「強請る」の意味と読み方とは？類語や使い方もわかりやすく解説

「強請る（ねだる）」とは「請い求めること」を意味する言葉です。「強請る」の読み方は「ねだる」の他に「ゆする」「たかる」「もがる」がありますが、何が違うのか分からないという方もいるのではないでしょうか？「強請る」の使い方や例文、類語（類義語）も解説します。加えて「強請る」の英語表現も解説しましょう。

「強請る」の意味と読み方とは？

「強請る」の意味は”請い求める”

「強請る」の意味は、“甘えたり頼み込んだりして、欲しい物を請い求めること”です。浄瑠璃（じょうるり）では「言いがかりをつけて要求すること・文句を言うこと」という意味でも使われていますが、現代では主に「請い求める」という意味で使われます。

「おねだり」という言葉があるように、相手に甘えてものを得ようとする状況で使いましょう。

「強請る」の読み方は”ねだる・ゆする・たかる・もがる”

「強請る」の読み方は“ねだる・ゆする・たかる・もがる”です。すべて「強請る」で表しますが、読み方が違えば意味も異なります。

「ねだる」以外の「ゆする」「たかる」「もがる」は、「強請る」という表記以外に「揺する（ゆする）」「集る（たかる）」「虎落る（もがる）」とも表します。一方で「ねだる」には「強請る」以外の表記がありません。そのため、「強請る」に振り仮名がつけられていない場合は、一般的に「ねだる」と読まれます。

「強請る」の使い方と例文とは？

「強請る」は甘える様子を含む

「強請る」は甘えたり頼みこんだりして、欲しい物を求める状況を表します。そのため、親や仲のいい友人など甘えが通じる親密な相手へと使われます。「ゆする・たかる・もがる」と比べてみると、「物を求める」という点は共通しているものの「難癖をつける」や「脅す」という意味は含まないため、混同しないようにしましょう。

「強請るな」「強請った」のように使う

「強請る」の使い方には「強請るな」や「強請った」があります。「強請るな」は”相手に甘えて、欲しい物を手に入れようとするな”を、「強請った」は”相手に甘えて、欲しい物を手に入れようとした”をそれぞれ意味します。

「無い物強請り」とは”無い物を欲しがること”

「強請る」の使い方の1つが”無い物強請り（ないものねだり）”です。「無い物強請り」とは”そこに無い物を欲しがること”や”叶わない事を無理して望むこと”を意味します。たとえば、「身長があと15cm欲しかった」や「弟ではなく兄が欲しかった」など、手元にないものや叶えることが難しいものに対して使います。

「強請る」を使った例文

「強請る」を使った例文をご紹介しましょう。

• 彼に強請って買ってもらったのだから、大事にしないといけない
• 百歩譲って物を強請るなら分かるが、金を強請るのはどうかと思う
• そんな甘えた声を出して強請っても、何も買わないよ
• 親に金を強請るのは簡単だが、それをしようとは思わなかった

「強請る」の類語（類義語）と英語表現とは？

「強請る」の類語は”せがむ・せびる”

「強請る」の類語（類義語）には“せがむ・せびる”が当てはまります。「せがむ」は”無理に頼みこむこと”を、「せびる」は”金品をもらおうと無理に頼みこむこと”をそれぞれ意味します。「強請る」と「せがむ・せびる」は親しい相手に対して要求するという点で類似しているため、類語に当てはまるのです。

「強請る」は英語で”Mooch”

「強請る」の英語表現には“Mooch”が適しています。「Mooch」とは”請う・せがむ”を意味しており、相手に甘えたりして物を請い求めることを表します。「Mooch off～（～にねだる）」のように表しましょう。

まとめ

「強請る（ねだる）」とは”甘えたり頼み込んだりして、欲しい物を請い求めること”を意味する言葉で、「強請るな」や「無い物強請り」のように使います。「強請る」は「ゆする・たかる・もがる」とも読み、意味も異なるため混同に注意が必要です。

「強請る」の類語には「せがむ」と「せびる」が当てはまるため、親しい相手へ要求する状況で言い換えてみましょう。