなあいさつの仕方です。日常会話の挨拶としては使われません。

また「ごきげんよう」の意味で「How do you do?」と言われた時の返答は、「How do you do?」になります。つい「I’m fine.」などと返答したくなりますが、返答には「How do you do?」しか使われないことを覚えておきましょう。

別れ際には「Farewell!

人と別れるときの「ごきげんよう」の英訳は「Farewell!」で、フォーマルな別れの挨拶表現になります。「さようなら」と訳されますが、かしこまった表現となるので日常会話では使われません。

'Farewell'を使った例文
  • Farewell!”
    「ごきげんよう」
  • “Then farewell!”
    「では、ごきげんよう」

まとめ

「ごきげんよう」とは挨拶表現で「ご機嫌よくお過ごしですか」という意味です。かつては山の手言葉として使われていましたが、今ではかしこまった席や一部の上流階級の人、または伝統的に挨拶表現として使っている一部の私立学校などで使われています。返答には「ごきげんよう」と返しましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。