「自己管理」の意味とは?できる人・できない人の特徴や原因も

社会人になると「自己管理」が大切だと言われることが増えます。「自己管理能力が高い」ことは自己PRにも使われます。「自己管理」とはどんなものなのか、意味や具体的な例文を確認しましょう。また、自己管理ができる人の特徴や、できない人の原因・対処法もご紹介します。

「自己管理」の意味

「自己管理」の意味は「自分で自分の生活・行動を管理すること」

「自己管理」とは「自分で目標をたて、自分の生活・行動を管理すること」を意味します。概要だけ聞くと難しく思えますが「『朝6時に起きる』という目標のために『早く寝る』」などの身近な行動も自己管理に含まれます。

子どもの頃は親などの大人が「早く寝なさい」と、毎日の生活を管理してくれました。これを、自分で行うことが社会人には期待されています。

また、糖尿病や喘息(ぜんそく)などの一部の病気は、患者自身でも症状を管理するよう医師に勧められることがあります。ノートに測定結果を記録して、治療に役立てるようです。

「自己管理」が期待されるのは「体調管理」「時間管理」「感情管理」

「自己管理」はさまざまな要素がありますが、多くの社会人に期待されるのは以下の3種類だと言われています。

  • 体調管理
    仕事も家事も趣味も、健康でなければスムーズに行えません。
    【例】仕事のあとに飲みに行こうと誘われたが、疲れていたので断った。
  • 時間管理
    「約束した時間を守る」ことが基本です。さらに、限られた時間の中で効率良く動けるよう考慮することも重要です。
    【例】このままでは納期に間に合うか微妙なので、今のうちに上司に相談しておこう。
  • 感情の管理
    機嫌が悪かったり落ち込んだりしていると、周囲に悪影響を及ぼす可能性があります。また、仕事へのモチベーションを保つことも大切です。
    【例】イライラした気分を翌日に持ち越さないために、お気に入りのカフェに寄って帰ることにした。

「自己管理」の使い方と例文

「自己管理能力」とは「自己管理を実行する力」

「自己管理能力」とは「自己管理」を計画・実行できる能力のことです。自分で適切な目標を設定し、達成していくことが求められます。社会人にとって重要な能力だとされているため、自己PRに活用されることもあります。

例文
  • 彼は新人なのに自己管理能力があるので、安心して仕事を任せられる。
  • 私は自己管理能力が高く、常に目標を設定し、適切に行動を管理できます。

「自己管理」ができる人の特徴とできない原因

「自己管理」ができる人の特徴は「自分を理解している」こと

自己管理ができる人に共通する特徴は「自分を理解している」ことです。自己管理能力の高さに大きく関係することだと言われています。例えば、仕事の進捗に関する自己管理なら、納期に間に合うかどうかを判断するには自分の仕事の速さを理解することが必要です。

大切なのは「正当に評価すること」です。日本には自己評価が低い人が多いと言われています。本来ならできる仕事も断ってしまって、いつまでも周囲の評価が上がらない、という状況に陥っている人もいるかもしれません。逆に、自分はできると能力以上に無理するのは、体調を崩すことにつながる可能性があります。

「自己管理」ができない原因は「自己肯定感」の低さ

自己管理ができない人は、自分の意思が弱いからだと思っていることも多いようです。しかし、実際に自己管理ができない原因は「自己肯定感が低い」ことが大きいとされています。

「自己肯定感」とは、ありのままの自分を受け入れて、肯定的に評価できる感情のことです。「自己肯定感が低い」とは、自分を好きになれなかったり、自信が持てなかったりする状態です。自己管理能力の低さにつながる主な理由は3つあります。

  • 自分にできるわけがないと思って、自己管理するモチベーションが保てない。
  • 自分を正しく理解できないため、予定がうまく立てられない。
  • 失敗しても自分を責めるばかりで、次回のための反省がうまくできない。

「自己管理能力」が低い人の対処法

小さな目標をクリアして苦手意識を解消

自己管理が苦手な人は、最初は小さな目標をたてることをおすすめされています。いきなり困難な目標を選ばないことが重要です。ひとつずつクリアしていくことで「自分は自己管理能力が低い」という苦手意識を解消します。成功体験を重ねることで、自己肯定感を回復させることも期待できます。

将来、大きな目標に挑戦する際も「小さな目標をひとつずつ」という考え方は有効です。最終的な目標を達成するためには、必要なことを細かく分けてひとつずつ取り掛かる方が分かりやすいためです。

自己管理ノートやチェックリストを作成する

自己管理の助けになるのが「自己管理ノート」や「チェックリスト」を作成することです。紙のノートでも、スマホのメモアプリでもいいので、目標を書いておきます。書き方は自由ですが、小さな目標なら簡単なチェックリストでも十分でしょう。

ノートで達成具合を確認することで、自己評価につながります。また、毎日記入することを習慣化するだけでも、自己管理能力は向上すると言われています。

習慣化してきたら、細かい計画を考えたり、結果の分析をしたりしましょう。注意が必要なのは、失敗したあとの分析です。感情的に自分を責めては逆効果になります。原因のみを論理的に考えることが大切です。

まとめ

「自己管理」の意味とは「自分で目標をたて、自分の生活・行動を管理すること」です。体調管理や時間管理、感情の管理が含まれます。

自己管理が苦手な人は、小さな目標から挑戦してみましょう。苦手意識をなくすためにも、達成できたらぜひ自分で自分を誉めてあげてください。