「会食」はビジネスでは催されることがありますが、そもそも「会食」とは何なのか、また出席するときの服装・マナーやお礼メールの書き方など気になることが多いですよね。
今回は「会食」の意味や目的のほかに、類語である「接待」や「接客」との違いを説明します。また会食に出席する際のマナーや、会食の案内メールとお礼メールの書き方も併せて紹介します。
「会食」の意味と目的とは?
「会食」の意味は”人が集まって食事をすること”
「会食」の意味は、“人が集まって一緒に食事をすること”です。会食が催される機会はビジネスシーンのほか、冠婚葬祭や友人との集まりなどさまざまな関係性のものがあります。
「会食」の目的は”信頼関係の構築”
会食は飲食を共にして、その場にいる人たち同士が親睦を深めたり、信頼関係を築いたりするための機会として使われます。
単に食事を一緒にするというよりは、お互いをよく知り、その後の関係をよくするためのきっかけとして会食が開かれること場合が多いです。
「会食」の言葉の使い方と例文とは?
「会食」の定義はふたり以上
「会食」というと規模の大きなものをイメージしがちですが、複数の人が集まるものであれば「会食」です。
目的を持って集まるのであれば、ふたりで食事をする場合でも「会食」になります。
「会食恐怖症」と使われる場合もある
「会食恐怖症」は、会食への恐怖や不安により動悸や吐き気などの不調があらわれ、社会生活への悪影響が6ヶ月以上続いていることを言います。過去に食事を強要された経験や体調不良が原因で起こると考えられている社交不安障害のひとつです。
会食恐怖症に悩んでいるのに無理をすると、かえって良くありません。少しずつ人前で食べることに慣れていくことが大切です。
「会食」を使った例文
「会食」を使った例文をご紹介しましょう。
- 「会食を設定する」
- 「取引先との会食が今晩開かれる」
- 「お世話になった先生を囲んで会食をする」
「会食」に出席するときのマナーとは?
服装は「会食の目的とドレスコード」を意識
会食での服装は、会食の目的と会食先で指定されているドレスコードを意識して服装を選びます。
ビジネス上での会食なら、基本はビジネススーツです。アクセサリーや香水などは控えめにして食事の邪魔にならないような気づかいが大切です。結婚式後に催される会食ならば結婚式に出席したままのドレスでもいい場合と平服に着替えてもいい場合があるので、招待先にドレスコードなどを事前に聞いておくといいでしょう。
このように、会食での服装は目的とドレスコードによって変わりますので、服装に迷った場合には会社の先輩や関係者に聞いてアドバイスを求めましょう。
遅刻は厳禁、15分前には到着しておきたい
会食での遅刻は厳禁ですが、特にもてなす側ならば会食で遅刻はしないようにします。会食が始まる15分ほど前には会食先に到着するようにして、席の確認やトイレの場所などを確認しておきましょう。
着席する際には、お客に先に席に着いた後にもてなし側が席に着くのが礼儀です。
「会食」のメールのマナー・書き方【ビジネス向け】
案内メールでは「会食の案内」など具体的な件名で書く
会食の案内メールでは、会食のお誘いであることをわかりやすく書くことが大切です。件名は「会食の案内」のように具体的に書きましょう。
メールの書き出しは相手に合わせて、詳細は箇条書きでまとめる
案内メールの冒頭は、社内の相手なら「お疲れ様です」、顧客や取引先ならば「平素よりお世話になっております」など相手に合わせた書き出しから始めます。会食先の詳細は箇条書きで簡潔にまとめて、参加するかどうかの確認を取る場合には返信期日も明記しましょう。
会食のお礼メールは遅くても「翌日までに」送信
会食に招待された時のお礼メールは当日か、遅くても会食後の翌日午前中までには送るようにします。その内容は、会食に招待されたことの感謝の気持ちを伝えることが大切ですが、形式的な文面にならないように注意します。
「個人的な相談に乗っていただきありがとうございました」や「参考になるご意見を伺えてよかったです」などの会食時の個人的な感想を入れると読み手の心に残るメッセージとなるでしょう。またお店のことや料理についての感想でもいいでしょう。
もしも会食費を相手に支払ってもらった場合には、そのお礼を書くことも忘れないようにします。
「会食」の類語「接待」「接客」との違いとは?
「接待」とはもてなすこと
「接待」とは客をもてなすことという意味です。「接待」は他にも、一般の人に湯茶を振舞うことや門前などで修業僧に湯茶を振舞うことという意味もあります。
「接待」はビジネスシーンでよく用いられる言葉で、顧客や得意先などのビジネス上の関係者を招待して食事などをもてなす場合に使われます。
「会食」との違いは「会食」は人が集まって食事をすること全般を指して「会食」と言いますが、一方「接待」はビジネス上の仕事相手をもてなす場合に限って使われることが多く、またもてなす側ともてなされる側との関係は等しいとは限りません。
- 「来週末に取引先との接待をセッティングする」
- 「接待を成功させるためには店選びが大切」
「接客」は店員が客に対応すること
客に接すると書く「接客」とは客をもてなすことという意味ですので、「接待」と同義と考えられます。しかし「接客」と「接待」では使い方に違いがあります。
レストランやカフェ、小売店などの店員が客に対して対応するときに「接客」という言葉が使われるのに対して、「接待」はビジネス上の関係でもてなすために飲食を共にすることという意味で使われます。
- 「接客業を志望している」
- 「接客態度が悪いと先輩から叱られた」
「会食」の英語表現とは?
「会食」を表す英単語はない
「会食」を意味する英単語はないのですが、食事という意味ならば昼食なら「lunch」、夕食なら「dinner」です。人と食事をすること事態に意味を持たせる「会食」のような英語表現はないので、会食をする時間帯によって昼食や夕食という言葉を使い分けます。
「会食」の英語表現を使った例文
「会食」の英語表現を使った例文をご紹介しましょう。
- I have a lunch with my business partner.
「取引先と会食(昼食)をする」 - She makes a reservation for a dinner.
「彼女は会食(夕食)の予約を取る」
まとめ
会食とは人が集まって食事をすることですので、ビジネスに限らず冠婚葬祭などの特別な行事に合わせて催されることもあれば、特に意味はなく人と食事をするという意味でも使われる言葉です。接待とは違うので、もてなしたりもてなされたりする立場の違いを意識することなく食事を楽しめることも多いのではないでしょうか。