「若干名」の意味とは？「何人を指すのか」や使い方・類語も解説

「若干名」とは「少しの人数」を意味する言葉です。バイトや病院職員、公務員の募集などで使われる「若干名」ですが、正しくは何人を指しているのか分からないという方もいるでしょう。

この記事では「若干名」の読み方や使い方の例文、類語の「数名」も解説します。くわえて「若干名」の英語表現も解説しましょう。

「若干名」の意味とは？

「若干名」の意味は「少しの人数」

「若干名（じゃっかんめい）」とは「少しの人数」を意味する言葉です。「若干」の「千」という漢字を「一」と「十」にわけると、「一の若く（ごとく）、十の若し（ごとし）」となることが由来してできた言葉です。

「1のようであり10のようでもある」という意味から、「それほど多くない、少しの数」という意味で使われるようになりました。

「若干名」の読み方は「じゃっかんめい」

「若干名」の読み方は「じゃっかんめい」です。「若」と「千」を訓読みにして「わかせんめい」と読むのは間違いであるため注意しましょう。

「若干」と「弱冠」は意味が違う

「若干」と同じ読み方をする「弱冠」ですが、意味が異なるため注意しましょう。「弱冠」とは「数え年で20歳の男子」を意味する言葉で、転じて「年が若いこと」という意味でも使われます。

「若干」のように「それほど多くない数」という意味はないため、混同しないようにしましょう。

「若干名」とは何人？

「若干名」は「1人～10人」を指す

「少しの人数」という曖昧な数を意味する「若干名」ですが、主に「1人～10人」を指す状況で使われます。たとえば「社会人ばかりだが、学生も若干名在籍している」という例文の場合、1人～10人のそれほど多くない学生が在籍していることを表します。

バイトや病院職員の募集では「0人」を指すことも

バイトや病院職員、公務員などの募集にて「若干名」を使う場合、「0人」を指すこともあります。そのため、若干名が募集されていたとしても、必ず内定者がでるとは限らないのです。

「若干名」はとても曖昧な表現であり、企業や自治体によっては「若干名」が10名以上をさす場合もあります。採用人数における「若干名」は「1人～10人」に限らないと覚えておきましょう。

採用人数を「若干名」にする理由は複数ある

曖昧な表現であるものの、採用人数を「若干名」とする理由はいくつかあります。1つ目に、「若干名」という曖昧な表現をあえて使うことで、本当に採用したいと思えるような優秀な人材のみを確保できることがあげられます。

たとえば10名募集と記載してしまうと、ほしい人材が5名しかいない場合でも残りの5名を選ばなければなりません。しかし、「若干名」を使うことで優秀な人材のみを雇うことができるのです。他にも、採用人数がぎりぎりまで決まっていなかったり、採用予定の人数を超えたりするなどの理由から「若干名」が使われることもあります。

「若干名」の使い方と例文

「若干名」は少人数を表す状況で使う

「若干名」は少人数を表す状況で使われます。多くが1～10名を指す状況で使われますが、場合によっては10名以上を指すこともあります。「若干名」と言って想像する人数は人によって異なるため、正しい人数を表す状況では使用を控えましょう。

「若干名」を使った例文

• 活動をともにしてくれるメンバーを若干名募集する。
• 卒業生のなかには、大学院へ進むものも若干名存在する。
• 若干名の募集がかけられていたため応募したが、受かるかは分からない。

「若干名」の類語と英語表現とは？

「若干名」の類語は「数名」

「若干名」の類語には「数名」が当てはまります。「数名」とは「2～3または5～6ほどの人数」を意味する言葉です。「若干名」と「数名」はどちらも、それほど多くない人数を表すときに使われますが「若干名」は「1人」を含むのに対し「数名」は「1人」を含みません。

つまり、「若干名」と「数名」では「若干名」の方が少ない人数を表せるという違いがあります。

「若干名」は英語で「A few people」

「若干名」の英語表現には「A few people」が適しています。「A few people」とは「若干名」「ほんの数名」を意味する英語表現です。「A few」が「わずかな数」を意味しており、「A few minutes（わずかな時間）」や「A few days（わずかな日）」などのように使います。

まとめ

「若干名」とは「少しの人数」を意味する言葉です。多くの場合「1人～10人」を指しますが、バイトや病院職員、公務員の募集では「0人」であることもあります。類語には「数名」が当てはまるため、言い換えてみましょう。