「セパレート」とは「分かれていること」という意味のカタカナ語です。その意味から派生して「セパレート水着」「セパレートキーボード」など、ファッションから機器・建築、ゴルフ用語までさまざまな意味に使われています。
今回は「セパレート」の意味と業界別での使い方を紹介しましょう。
「セパレート」とは?
「セパレート」の意味は”分かれていること”
「セパレート」の意味は、“分かれていること”です。さまざまな業界で説明用語として多用されています。
また「セパレート」には、異なるものを組み合わせて一つの装置として使うものという意味もあります。センターユニットとスピーカーが分かれた「セパレートステレオ」が一例です。
「セパレート型」や「セパレートする」などと使われる
「セパレート」は分かれているものを”セパレート”または”セパレート型”のように表したり、「セパレートする」のように動詞化して使ったりします。
- 「液晶と本体がわかれているセパレート型のPCだと、修理や増設のときに便利だ」
- 「このドレスは上下でセパレートしている」
【ファッション&美容】「セパレート」の使い方とは?
服飾業界では「上下別で組み合わせた衣服」のこと
服飾業界において「セパレート」とは、ワンピースの対義語で、上下別の洋服を自由に組み合わせたファッションのことです。パンツにシャツやジャケット、セーターなどの上物を変えて様々な組み合わせを楽しみます。
「セパレート服」とは主に赤ちゃんの服
「セパレート服」とは主に赤ちゃん用の洋服で上下が分かれている服のことを指します。
首が据わった生後5か月ごろから着られますが、お腹が出てしまうので下着にはボディシャツなどと併用するのが一般的です。
「セパレート水着」とはトレーニング用の水着
「セパレート水着」とは上下が分かれた女性用の水着で、水中ウォーキングやアクアビクスなどのトレーニング用に向いています。
上下に分かれた水着に「ビキニ」がありますが、「ビキニ」はトップス丈が短く、肌の露出が多いためファッション性を優先させていることが多いです。
「セパレート着物」や「セパレートウェディングドレス」もある
ワンピースとして定着していた着物やウェディングドレスでも、上下を分けた作りにしたものがあります。
「セパレート着物」は上着と巻きスカート部分に分かれていて、二分式着物とも呼ばれています。また「セパレートウェディングドレス」は上下を分けることで、上着部分にワンピース式のドレスないデザインを取り入れることができます。
「セパレートパンプス」はつま先と踵が分かれている
「セパレートパンプス」はつま先からかかとまで足全体を覆わず、つま先とかかとを覆う部分が分かれているタイプのパンプスを指します。
歩きやすくするために、バックベルトでかかとを固定するセパレートパンプスが多いです。
「セパレートマスカラ」ならまつげ同士がくっつかない
「セパレートマスカラ」はまつげ一本一本をくっつけないように仕上げられるマスカラのことです。
またマスカラでまつげ同士がくっつかないように仕上げられまつげのことを、セパレートまつげと呼ぶこともあります。
【IT用語】「セパレート」の使い方とは?
「セパレートURL」は2つに分かれたWebサイトのURL
「セパレートURL」とはWebサイトの配信の方法のひとつで、あるWebサイトをデスクトップ端末用のURLとモバイル端末用のURLをそれぞれ用意して配信することです。
「セパレートキーボード」は疲労を軽減できる
「セパレートキーボート」とはパソコン用のキーボードで、キーボードの中心で二つに分かれたタイプのキーボートです。
「エルゴノミクスキーボード」とも呼ばれ、人間工学を意味するエルゴノミクスを基に体に負担がかかりにくくなるようにキーボードが設計されています。
従来のキーボードとの違いは右手と左手の間をあけてタイピングできるようになり、肩こりや腰痛の軽減や手首の腱鞘炎を防ぎます。また慣れると打ち込みやすく、タイピング速度も高まると言われています。
【ゴルフ】「セパレート」の意味とは?
ゴルフ用語で「セパレート」とは”ホールの区切り”
ゴルフで使う「セパレート」とは、ゴルフコースのホールとホールが区切られていることを意味します。
あるホールを樹木などで別のホールと区切り、区切られたホールは「セパレートされている」、または「セパレートされたホール」のように表現します。
セパレートグリップは「両手の間隔をあけてグリップを持つこと」
「セパレートグリップ」とは、ゴルフのグリップを持つ時に右手と左手の間隔をあけて持つことで、「スプリットハンド」とも呼ばれています。
基本的なクラブの握り方は右手と左手の指の一部が重なるように握られますが、セパレートグリップにすることで、グリップを握った時に下にある腕が上に握っている腕を追い越すようなスイングになり正しい腕の使い方を経験できます。
【不動産・建築】「セパレート」の使い方とは?
不動産業界でセパレートは「お風呂とトイレがわかれていること」
不動産業界で「セパレート」とは風呂場とトイレが分かれているという意味で使われます。また、風呂場とトイレが分かれている物件を「セパレート物件」と呼ぶこともあります。
マンションなどで風呂場を指す言葉のひとつに「ユニットバス」がありますが、「ユニットバス」は浴槽から天井、壁などを一体化して防水性を高めた構造の風呂場です。ユニットバスには洗面台やトイレが風呂場内にあるタイプがありますが、セパレートでは風呂場内にトイレがあることはありません。
「セパレートキッチン」はシンクとコンロを別カウンターに設置
「セパレートキッチン」とは、シンクとコンロを二つのカウンターにそれぞれ設置されたキッチンのことです。2つのカウンターを、通路を挟んで平行に並べることからII 型キッチンとも呼ばれています。
「セパレート」の英語表現とは?
「セパレート」は英語で”separates”
「セパレート」は英語の「separate」が語源ですが、ファッションで使われる上下が分かれた衣服やセパレート水着、セパレートステレオのように異なるものを組み合わせた一つの装置という意味なら複数形にして“separates”が使われます。
不動産や建築業界で使われる「セパレート」という意味は”separate”にはなく、風呂場や台所の状態を英文で説明することになります。またゴルフ用語で使われるグリップの持ち方を表す「セパレート」は英語で”sprit grip”と言います。
まとめ
「セパレート」とは分かれていることという意味で使われることが多く、そこから派生して様々な業界で独特な意味を持つ語として用いられています。ただしその意味のほとんどが分かれていることなので、「セパレート」の使い方に困った時はこの本来の意味を思い出してみましょう。