「在籍証明書」の意味と使用目的とは?在職証明書との違いも解説

「在籍証明書」とは会社や学校に籍を置いていることを証明するための書類です。「在籍証明書」はどんなときに使うのでしょうか。今回は「在籍証明書」の意味と使用目的のほかに、作成方法と併せてテンプレートも紹介します。また「在職証明書」との違いについても解説します。

「在籍証明書」とは?

「在籍証明書」とは”在籍を証明する書類”

「在籍証明書」とは、在籍していることを証明するための書類”のことです。会社や学校などで在籍していること、または過去に在籍していたことを証明するために使用されます。

在籍証明書は「就業証明書」「就労証明書」「勤務証明書」「雇用証明書」など、様々な呼び方があり、組織によって異なる呼称が使われています。

「在籍証明書」の発行は”会社の人事部”

「在籍証明書」は会社の人事部で発行します。

ただし「在籍証明書」は法的に定められた書類ではないので、会社に在籍証明書の発行義務はなく、また発行後もその責任を負うことはありません。

決まった形式のフォーマットもありませんので、「在籍証明書」の発行を依頼する場合はどのような項目が必要なのかを明確に伝えましょう。

大学によって在籍証明書と在学証明書が使い分けられている

大学に在学していることを証明する書類は「在学証明書」があり、在籍を証明する書類として「在籍証明書」もあり、同義として使われることが合ったり別の書類として扱われたりして、その使い分けは大学によって違います。

ある大学では「在籍証明書」を在籍中だが休学者が在籍することを証明するために使用する書類として用いていれば、他大学では退学や除籍になった人が籍を置いていたことを証明するための書類として使っています。

「在籍証明書」の使用目的とは?

「在籍証明書」は転職するときに使われる

転職するときに、転職希望者の履歴書に書かれている職歴が正しいかどうかを判断するために「在籍証明書」を使用します。以前働いていた会社から発行された在籍証明書で職歴を確認するのです。

「在籍証明書」の発行を依頼する前には、提出が在籍証明書にどのような項目を必要としているのかを確認します。その内容を発行先に伝えて作成依頼をすれば、在籍証明書の書き直しを避けられます。

就活でアルバイト先から提出を求められることがある

就職希望先からアルバイトの在籍証明書を求められることがあります。アルバイト経験も職歴のひとつと考えるからで、その場合はアルバイト先に在籍証明書を発行してもらいましょう。

だいぶ前に辞めたアルバイト先では担当者が変わってしまうこともあるので、時間的に余裕をもって依頼をすることが大切です。

保育園・保育所・学童に子供を預けるときに必要

保育園や保育所、学童などの子供を預け入れる施設では、親の在籍証明書の提出が必要です。子供を預ける理由として勤労していることを証明しなくてはならず、そのために在籍証明書の提出を求められます。

外国人の在留資格の申請時に使う

外国人労働者が在留資格を申請するときに在籍証明書が必要です。

在留資格とは外国人が日本に住むために必要な資格で、日本に住む目的を行政に申請して得られる資格です。

この在留資格を得るために在籍証明書によって勤務先が確定していて日本に滞在する必要があることを証明します。

「在職証明書」の作成ポイントとは?

在籍証明書に基本的な記載事項

「在籍証明書」に記載すべき基本的な内容は次の通りです。

  • 在籍者本人についての基本事項:

在籍者に関する基本事項として、氏名、性別、生年月日、住所、電話番号等を記載します。

  • 在籍状況について:

在籍者の入社日に始まり、雇用形態や仕事の内容、役職、勤務時間帯と日数など勤労上場について記載します。

  • 在籍先の署名と捺印:

在籍先の署名と捺印は忘れずにしてもらいましょう。署名と捺印がなければ、証明書として不十分です。

加えて、提出先が求めている事柄も記載します。

記載事項を見やすく整える

在籍証明書に決まったフォーマットはありませんので、記載事項を見やすく整えれば十分です。

また提出先から指定のフォーマットがあれば、改めて在籍証明書を作成する必要はなく、そのフォーマットに記入します。

「在籍証明書」と「在職証明書」との違いとは?

「在職証明書」とは企業に在職していることを証明する書類

「在職証明書」とは、ある企業に籍を置いていることを証明するための書類です。

在籍証明書と在職証明書に違いはない

「在籍証明書」と「在職証明書」は同じ書類と考えていいでしょう。「在籍証明書」と「在職証明書」のどちらにも法的な定義がないだけでなく、会社において「在籍」と「在職」は表現が違うものの意味は同じです。従って「在籍証明書」と「在職証明書」に違いはありません。

他にも同義と考えられる書類には、「就労証明書」「就業証明書」「勤務証明書」などがあり、会社によって呼び名が変わります。

まとめ

「在籍証明書」とは会社などに籍を置いていることを証明するための書類です。特に決まったフォーマットもなければ法的な効力もないのですが、転職時、子供を保育施設に預けるとき、または外国人が在留資格を取るための必須書類として用いられています。在籍証明書の発行依頼をするときは、提出先に必要とする記載事項を確認して、その内容を網羅した在籍証明書を作成してもらいましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。