「闊達」の意味は?活発との違い・類語と対義語もわかりやすく解説

「闊達(かったつ)」は細かいことは気にせず伸び伸びとすることを意味する表現です。日常生活でも無意識のうちに口にすることが多い言葉ですが、「活発」との違いとは一体何なのでしょうか?

今回は「闊達」の意味を始め、活発との違い、使い方と例文、類語と対義語(反対語)、また最後に英語について紹介します。

「闊達」とは?

「闊達」の意味は”小さいことに縛られない広い心”

「闊達」の意味は、“小さなことに縛られない広い心”です。「闊達」は人の性質や行動などにおいて、度量が大きく、細かいことに制限されない様子、また知見にとどこおりがなく自由で自在な様子を表しています。

「闊達」の「闊」には”広い・度量のある”という意味があり、「達」には”成し遂げる・通ずる”という意味があります。つまり、二つの漢字の意味を掛け合わせ、最終的に”小さなことにこだわらない度量の大きい様子・伸び伸びとした振まい”と意味を整えたのが「闊達」となります。

「闊達」は”豁達”とも漢字表記する

通常、漢字で「かったつ」を書く時は「闊達」となりますが、もう一つ「豁達」と表記する場合もあります。難しく見慣れないのは、常用漢字でないためです。

「活発」とは”威勢が良く生き生きとしていること”

「闊達」と似たような言葉に「活発」があります。意味もさることながら、言葉の響きも非常に似ているため、双方の意味を混同してしまうことが多いようです。

「活発」とは”威勢が良く生き生きとしていること”を意味します。「闊達」が持つ”小さなことにこだわらない・伸び伸びとした振舞い”というニュアンスとは異なります。もちろん、どちらの表現も好意的に使われ「元気である・行動的である」という点でも共通していますが、詳細の意味に着目して上手に使い分けをしていきましょう。

「闊達」の使い方と例文とは?

「闊達」は履歴書や自己紹介で使える

「闊達」は履歴書や自己紹介で長所として書き記すことができます。自分の性格や性質を相手にアピールする時に「闊達」を使えば、細かいことに拘らず伸び伸びと振舞うという点で好印象を与えることができるでしょう。

しかし、細かい作業が必要である技術職や、静かな雰囲気を基調とする企業では「闊達」の意味が額面通りに伝わらないこともあるかもしれません。履歴書に記入する時は、企業の特色や求められる人材を再確認してからにしましょう。

「闊達」を使った例文

「闊達」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 闊達な性格であるため、小さいころからリーダー格であった。
  • 職場では闊達だと言われるが、プライベートになると神経質だと言われる。
  • 私の長所は自由闊達なところだ。
  • 我がボスは帰国子女であるせいか、闊達雄弁、グレーゾーンなしの強者である。

「闊達」の類語とは?

類語①「わだかまりのない」とは心の屈折がない

「わだかまりのない」とは心の屈折がなく、気持ちでのつっかえがなくスムーズな様子を意味します。たとえば、「わだかまりのない心」とはネガティブな要素がなく、気持ちの上でスッキリしていることを表しています。

例文
  • 彼女と別れた後も、わだかまりのない自分を装っている。
  • 今でもわだかまりのない関係を続けているのは、お互い苦労を共にしてきたからだ。

類語②「天真爛漫」とは思いのままに振舞うこと

「天真爛漫(てんしんらんまん)」とは、思いのままに振舞うことを意味します。純真そのものの姿を表し、素直な心で明るく周囲と接する姿を指しています。「天真爛漫」はやや子供っぽく奔放な印象を与えるため、履歴書のアピール欄には適していません。

例文
  • 彼女は天真爛漫を絵にかいたような女性である。
  • 天真爛漫な娘は、いつも笑顔と優しさを忘れない。

類語③「明瞭快活」とは元気で明るい様子

「明朗快活(めいろうかいかつ)」とは、元気で明るい様子のことです。履歴書や自己紹介で「明朗快活」という表現を用いたり、面接で自分をアピールする時に活用することもあります。元気はつらつとし、朗らかで、楽しい雰囲気が溢れているのが「明朗快活」です。

例文
  • 長所は明朗快活、短所は人付き合いが良すぎるところです。
  • 営業マンたるもの、明朗快活でなくてどうする?

「闊達」の対義語・反対語とは?

対義語(反対語)①「狭量」とはせせこましいこと

「狭量(きょうりょう)」とは心が狭く、言動や考えがせせこましいことを意味します。「狭量」は心の狭さを表すため、相手の欠点を指摘したり、非難する時に使われます。決して良い意味とは言い難いので、使う相手や状況には気を付けるようにしてください。

例文
  • 彼は狭量であるせいか、他人の意見に耳を傾けようとしない。
  • 頼みごとを断ったら、狭量だと非難された。

対義語(反対語)②「偏狭」は度量が小さいこと

「偏狭(へんきょう)」とは度量が小さく、ゆったりと構えていないことを意味します。考えや行動、人の性質などに対して、狭小であることや器の小ささを表す時に使われます。

例文
  • 父は昔から偏狭と言われ、子供の面倒を一切見ない人だった。
  • 同僚は仕事でも大きな賭けに出ない。偏屈というよりは、むしろ偏狭だと言える。

「闊達」の英語表現と例文とは?

「闊達」は英語で”generous”や”laid back”

英語にも「闊達」のように、小さなことにこだわらず、伸び伸びと行動するさまを表すフレーズはいくつかあります。“generous”“laid back”は度量が大きくどっしりと構える人のことを指す時に使われる最も一般的なフレーズです。

また、口語表現として頻繁に使われるのが「easy going」、またのびのびと自由な様子を強調したい時は「freewheeling」や「unrestricted」などを使うのも良いでしょう。状況や相手に合わせて、しっくりとくるフレーズを選んでみて下さい。

「闊達」を使った英語例文

「闊達」を使った英語例文をご紹介しましょう。

  • 私の長所は他人を思いやり、常に闊達であることです。
    What I am proud of myself are to consider other people and being always generous.
  • 彼は闊達でありながら、非常に知的でもある。
    He is not only laid back but also very intelligent.

まとめ

「闊達(かったつ)」は、「細かいことや小さなことにとらわれることがなく、伸び伸びと振り舞うようすを意味する言葉です。似たような言葉に「活発」がありますが、意味は「勢いがよく生き生きとしていること」となり異なります。使い方でミスをしないように意味の違いを自分の中で明確にしておきましょう。

職場にも、ものごとの詳細にごちゃごちゃと口を挟まず、度量の大きな人はいませんか?「闊達」な人とは、そういう器の大きな人のことを指します。ぜひ、褒め言葉の一つとして、また快活な一日をスタートさせるための心得の一つとして活用していきましょう