「際して」の意味とは?使い方や敬語表現・類語との違いも解説

「際して」は「ある事柄にあたって」という意味で、文法的には動詞「際する」に接続助詞「て」をつけた言葉。ビジネスメールや文書でも使える言い回しです。

本記事では「際して」の意味や読み方、使い方や敬語表現について例文とともに解説。類語「関して」との違いや英語表現についても触れていきます。

「際して」の意味とは?

「際して」の意味は「ある行動や物事にあたって」

「際して」は動詞である「際する」の連用形に接続助詞である「て」をつけた言葉で、意味は「ある行動や物事にあたって」や「ある行動や事柄のときに」です。「際」という漢字には「とき」や「機会」などの意味があります。

「ある物事や事柄に付随して」というニュアンスでもあり、「明日の出張に際して必要なものは以下の通りです」のようにある物事に付随して相手に伝えたい別の事柄があることを伝えたいときに使用します。

「際して」の読み方は「さいして」

「際して」は「さいして」と読みます。また、「際に」や「際」などの言い回しもありますが、それぞれ「さいに」「さい」です。「際」は他に「きわ」とも読みますが、「ある行動や事柄のときに」という意味で接続詞として使用する場合は「さい」と読みます。

「際して」の使い方と例文

「際して」は話し言葉にもメールにも使える

「際して」という言葉は日常会話ではあまり使いませんが、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。メールや文書などはもちろん、かしこまった場でのスピーチなどでも使えます。

敬語として使う場合は「際しまして」

「際して」自体は丁寧語でも敬語でもないため、使用する相手によっては注意する必要があります。上司や取引先など目上の人に対して使う場合には、「ます」をつけた丁寧語表現の「際しまして」を使いましょう。全体向けの書面やメールも「際しまして」を使うと丁寧な印象です。

例文
  • 明日の出張に際しまして、準備頂きたい資料がございますのでご連絡いたします。
  • 私たちの結婚に際しましては、結構なお祝いの品を頂戴し御礼申し上げます。

「際する」や「際」などの言い回しで使う

「際して」という言葉の他の言い回しには「際する」や「際」があります。

「際する」は「際して」と意味は変わりませんが、言い切る形の文章や前後の文脈によって「ご利用に際する注意点について」などと使います。また、「際」または「の際」の場合は「その事柄のときに」と言うニュアンスが強くなります。「ご利用の際はご連絡ください」とした場合「ご利用のときにはご連絡ください」という意味です。

「際して」「際する」「際」の比較例文
  • ご利用に際する注意事項はこちらです。
  • ご利用の際は注意事項を読んでください。
  • ご利用に際して、いくつか注意事項がございます。

このように「際して」と「際する」「際」の言い回しは、少しずつニュアンスが違います。そのため前後の文脈や内容に合わせて使い分けが必要です。

「際して」を使った例文

  • このたびの昇進に際して、皆様よりお祝いを頂戴し感謝いたしております。
  • 新しいプロジェクトに際して、いくつか質問があります。
  • 来週の出張に際して、注意事項がありますのでお伝えします。

「際して」の類語と意味の違い

「際して」の類語は「関して」

「関して(かんして)」とは、「ある事柄や物事にかかわりがあって」や「ある事柄に関係して」という意味の言葉です。「関」には「かかわる」という意味があります。「このプロジェクトに関して質問があります」と使った場合は、「このプロジェクトにかかわりのある質問があります」という意味です。

「際して」は「~と同じときに」や「~にあたって」という意味であるのに対し、「関して」は「~に関連して」という意味で使います。

例文
  • 新しいプロジェクトに関して、いくつか質問があります。
  • 明日の会議に関して連絡事項があれば教えてください。

「あたって」も「際して」の類語

「あたって」とは、「ある行動や物事のために」や「ある行動や事柄の前に」というニュアンスの言葉です。漢字で書く場合は「当たって」を使います。

「際して」と同じような意味のためどちらを使っても問題のない場合もあります。しかし、「際して」は「ある行動や出来事」の直前に使える言葉であるのに対し、「あたって」はそれよりも早く「ある行動や出来事」がおとずれるより前に使う場合が多いのが、大きな違いです。

例文

キャリーバッグが古くなったので、来週出張に行くにあたって買い替えようと思う。

「際して」の英語表現は?

「際して」は英語で「on the occasion of」

「際して」を英語で表現するには、「~に際して」や「~にあたって」というニュアンスのある「on the occasion of~」というフレーズが当てはまります。「occasion」は「場合」や「機会」という意味の単語です。また「when」も「際して」という表現に使える単語です。英語で文章を構成する場合、「際して」などの接続詞は文法(grammar)に注意して使用しましょう。

例文
  • Please read precautions on the occasion of using

(ご利用に際して注意事項をお読みください)

  • Please read the precautions when using

(ご利用に際して注意事項をお読みください)

まとめ

「際して(さいして)」とは、「ある行動や事柄のときに」という意味の言葉。「ある物事や事柄に付随して」というニュアンスもあり、物事や出来事に付随して伝えたい事柄などがある場合に使用します。やや硬い表現でビジネスメールなどでも使えますが、目上の人に使用する場合は敬語表現の「際しまして」の方が良いでしょう。

「際する」や「際に」などいくつか言い回しがありますが、それぞれ微妙にニュアンスが違うため、前後の文脈などに注意して使用しましょう。「際して」という言葉を上手に使うことで、文章をわかりやすく簡潔にまとめることができます。